ボニー・ガルマスのレビュー一覧
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英米でベストセラーとなった小説。1950年代の科学研究の世界を舞台とし、そこで当時の性差別的環境で苦闘する女性科学を主人公としている。
ストーリーはかなり特異的で、主人公やその恋人のキャラも立っていて、悪役と味方(ほとんど悪役だったりするのだが)が明確に分かれていて、ある種のエンタメ性に優れたストーリー小説として楽しめる。それは、ほとんど無名だった著者の初の本格的な小説であったにも関わらず長期のベストセラーとなったことや、その後ドラマ化されたことでも証明されている。主人公のエリザベス・ゾッドは、尊敬できる同僚と恋をし、私生児を産み、研究所を追われ、一風変わった人気料理番組のスターとなるなど波乱 -
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ネタバレどのキャラクターも自分のせいだと思って、罪悪感を抱き、自分を許せずにいる。
過ぎた事、変えられないことを受容する許可、勇気?平和?を自分に与える。
永遠に自分を苦しめなくていい。
亡くなってしまった愛する人が望む生き方、自分の幸せになる生き方をする。
今ここを生きる。
自殺とは、絶望後、ゲームオーバー。
ではなく、リセットする。
本トゥモローアンドトゥモローアンドトゥモローみたい。
普通って何?
多数の人が思っている事であり、真実では無い。
事実を理解する事により、自分で真実を知り、考えることができるようになる。
自分の本当の望みを知る事ができ、
自分の中の勇気で現状を変える事ができる。
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Posted by ブクログ
ユニークな題名で 最初は本当に「化学の授業」の話かと。いやいや この本は小説なんだからと途中から気持ちを切り替えて。
1960年代のアメリカ。
才能ある女性が保守的な科学界で、パワハラあり、セクハラあり、一人苦闘する物語。おまけに未婚のシングルマザーに。
しかし彼女は毅然と自分の意志をかっこよく貫き、たまたまTVの料理番組で 化学を駆使して成功する。
最後に 皆んなの前で声を張り上げる。
“自分を疑いはじめたら 怖くなったら 勇気が変化の根っこになります。自分に何が出来るか出来ないか、他人に決めさせない。性別や人種や貧富や宗教など、役に立たない区分で分類されるのを許さない。自分の才能を眠 -
Posted by ブクログ
ネタバレエリザベス・ゾットは生命起源論の研究を志す女性。しかし、彼女の生きている社会は1690年代のアメリカ。そこはまだ女性の研究者が認められていない時代だった。
彼女はUCLAを卒業し、大学院に行ったが、そこで指導教授から性的虐待を受けたために学位を取れないままにヘイスティングス研究所で職を見つけた。
しかし、そこも男性上位。エリザベスはまるで雑用係だが、優秀なので、同僚の男性研究者の手助けをするものの、彼女の功績が認められることはなかった。
しかし彼女はそこでやはり研究とボート一筋で、女性を差別しない研究者キャルビンと出会う。
キャルビンはノーベル賞も期待されるほどの新進の研究者。彼の支援を受ける -
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ブク友さんのレビューを読んで興味を持った1冊なんですが、アメリカ人の文章表現が馴染めなくて皮肉めいた言い回しにもどこが面白いのか悩んでしまい読むのに時間かかってしまいました。感情表現も雑なんですよね。知りあって数行目では恋に堕ちてたり、次のページでは同棲してたりと展開が早くって客観的に過ぎてゆく感じなんです。
結果が初めにきてあとはその説明がちんたらと続くわけで瞼を重くしていきました。
60年代女性の社会進出がまだまだ大変だった時代、女好きな上司からはセクハラ、パワハラが常識で出世すれば枕営業だと陰口言われたりと、正当に評価されないのがデフォだったり。女は家庭を守る事が幸せな事だと誰もがマイン