高橋透のレビュー一覧
-
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
相変わらず、高橋透さんの本は濃い。
例をここまで作り込む人は、そういない。
製造業は、プロダクトでマーケティングをするのではなく、技術でこそ、マーケティングをすべき。
対象とすべき技術は、
市場にイノベーションを起こせる、
顧客に大きな価値を与えられる
自社のコアたりえる
もの。
このため、技術もマーケットインで考えるべきで
顧客の未来ありきで、考える。
B2Bであっても、このような立ち位置を
とることで、インテル入ってる、を
狙うことができる。
ブランディングも、技術において行う。
技術が武器であることから、知財戦略を
しっかりと考える。 -
Posted by ブクログ
2017年の書籍なので最新の部分は入っていない可能性もあるが、十分に楽しめた。
前半はAIについての現状や概要が整理されてあるので、ざっとつかみたいときに役立ちそう。
後半は著者の専門である哲学の立場からテクノロジーについて考察されている。
AIの進化とともに語られる人間のサイボーグ化の必要性が著者のAI時代の人間論である点が面白かった。
来るべきサイボーグ・エコノミーにおける、脳内快楽物質の数値の等価交換という新しいマネーの形態はとても面白かった。私達の日常も、少し前まではそんな未来は想像だにしなかった状態であることを思えば、きっといつの間にか現実になっていくのだろう。
文系、特に哲学分野に -
Posted by ブクログ
AI、人工知能、それらがもたらす社会への影響。
哲学を専攻する大学教授の本というだけあって、AIそのものというよりは、AI社会に生きる“人間”を主体に論が進む。工学的なことはとんとわからないが、それでも十分に楽しめた。
AIの進歩によって職を奪われることをいたずらに恐れる社会の傾向があるが、彼らは一様に「人間も同時に変化していく」ことを見落としているように思う。ヒトという生物はヒトなりに技術を我が身に取り込み、変貌する社会の中で歩んでいくのだ。
言ってしまえば当然のようにも思えるが、なぜだか思いつかないその未来を「文系のため」に説明していく本書は、題の通り新しいAI論だろう。
作者は学生に -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルに惹かれて購入。著者は高橋透氏、株式会社ニューチャーネットワークスの代表。失礼ながら知らない会社だ。
感想。すごいノウハウが詰まっている気がするのだが、うまく消化できていない。既存の分析手法に慣れてしまっているせいか、そもそも三階層の繋がりすら未だによくわからない。総論を単純化して冒頭で示して欲しかった。結果として、備忘録も細かいノウハウだらけとなった。
備忘録
・シナリオはいわば補助線。補助線をあらかじめ描いておけば、そこからのズレを認識できる。
・視点を内部ばかりに向けず、競合他社も調査する。但し、調査の目的は明確にしておくこと。完全情報を100とした場合、25程度の情報量で十 -
Posted by ブクログ
「AIの本質」とは、どの年代で切り取ったとしても「その内容」だけを探っている限り本質に辿り着けない。
結局、AIの本質を知ることは「AIの未来がどうなるのか?」を探すことに尽きると思うのだ。
当面というか数十年単位のレベルで「完全に完成されたAI」が実現することはないだろう。
そもそも「AIに完成はあるのか?」という疑問が残るし、永遠に進歩し続けるとしたら、その進歩に終着点はないことになる。
しかしながら「何年後には、これぐらい進歩しているだろう」という予測は常にある訳で、それはつまり、「今どの時点なのか?」「今後(数年間)どうなりそうか?」を勘案しながら、予測を立てるということになる。
もし -
Posted by ブクログ
①VR、ユビキタス、BMI/BCI、ナノテク、細胞を創る技術など、先端テクノロジーを貫く発想の原理には「ビット化」がある。「ビット化」によって、対象の無再現の変形可能性が生まれる。
②脳は環境が変わればそれに柔軟に対応する「可塑性」を持っている。
人間は、その脳の可塑性に基づいて、環境に適応するとともに、環境を改変せざるをえない。
③先端テクノロジーが環境を改変すれば、私たちもそれに呼応して変容せざるをえない。従って人間(脳)のサイボーグ化は不可避の過程である
④脳は自己完結した機構ではなく、身体を通して環境とたえず相互作用のループを描いている。こうした自然状態の<脳・身体・環境>の相互関係は