あらすじ
声優との夢のコラボ小説賞、大賞受賞作!!
父の仕事の都合で田舎のボロ屋敷に引っ越してきたミツコ。だがそこには、何に未練を持って幽霊になったのかも忘れてしまったダメ幽霊が住み着いていた!「拙者は社会の塵でござる。働きもせず、地縛霊などに甘んじて朝から晩までテレビテレビ…」ニートな侍幽霊に何と恋をしてしまったミツコは…!? 声優との夢のコラボ小説賞「81ルルルドラマチック小説賞」から、審査会で満場一致の大賞受賞作が登場!
※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
思ったよりコメディというよりもちゃんと恋愛小説してて、そこはある意味予想外だった。私は好き。
実を言うとこの方の二作目から読んだのだが、それも面白かったのでデビュー作にも手を伸ばしてみた次第。しかしヒーローがどちらも引きこもり・・・(笑) 前向きなヒロインなところも似てる。強い女の子がお好きなのだろうか?それでしたら同意ですが!
最近の新人作家さんの中では個人的に要チェックです。
Posted by ブクログ
「ルルルドラマチック小説賞」の大賞ということでしたが、それなりにおもしろかったです。ちょっとイラストは好みではなかったですけど。
地縛霊のシシが見ているアニメが、その地域の昔話を元にしているとか、主人公が獅子王とか呼ばれていたって伏線がちらっと出てきて、怪しいと思ったら、あたりでした。
こういう種を超えた話の場合、最後はハッピーエンドに終わらない場合がありますが、今回はそのまま戻ってきました。人間(子供)になって戻ってくるかなぁって思ってたけど、そのままだったんで、その点は予想外でした。
最初の暑い部屋の描写は、真夏に読むとこっちも暑くなってきそうですけど、さらっと読めていいんじゃないでしょうか。
Posted by ブクログ
「拙者は社会の塵でござる。働きもせず、地縛霊などに甘んじて朝から晩までテレビテレビ…」
……というあらすじの一文に惹かれて購入。
田舎のボロ屋敷に引っ越してきたミツコが、屋敷に居着くニートな幽霊侍・シシを社会復帰させようと奮闘(?)する話。
侍の幽霊が日がな一日テレビにかじりついている、という前提も面白いですが、他にも、幽霊も就職しなきゃいけなかったり、引越し屋さんがお祓いの専門家でもあったり、コミカルな設定が随所で笑わせてくれます。
登場人物に関しては、狙いすぎな感じがするくらい極端な人が多く、キャラクター小説と言えるかも。
しかし、コミカルなのは前半までで、後半になるとシリアス色がぐっと増して、ラブコメというよりはただの恋愛小説。
最後、ヘタレなシシにミツコがカツを入れるなりしてコミカルなエンディングを期待していたのに、そんなこともなくすんなりと完結してしまったので、そこがちょっと残念でした。
あと、全編通して、ボイスドラマ化されることを前提として作られている印象。
話の簡潔さも、キャラクター小説なところも、純粋な小説としてよりは、音声化の方向で輝きそう。
新人さんということで、作り込むよりもスピード感やインパク重視ですが、難しいこと考えずに気軽に楽しめました。