八木詠美のレビュー一覧

  • 休館日の彼女たち

    Posted by ブクログ

    静けさのある物語だった。
    「私の心の奇妙なくぼみ」が印象に残った。
    普段あまり意識していないが、くぼみに触れる気持ちよさを思い出した。
    ヴィーナスの立場から考えたことはなかったが、飛び出すことのできない空間にいると考えるとせつなさを感じた。

    0
    2025年11月29日
  • 休館日の彼女たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    表現が詩的だからか、表現は美しいのだけど、ストーリーが掴みにくかった。
    週に一度、古代ラテン語が話せるアフロディーテの彫刻の相手になるバイトというほんのりSF設定(他の方の感想読むと、マジックリアリズムというのか…)なので、逆にその文体が丁度いいのかもしれないけど。
    なので私にとってはあまり響かず、雰囲気を楽しむだけに留まってしまった感覚は拭えない。

    人とのコミュニケーションが苦手な主人公が、その気持ちを強めると、レインコートが厚くなったり鬱陶しくなるのだというのは感じ。それがテーマな訳でもなさそうだし、かといって他にこれといった主軸が分からなかったので、ハマらなかったかな。

    0
    2025年01月25日
  • 空芯手帳

    Posted by ブクログ

    空芯手帳は、軽い衝撃を受けた、笑
    妊娠しているというウソをつき始めて、十月十日を超えても、ウソをつき通す主人公、柴田。
    妄想なのだけど、やけに現実味があって、その塩梅が狂気を感じさせる。
    時々、え、妊娠してるの?してないの?どっちなの?となる。笑

    妊婦のコミュニティに溶け込んでいるのも面白い。笑

    『妊娠というのは本当に贅沢、本当に孤独。』
    とな。、
    まだ体感としてはわからないけど、
    同じ女性だろうと、他人だから完全には理解しえなくて当然で、だからこそそれを前提にして、
    驕らず、謙虚に相手を思いやることが大切だと言いたいのかなぁ。

    あとは、自分を守るためには、時に嘘もつくこと。
    それが主人

    0
    2024年12月28日
  • 休館日の彼女たち

    Posted by ブクログ

    何とも突拍子もない設定の物語です。主人公は普段は冷凍倉庫の荷出し係として働く若い女性。ある日彼女はラテン語の会話能力を見込まれ、博物館に展示されるビーナスの話し相手になると言うバイトを斡旋される。
    大理石製のビーナスが会話をするというのも突拍子が無いですが、博物館も何処か非現実的な雰囲気があり、学芸員もなかなかの曲者。さらに主人公の住むアパートやその大家や住人も時代に取り残されたように奇妙です。意外に、奇妙そうで何故かまともなのが冷凍倉庫の仕事です。
    何か深遠なテーマがあるのかと思えば、主人公がまとっている(と認識している)人からは見えない黄色いレインコート~これは一種の対人プロテクタで、他人

    0
    2024年11月30日
  • 休館日の彼女たち

    Posted by ブクログ

    喋る石像や脱げないレインコート。そんな不思議に最初は戸惑いながらも、最後はじんわりとあたたかい気持ちで読み終えた。
    何だか私もインナーカラーを入れたくなった。

    0
    2024年08月12日
  • 休館日の彼女たち

    Posted by ブクログ

    生きてるのに息が詰まるような生きづらさを抱えるホラウチリカとヴィーナス。
    二人を繋ぐ、死んでしまった言語。

    ラテン語がもう使われなくなったように、物事に永遠はないのだと知ってこそ、生きるように生きられる。
    何かを待てるからこそ、生きられる。

    シンプルにしんどい話かと思っていたけど、希望の話だった。
    ホラウチリカがレインコートを着始めたきっかけは気になった。(授業の内容はきっかけの一つにすぎないはず)

    比喩表現が随所にちりばめられていて、個人的には読みづらさを感じた文章だったけど、結果的には面白かった。

    0
    2024年08月07日
  • 空芯手帳

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「職場にキレて偽装妊娠。」の帯に惹かれて手に取った一冊。
    最初はコメディを読むくらいの感覚で面白おかしく読み始めたけど、主人公が母子手帳アプリを使い始めたり、マタニティビクスに参加したり…。妊婦健診でエコーに胎児が写った時には頭が混乱してこのお話をこの先どう読み進めて良いかわからなくなってた。
    だけど、「自分だけの場所を、嘘でも良いから持っておくの。人が一人入れるくらいのちょっとした大きさの嘘でいいから。その嘘を胸の中に持って唱え続けていられたら、案外別のどこかに連れ出してくれるかもしれないよ。その間に自分も世界も少しくらい変わっているかもしれないし」(P.173)という主人公の言葉を読んだ時

    0
    2024年06月20日
  • 空芯手帳

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    不思議な本でした。妊娠は嘘なのに、途中で妊婦健診や胎動の件があり、「あれ?実は妊娠してるの?」と思いきや…!?
    職場での女性ならではの仕事には共感できるけれど、バレた時のリスクを考えると私には真似できないなと思いました。

    0
    2024年06月05日
  • 休館日の彼女たち

    Posted by ブクログ

    ラテン語ってどんな言語なんだろう?
    会話文自体は斜体でラテン語は出てこない。

    帯の紹介文にあった主人公のアルバイト内容に惹かれて読み進めたが、文が途切れ途切れで読みにくかった。
    情景描写が少ないのかな?ある意味主人公の口下手さを引き立てていたのかもしれない。

    いや傷害!窃盗!という突っ込みはさておき、「むらさきのスカートの女」「コンビニ人間」と近い世界観を感じた。
    描写は少ないが、隣の男の子や大家さんのキャラが好き。

    0
    2024年04月01日
  • 空芯手帳

    Posted by ブクログ

    「職場にキレて偽装妊娠。」
    帯に惹かれて購入。
    訳がわからない内に物語が進んで、気付いたら先が気になりすぎて入り込んでた。
    その中でも淡々と続く日常。
    目に映る風景の描き方、文章は、正直最近よく見るなぁというのが感想。よく見かける言葉達の羅列〜とか思ってしまって、その若手新人感がどうしても刺さらなかったけど、後半で巻き返してきた。
    進むにつれて、ホラー?というか、世にも奇妙な物語感。なるほど、こうしてきたか、って感じ。

    知ってる感情はあった、そこの言語化は嬉しかった。
    もう少し感情部分が多くあればもっと好みだったと思う。

    0
    2024年03月02日
  • 休館日の彼女たち

    Posted by ブクログ

    ラテン語をヴィーナスと話すバイト
    小川洋子のような文だったけどどういう動きをしてるのかわかりにくいとこが多々あった

    0
    2024年01月27日
  • 空芯手帳

    Posted by ブクログ

    巻末の松田青子の解説が秀逸。

    私も「魔女」だったんだ笑

    自分の中に嘘を持つ。物語を詰めていく。それが「形」となるところは、映画になりそう。

    リアルに考えると会社のシステムはどうなんだ、とか、言い出したらキリがないが、これはそんな小説ではないのでいいのだ。

    0
    2023年10月10日
  • 休館日の彼女たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    何かしてあげたい、一緒に何かしたいと思う人がいれば自分の殻も破れるね。レインコートも捨て去って、2人の自由で明るい未来が待っている。

    0
    2023年10月04日
  • 休館日の彼女たち

    Posted by ブクログ

    なんかすごい作家さんに出会ったしまったな...(絶句)...。

    これは一体?
    一回読んだだけで感想を書いてしまっていいものか迷う。
    『コンビニ人間』を読んだ時の衝撃に近いものがある…。

    ホラウチリカが唯一心を通わせるのはヒトではなく、美術館のヴィーナス。
    彼女が纏うのは、世界から身を守るように厚みを増す、他人には見えない黄色いレインコート。
    でも、本当はだれもが皆、何かをまとっている...。
    生きるために身を置く倉庫の職場と、心を放つために訪れる休館日の美術館。
    その対比が何よりも鮮明にホラウチリカを語っているように感じた。
    2023.6

    0
    2023年08月11日
  • 空芯手帳

    Posted by ブクログ

    p.171-172
    「でも一方でさ、どうして人のことに干渉したがる人も多いんだろう。本当に興味がありるわけでもないのに口出して決めつけて、自分が理解できない範囲になるとおかしいだのなんだの言い出して、うるさい。すごくうるさくて、ずっとさびしくて、私は自分が誰なのか忘れそうになる」

    0
    2023年06月01日
  • 休館日の彼女たち

    Posted by ブクログ

    夢を見ているような、不思議な読書体験だった。
    主人公からみた現実世界の温度や色彩に頷くところもあり、、、その表現が的確で没頭した。
    美容院行く時のシミュレーションする気持ち分かるなぁ。でもそれをいい意味で裏切っていく美容師(?)さん、良かった!
    気づかないけどみんな何かを纏っていて、自然と自分を守ったりしているのだろうか。
    本のカバー外したらピンク一色だったのが、心に刺さった。なんでもないけど、きっかけってどこにあるかわからないもんだなぁと思う。

    0
    2023年05月26日
  • 休館日の彼女たち

    Posted by ブクログ

    なんとなくタイトルに惹かれて。美しくもゆったりと描かれたヴィーナスの苦痛な人生。
    久しぶりに美術作品に触れられていい時間だった。

    0
    2023年05月17日