土門蘭のレビュー一覧

  • 戦争と五人の女

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    8さんの熱いレビューを忘れられず、書店に並んでいるのを見た時にこれだっ!!と手に取りました。

    土門蘭さん、初小説なのだそうです。

    出だしがね、

    『夜の空は、夜の海のようだ。
    女は、部屋の扉の前で空を見上げながらそう思った。』

    もう、8さんやんっ(*´艸`*)


    熱い季節になると、何冊かは戦争に絡むものを読みたいなと思いますが、この本は私が想像していた域をだいぶ上の方から攻めてきましたよ( ̄▽ ̄;)

    想像とは全く別のお話でした。

    朝鮮戦争休戦直前の1953年7月、広島県呉市の娼街を舞台に、過酷な現実を生きる5人の女性たちを、短編で繋ぎ描いています。
    日本や韓国などルーツの異なる五人の女性たち、出自も年齢も異なる女性たちが「7月31日、町が焼かれる」という不穏な噂のもと、それぞれの過酷な生を生きる小説。


    と書いてしまうと、ふーん( ̄▽ ̄)
    という感じになってしまいますが、この本には、猛烈に引き込まれる何かがあります。

    私の苦手な連作短編方式。
    しかも私は性的描写がある本が本当に嫌いで、気持ち悪くなってしまうことがあるのですが、この本も最初はそれが受け入れられず、先に進めるか不安でしたが、読み進めると全く気にならなくなってきました。

    文字の持つ力が強いのか!?はたまた紡ぎ出す物語の女性の強さなのか?目が離せなくなってしまいます。

    連作短編なので、それぞれの女性の視点が変わるだけで、少しずつ真実が見えてくるミステリ要素も備えた作品。
    一気読みしてしまいました。

    戦争のドンパチとは全く違いますが、そういう時代を生き抜いた女性たちのお話です*( ᵕ̤ᴗᵕ̤ )*

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    2026年08月29日
  • 戦争と五人の女

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    続きが気になって気になって、仕事中にも読み進めてしまった
    女の怖さと醜さと美しさが戦争の中で生まれては死ぬ
    これが土門さんの初の小説だとは驚いた

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    2026年08月29日
  • ほんとうのことを書く練習 「わたしの言葉」で他者とつながる文章術

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    【まずは自分に興味をもつ】

    とある友人のSNS投稿を読んだとき、心を打たれたことがある。文章がとても上手いというわけではないけれど、彼女は本心で、心から伝えているというのがわかったからだ。

    それからは彼女のような文章に憧れてきた。上手くなくても伝わる。読んだ人の記憶に、心に何か残す文章に。

    この本を読んでヒントを得た気がする。

    私は自己肯定感の低いタイプだ。自分を省みることが苦手だったけど、もっと自分に関心を持たないと「ほんとうのこと」は書けないなあと思った。「書くこと」は「問うこと」だという。自分に対して「あなたはどういう人間ですか」と問い続けることだ、と。

    自分のことを好きになるのは難しいけれど、
    「変化や成長をつぶさに観察し、興味を持ち続け、耳を傾け続ける。」ことはできるかもしれない。

    まずは自分に興味を持ってみたいと思う。


    そして土門さんの文章は、静かで、淡々としていて、読みやすい。自分らしい文体も見つけてみたい。

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    2026年08月23日
  • 戦争と五人の女

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    「ほんとうのことを書く練習」で、知った作家さん。

    五人の女性視点から語られる性や戦争にまつわる短編集。
    ひたすらに逞しさと儚さ、そして猛烈な美しさを私は感じた。
    そして、ああ生きているんだなと
    激しさに似た生命力を彼女たちから感じた。
    とにかく美しい1冊。

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    2026年08月18日
  • ほんとうのことを書く練習 「わたしの言葉」で他者とつながる文章術

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    ネタバレ

    孤独と自由と共感。この本で感じた私のテーマ。

    ほんとうのことを書くということは、自分に嘘をつかない事。ひとりになり自分と向き合うこと、つまり孤独になること。

    孤独になると他社を気にせず自分だけの会話がある。そこは自由な空間、誰かに何か思われるかなたど制限されることはない。

    凄く共感できる。人の目を気にする自分にとってひとりであることに凄く自由と嬉しさを感じる。

    最後に自分とだけ向き合うのも違う、限界がくる。
    他社と向き合い、共感する必要がある。

    ひとはひとりでは生きられない。


    ほんとうの事を書くための指南書ではなく、現代社会を生き抜く孤独と自由の大切さが伝わる素晴らしい一冊だった。

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    2026年08月17日
  • 戦争と五人の女

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    戦中戦後の色街の5人の女たち。
    それぞれの女の女の描写が凄まじい。性的な描写、凄惨な場面の乾いた筆致が生々しさと嫌悪感を絶妙に昇華。深いところに届く文章。

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    2026年10月17日
  • ほんとうのことを書く練習 「わたしの言葉」で他者とつながる文章術

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    文章から作者さんの魂みたいなものを感じました。
    「ほんとうのこと」の定義を知った上で読み進めると、なるほどな、淀みなく流れる文体でした。心地よいだけではなく、しっかりと魂がこもっている。覚悟があるというのか。
    勝手な推察ですが、日々いろんなことを考え続けているんだろうなぁという理路整然さ、それを書き切れる技術とパワーを感じました。
    文章術の指南書としては目新しいことはないんですけど、その力強さが心地よかったです。

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    2026年09月02日
  • 戦争と五人の女

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    生まれたときから戦争が「ある」という世界は、どんなふうなんだろうか。
    明日を夢見ることができないと、人は「欠けて」「壊れて」いくのだろうか。
    男にとっての戦争と、女にとっての戦争。
    終わったらどう生きたら良いかわからなくなるのは、なんとなく理解ができる。今まで当たり前だった世界が転換し、置いてけぼりになる。男は死んでしまったり、頭がおかしくなる。女はそのままで、置いてけぼりになる。置いてけぼりにされた世界で生きられないなら、どうしたら良い?

    「善い」とは、どういうことなのか。それを心の底から理解できずに大人になってしまった、戦争の中で生まれた人々の哀しさ。物語の中にずっと佇むように在る「聖書」だが、誰もそれを読むことはできない。それでもそこから立ち上る「光」は、五人の女を照らしている。と、読みたがっている自分に嫌気がさす。

    帯や感想に「崇高」「美しい」という言葉が並ぶが、そこには違和感を感じる。「遊郭」に対しての何処か浮世離れした儚い美しさのようなイメージ、あれはなんなのだろうか。呉の色街の風景描写、簡潔な言葉選びの巧さは確かに「美しい」部分もあるが、ただただやはり、哀しい。美しく映るとしたらそれは、安全なこちら側から眺めているからなんだろう。
    2019年に書かれたものということもあるんだろう。7年前と今と、私個人レベルでも考え方の変化があるのだから。

    人種、戦争、性差。
    その当時、圧倒的に弱い側から見た、哀しく寂しい物語だった。

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    2026年08月20日
  • 戦争と五人の女

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    自分に欠けている何かを埋めるのでなく、他の誰かも何かを欠いていることに束の間の安堵を得ているのか。誰しも孤独で、それを傍観する者もいる。視点の変化で女たちの色んな貌が立ちあがるようだった。奪われ殖やすおぞましい輪廻を断つ光はどこか。

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    2026年08月12日
  • 戦争と五人の女

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    ドロドロと人々の欲望から出る澱みが溜まりに溜まり、汚泥として吐き出された土地。
    いつも女性は、男たちの鬱憤の吐口になり、どんどんと汚泥が吐き出され重なり合い、踏み固められ、消費されて捨てられる。

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    2026年08月02日