八木詠美のレビュー一覧

  • アンチ・グッドモーニング

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    ネタバレ

    本を1冊読んで、自分の生き方の痛いところを突いてくるようなセリフにひとつでも出会えたなら、その読書はそれだけで儲けものだと思う。

    野上さんが倒れて飯沢さんが助けに来た場面。バッグの中を整理しながら、こちらの問いを聞き流さずに淡々と放たれたこの一言が、ずっと頭に残っている。

    「賢いふりをしながらインスタントな手段を取り続け、ご自身を少しずつ弱らせているということです」

    向き合って詰問するのではなく、手元を動かしながら逃げ場をなくすように吐き捨てられる描写のうまさも相まって、胸にぐさりと刺さった。

    なぜここまで響いたのかといえば、完全に自分の癖を見透かされていたからだ。

    これまで自己分析

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    2026年08月15日
  • アンチ・グッドモーニング

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    不眠症の女性の話。
    暗さはなくてカラッとしていて読み心地良い。
    怪しいe ラーニング講師が良い味出してる。

    世の中になんかこういうちょっと嫌な人いるよね〜を書く人がうまい作家さんだなと思った。

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    2026年07月27日
  • アンチ・グッドモーニング

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    ネタバレ

    めちゃくちゃおもしろかった。現代の理不尽さに、心の中で中指を立てながらも粛々と周りからの期待に応え続ける主人公。彼女の心の内側に対して共感しかなくて爽快だった。ハハ!っと笑えるところもあり。

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    2026年07月16日
  • アンチ・グッドモーニング

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    ネタバレ

    ⚫︎感想
    芥川賞候補作品。一気読み。
    読みやすい純文学。ラストも希望があって良い。
    終盤の現実と非現実の往来が村上春樹的、悪魔的な出冬と救いの飯沢の対比が効果的であり、これは何のメタファーかな?と考えるのがおもしろい。エンタメ的な部分が多く、グローバル受けしそうな作品。


    生きていくって、結局いつの時代も不自由だ。
    その時、その時代の悩みがある。
    結局人間は自分本位なんだから、受け身で居続けると壊れるし、かといって自己防衛、攻撃的な態度では社会でうまくやっていけない。避けようのない理不尽、違和感の蓄積、ありがた迷惑な親切や、過剰とも思える、鈍感力、スルー力、ウェルビーイング推進。傷つかないた

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    2026年07月02日
  • 喋る猫はいなくても

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    初めて読んだ八木詠美さんの本。
    なぜ小説を書いているのか、小説家から見た今の世界の嘆きにとても共感。次は小説を読んでみたいな。

    "自分が小説を書くのは、さびしいからだと思う。ふと思いついた想像の切れ端、すぐには声にできなかった疑問や反発、そこからにじんだ心のうちの何かを誰かに伝えたいのにどうすればいいのかわからなくて、でもそれらをなかったことにしたくなくて、行き場なく蓄積していくうちに、言葉がこぼれ、物語が始まる。小説は言わなかった言葉でできている。"

    "大して説明もしないうちに「結局さ」と、結論めいたものを突然話し出す人を目にすると、いつもそっと心が冷える。

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    2026年06月06日
  • 休館日の彼女たち

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    主人公の名前、大家さんの話し方、
    少しみんな奇妙な感じ。
    そのぎこちならさが心地良く、適度な距離感を保ち、気づいたらすごく好きになっていた。
    人が変化していく力を感じた。

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    2025年06月24日
  • 休館日の彼女たち

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    この作者の初めて読む作品。不思議な話に引き込まれました。文章の表し方も独特でくせがあり、私は好きでした。所々難しい所がありましたが、面白い作品でした。

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    2024年02月18日
  • 休館日の彼女たち

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    クセは強いが、読んでいて何故か癒やされる作品だった。ラストに向けての展開が好みで読後感も良かった。
    「ラテン語が話せる主人公が、美術館のヴィーナス像と話をするアルバイトをする」という発想は天才的。

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    2023年11月15日
  • 空芯手帳

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    留学でお世話になった先生から久しぶりに連絡が来て、この本を紹介してもらった。

    タイトルの“空芯”とはどういう意味なのだろう、と思いながら読み進める。
    主人公の柴田さんは、「名前のない仕事」を押し付けてくる会社へのちょっとした抵抗のつもりで、妊婦を装うことにする。

    定時帰りから始まり、マタニティビクス、アプリへの記録と着々と出産への過程を辿る彼女の姿は、活力に満ち溢れていて頼もしい。
    しかし、その反面、空っぽのお腹を抱えたその姿は、どこか痛ましく、空虚にも思える。

    偽装妊娠なのだから、もちろん夫も存在しない。夫無しで出産まで辿り着けてしまう──その事実に気づいた時、ある種の怖さが込み上げる

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    2023年08月22日
  • 空芯手帳

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    第36回太宰治賞を受賞 !
    主人公視点で終始描かれている長編小説。

    主人公に対して、思うところは人それぞれあるかと思います。
    とにもかくにも、不思議で奇妙なストーリーにぐいぐいと引き込まれました。
    嘘をついてまで、周囲にわからせようとする設定が斬新 !
    ひじょうにインパクトのある作品で面白かったです。

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    2023年07月25日
  • 空芯手帳

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    昔、もしかしたら嘘ついて産休いけるんじゃないか、と思ったことがある。思ったことがあるだけで、いやバレるなと当たり前だが実行できなかった。当たり前だ。この小説が14カ国で翻訳されていると知るに、ワールドワイドな感覚なのか!と驚きを覚えた。主人公か走り切る姿は痛快だが、隙間には痛みのようなものを感じた。これは映像化しない方が良い作品と思う。

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    2023年07月17日
  • 空芯手帳

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    どこまでが現実で何が起きているのかわからないままだったけれど、そこが良い。
    妊娠中の今、読んで良かった。

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    2023年06月29日
  • 休館日の彼女たち

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    新聞書評で見かけて気になっていた本。
    何やら不穏な設定に馴染むのに少しだけ時間がかかったが、黄色いレインコートに身を包んでいるぎこちなさと不快さを自分も肌に感じながら、ラテン語を日常語のように操る主人公とともにヴィーナスの元へ通ううちに、だんだんとだんだん楽しくなった。

    冷凍倉庫でのバイト、ハシバミという名の学芸員(整った容姿の)、隣の部屋の小学3年生、大家のセリコさん(「う」と「い」の音が抜ける人)、隣の部屋でポルトガル語講座を聞いているトド、葬儀屋を兼ねている美容院…
    おもしろかった。

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    2023年06月28日
  • 空芯手帳

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    嘘なのか本当なのかわからなくなり、混乱し、心がざわめく。この不気味さがおもしろい。
    日常の着眼点やワードセンスもおもしろくて、一作目にして早くも八木さんのファンになりました。

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    2023年06月21日
  • 休館日の彼女たち

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    こんなケッタイな小説読んだ事ない。
    物事をどう見たらこんな文章になるんだろう。
    話があっちこっちに飛ぶような、事象を裏側から見てるような、それでいて話は進んでいく。
    一体この話はどこに行くのだ?何処に収斂するのだ?と思ったら素晴らしいラストが待っていた。
    どうやってヴィーナスを盗み出したのが具体的描写が全くないので不明だが、しかも台車に乗せたくらいでヴィーナスと一緒に飛行機に乗れるのか。
    それにしても爽やかなラストであった。
    癖になりそうな変な小説。
    デビュー作も読んでみようかな。

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    2023年05月31日
  • 空芯手帳

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    理不尽に対して、清々しさと狂気で立ち向かえ!
    「嘘」というシェルター。嘘をついてるわけではないにしろ、あえて他人には言わないでいる自分の一部、なんかはみんなあるよね。
    良い小説を読んだわ。

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    2023年04月08日
  • 空芯手帳

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    ネタバレ

    表紙に惹かれて購入。産前産後の周囲の人たちの行動や、その中で主人公の感じたことが痛いほどわかってじんわりと辛い気持になったが、自分自身に呪文をかけることにした主人公の強かさが鮮やかで、羨ましいと感じてしまった。本当に、ゼリーは冷蔵庫に入れておけばいい。

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    2023年04月01日
  • アンチ・グッドモーニング

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    睡眠って毎日繰り返される行為で、人生の多くの時間を占める。だからこそ、みんなが寝ている中で眠れないと”自分だけ”と孤独を感じやすい。何週間も眠れなくても仕事を頑張って、頑張って、不器用に生きていく主人公が読んでいてもどかしくなる。優しいようで何も分かっていない夫にも苛々。不眠の描写がリアルで、主人公が最後はぐっすり眠れますようにと願いながら読み進めた。

    途中で幻覚なのか現実なのか分からなくなる部分があって混乱した。整理してからもう一回読みたい。

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    2026年08月23日
  • アンチ・グッドモーニング

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    明けない夜は無いという言葉が絶望になる事があるとは。
    寝不足で意識が朦朧としているのか、逆に思考が暴走しているのか読んでいるのがどの場面なのか迷子になる様な感覚だった。
    働き方改革の世の中、「ポジティブに殺される」がパンチライン。

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    2026年08月18日
  • アンチ・グッドモーニング

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    ネタバレ

    人間が賢く管理してる風に見せかけて、意味があるのか?と思わずにはいられない疲弊していく毎日は、ホント「シャトルラン」のよう。死のロングウォーク。

    慣れたり(自分に麻酔を打つ)、自分を癒すことにも限界があるのに、身体に良いとされるアレコレに努力を費やすのも無駄!と言うことを突きつけられる。

    温厚な日本人もぱちギレて、人に迷惑をかけよう。

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    2026年08月12日