片桐郁美のレビュー一覧
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沙漠の国の物語 第7弾。ラビサは険しい瞳で短剣を胸に構え、ジゼットは表情の無く刀を背負う…ジゼットの足手まといにならぬ様、強くなることを決意するラビサ。ラビサを思うが故に距離を置くジゼットは "砂嵐の後継者"の頭・ザクロを討つことを二度とタラスファルに戻らぬ覚悟で決意する…
ラビサにカヴルから一時帰還の指令が届いた。ジゼットに護衛を頼むが断られてしまう。ジゼットの様子に「これが最後のような」違和感を覚えるラビサが必死に言い募る場面はとても切なかった。
振り向いて欲しくて、ついに口にした言葉も、届かなくて。後に残されたラビサの姿が本文で語られないだけに辛い。こんな状況で離れ -
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沙漠の国の物語、大きく世界が動き出す第6弾。
ジゼットの恋心が走り出し、ラビサの戸惑いが鮮明に描かれます。新キャラのゼクス&ビッキもとても魅力的です。
ラビサは、仔リグーの誕生やシムシムの成長を見守ったり、アリヤの面倒を見たりと、タラスファルでとても穏やかな生活を送ってた。
一方聖地カヴルでは、ラビサの兄ハディクが復興に向けてカヴル隊商都市化を提案していた。他者を拒んできたカヴルの大きな方向転換に街の人々は戸惑いを隠せずにいた。そんな会議の最中、血に染まった伝書鳩が舞い戻る。それは、事前調査に出発した仲間が"砂嵐の後継者"を名乗る義賊に襲撃されたことを告げるものだった…
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沙漠の国の物語・第5弾はジゼットとラビサ、お互いに惹かれあう気持ちを自覚する、思わず顔がにやける物語。名言のところにも書いたのだけど"「多分濡れ衣だ。俺はどちらかというと段階を踏むタイプだと言っておいてくれ」" (P38) って。
かなり段階すっ飛ばしてますけど…?
舞台は至星(こちらで言う冬至?で大晦日?のようです)で賑わうマンナ。タラスファルの織物をマンナに運ぶ仕事を手伝うことになったラビサだが、なぜか元気がない。そんな様子を心配したジゼットがなにかと構う中、ひょんなことからマンナの幽霊&殺人騒動に関わることになり…
ラビサの意外な弱点とそれを知ったジゼットのイジ -
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デビュー作『沙漠の国の物語-楽園の種子』の続編。
「シムシムの使者」としてたった一つ実ったシムシムの種子を"砂嵐の町" タラスファルに託したラビサは、園丁見習いとして再びこの町を訪れる。
解放された故郷の復興に忙しい毎日を送るジゼットと、自分がすべきことが何なのか見えずに焦るラビサが、すれ違いながらもだんだん惹かれていく様子がとても爽やかな物語。お互い気になっているのに、本人たちより周りの方が気付いているというのはお約束だけど、ニヤニヤしてしまいますね。
そんな微笑ましい二人とは裏腹に、取り巻く現実は過酷なもので。
砂嵐旅団の魔の手がラビサに迫りイフリートの力で何と -
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ネタバレ「ルルルドラマチック小説賞」の大賞ということでしたが、それなりにおもしろかったです。ちょっとイラストは好みではなかったですけど。
地縛霊のシシが見ているアニメが、その地域の昔話を元にしているとか、主人公が獅子王とか呼ばれていたって伏線がちらっと出てきて、怪しいと思ったら、あたりでした。
こういう種を超えた話の場合、最後はハッピーエンドに終わらない場合がありますが、今回はそのまま戻ってきました。人間(子供)になって戻ってくるかなぁって思ってたけど、そのままだったんで、その点は予想外でした。
最初の暑い部屋の描写は、真夏に読むとこっちも暑くなってきそうですけど、さらっと読めていいんじゃないで -
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ファンタジーで冒険もの。ライトノベルの王道だ。舞台や設定がしっかりしていて、デビュー作のわりに安心して読むことができた。
最初は表紙を見て男二人の冒険物語かと思った(笑)。でも、金色の髪の子は少女だ。かといって恋愛ものではない。おかげで全体的に読みやすかった。
久々にファンタジーを読んだ。ジンとかイフリートとかシャイターンとか…魔法系が出てくるが、そんなに苦を感じなかった。それらの説明がきちんとあり、理解できたからだ。感覚的にはRPGに似ている。砂漠という馴染みの無い舞台も情景描写がわかりやすく、焼けるような熱さやサラサラの砂漠、瑞々しいオアシスを感じることができた。
後半に描かれたカ -
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沙漠の国の物語 第4弾。
ジゼットにライバル現る?
園丁学生の試験を受けるため、故郷のカヴルに帰ることになったラビサ。町に見慣れない姿をしている人々を見つけ、町が変貌しつつあることを肌で感じる中、ラビサは星読みの正巫女・リードゥと出会う…
約1ヶ月間、離れて過ごすことになるジゼットとラビサのやり取りが見もの。「故郷に帰るだけ」とのんびり構えるラビサに「迷子札」胸飾りで自己主張するジゼットがとても…良い。
沙漠の世界に新たに登場したのは「宗教家」とも言うべき星読みの徒たち。星を読み運命を説く彼らは、今までの価値観が壊れて不安定なカヴルの人々の心にこっそりと忍び寄っていて、不気味です。
さ -
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沙漠の国の物語 第3弾。
ジゼットを意識し始めたからか、イラストのラビサがどんどん可愛くなります!
秘密が明かされ平穏が訪れたタラスファルの町。沙漠に何年ぶりかの雨が降った。町の男たちは雨を楽しむが、やがて枯れ谷が鉄砲水の川と化す。そんな濁流に一人の女の子が流されてきた。ファティと名乗るその少女は、嫁入りの旅の途中に鉄砲水にあって流されてしまったらしい。そんな彼女を送り届けることになったラビサとジゼットだが…
沙漠の激動の歴史から少し離れて、ラビサとジゼットの日常が描かれます。日常といっても…必ず厄介ごとに巻き込まれるわけですが。
ファティを信じるラビサとファティに裏を感じ警戒するジゼット -
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遂にフィナーレ。
ラビサが、ジゼットが、リードゥが…それぞれが成すべき事を果たす為に、互いを信じて、それぞれの場へ。
今まで培ってきた絆があるから、全てを終えることが出来た───そんな気がする。
ただ、予想外にラビサの眠りが長かったなぁ…。
イフリートを酷使(?)したから、かなり寝込むことになるんだろうなぁ…とは思っていたが、よもや3年も眠ろうとは!
おまけに、ジゼットのキスで目覚めたりするもんだから、思わず“眠り姫かよッ!?”と心の中で突っ込みを入れてしまった(笑)。
ラビサの目覚めを待つジゼットがとても切なかったので、目覚めた時には本当に良かったと思ったが、そこから7年経ってもまだ結婚に -
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