二ノ膳のレビュー一覧
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全十巻。とある高校生五人が「革命部」なる部活をたちあげ、資本を増やしながら最終的には建国へと突き進むというストーリーである。
タイトルやテンプレートなキャラクターからは陳腐なライトノベルを連想させるが、内容はそういった類の本とは真逆である。作者の経済学、政治学、国際関係学の幅広い知識に裏づけされたストーリーは、読む者すべてを独特の世界に惹きこむ。
巻を進めるごとに、弱かったキャラクターの立ち位置もはっきりとしてくる。特に、シリーズ終盤の春日恒太の活躍は必見である。
現代世界は大きなパラダイムシフトを目の前にして、右往左往している。そのような中で作者は若い世代にこそこの本を読んでもらい、ひとりでもこの世界に立ち向かう人が現れてくれればと期待する。
無知は愚かであるが、いったん世界を知ると、その瞬間に世界は輝きを帯びる。大学生である私自身も、本書を通じて自分の知らない世界に触れてみたいと、強く実感した。 -
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ネタバレ全巻読破。
元々の構想だとヨーロッパと中東がらみでもう1~2つぐらいあったらしいんですが、それを削って10巻。
正直、9巻を読んだ時に「あとはどう落とすか」しか興味がなかったので、この一冊を以て「面白いよ」とは薦められない。あと、オチも微妙だったかな?
他の方も書いてらしたけど、あの富豪達が達観視しちゃったってのもマイナスポイントかなぁ。どうせなら離合集散してどことどこが組んでるかわからないぐらいまでやってほしかったなぁと。至道先生としては、「あれだけ世界がぐちゃぐちゃになっても大富豪は達観視できる」ということなのだと思うけど、その割に複線貼りすぎたのではないかと。
じゃあ、なぜ☆5かというと、10巻で完結のご祝儀と言うのもあるけど全体としては評価してるから。市場経済のダイナミズムを感じられる作品だと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ高校生が建国を目指して、資金集めのために起業する物語。スピード感は半端ないけれど、起業プロセスの勉強にもなります。
羽月巳継は青海大学附属高校の入学式の日に、同じ高校へ通う従姉の羽月莉音に自分の部活に入る様に命じられる。巳継と莉音は、幼なじみの折原沙織や春日恒太も含めて、子どもの頃から大胆ないたずらや遊びをして来た仲間なのだ。もっとも、冒険家の父・羽月一馬に連れられて世界中を周り、行動や考え方が大胆になり過ぎた莉音の暴走が原因のほとんどなのだが…。
ともかくその延長線上の活動だろうと集まった3人は、莉音の部活・革命部なるものの活動内容を知らされる。革命部の最終目的は建国、日本の領土を奪い、主権を主張して独立国家をつくることだという。その第一歩となる資金集めの手段は、ゴミ捨て場を回って集めたものをフリーマーケットに売ったりする地味なもの。そんなこともあり、去年の活動から残っているのは、莉音以外ではただ一人、泉堂柚のみ。彼ら5人の建国への道が始まる。
国を作り守るにはまずお金が必要ということで、起業してお金儲けをするところからスタートする。インターネットが使えないと現代においては手足を縛られるみたいなものなので、そこの部分への設備投資に少し借金をするけれど、初めの事業は基本的に元手のかからないもの。学校という人材の集まる特殊環境を利用したり、メンバーを前面に押し出したり、とにかくただで使えるものはこき使う。働き方はまさにベンチャーの役員っぽい。
起業する時は売り物とそれを運用する人間が重要だと思うので、革命部のメンバーはうってつけの構成になっている。行動力にあふれたリーダー、着実に実務を実行する堅実派、コンテンツやツールを提供する才能の持ち主。若干一名は今のところ活躍する兆しがないけれど、きっと何かの役に立つのだろう。
すごく短期間の間にあれよあれよという感じでビジネスが大きくなっていくので、こんなに上手くいくのかな、という感じもするけれど、とにかく既存の仕組み、元手のかからないものを極力利用してビジネスを組み立てているので、ギリギリありかも知れない。何より、現実に目の前に存在するフロンティアを開拓していく物語は面白いから、細かいことはひとまず置いておけば良い。
普通だったら十分に成功の部類に入るけれど、革命部の活動はまだまだこれから本格化していきます。 -
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ネタバレいよいよ物語の目標であった「建国」に向けて
具体的に話が動き出す巻。
基本的に経済面の話はいいんだけれども、軍事面に関して、
果たして猿島周辺に、民間船を装っていたとしても
異常な数の船舶を集めることってできるだろうかという
疑問が・・・・。
スクラップ前とはいえ、元空母とかも集めているし
さすがに元とはいえ、未所属な空母で浦賀水道に侵入
できるとは思えないというか。自衛隊も、在日米軍も
動くだろ、普通。
それに衛星からの写真で革命部の戦力分析して、巡航ミサイル
しか配備してないとわかれば
猿島直上からミサイル落とせば、世界の勝ちじゃね?
とか思ってしまうんだけど(迎撃できない)。
でも、それは事情を知っている読者の
視点だから感じるのであって、核を持った相手に迂闊な
攻撃はできないということなんだろうなぁ。
と、疑問もあるものの、話が一気に動き出す勢いで
物語に引き込まれたのも事実。
まぁドンパチ始まって、革命部が戦力を使い果たした
その後にどうするのかが、最後の楽しみなところでしょう。
うまく、まとめてくれる事を期待。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの作者が好きで今のところ全部読んでいる。
理由は、現実的な(そう見える)ビジネスを扱っていること、スピード感があること、である。
本シリーズのあらすじだが、高校生5人組が、ビジネスをはじめ、そのビジネスを大きくしていく話である。
ただ、その過程に、裏切りはあるは、当然のようにヤクザは絡んでくるわ。。
なんともビジネスはおそろしいものなのだなと感じさせてくれる。
読んでいてあきない。(ただ若干、主人公達のキャラ設定がうざい。この人の本は全般的にそうかもしれない。)
さて、このシリーズについていえば、もう一つ見るポイントがある。
それは、ときどき、ある国の歴史をオーバービューするという点である。
たとえば7巻であれば、ロシアをの歴史のオーバービューを行う。こんなふうだ。
「ロシアの歴史に最初に登場するのが、都市国家キエフである。九世紀から一三世紀にかけて、キエフを中心にした地域はルーシと呼ばれ、内乱が続いていた。・・・・・うんぬんかんぬん」
こんな調子で、3000文字くらいで、ロシアという国の始まりから現在にいたるまでの歴史を非常に分かりやすくまとめている。
僕が学校の先生だったら、ロシアの歴史の勉強を始めさせる前に、まずこの部分の書き写しを10回程度させてから学ばせるだろう。
この部分だけ抜粋して教科書に乗っけたらどれほど学生たちの歴史への理解力が高まるだろうと考えずにはいられない。
こういう歴史のオーバービューをほかの巻では、アメリカや中国についてもおこなっている。
うーん、すごい。こういう要約力ほしいものだ。
ということでおすすめです。