土門蘭のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
1953年、広島県呉市、遊郭の残る町を生きる朝鮮籍の5人の女の連作短編集。
戦争の為になのか…
生きる為になのか…
そこでは、身体を売るのが当たり前のようにある。
日常のように、何も特別なことではないように。
戦争という抗えないものに、流されるようにただ生きる女たちの言葉は少ない。
ヨンジュ/英子の手紙が、とても辛く悲しい。
今日はとくに、気分の落ち込みがひどいです。の書き出しで始まる七月六日の最後の一行が、夜、ひとり客をとって、今日もまた、死なないでいました。
それが、七月三十一日になると…。
強い意志を感じられる文に覚悟が見えた。
戦争とは、身も心も亡きものにする。
残酷である。
-
Posted by ブクログ
蔦屋書店で目に入って、手に取り、
併設のカフェで読む?
パラパラっと中を見ると…
これは、欲しくなる本!
購入して、カフェで途中まで読む。
一気読みはしてないんです。
途中で、
「ほんとうのことを書く練習」を
私も始めましたから。
本文の…
「書く」ことは「問う」ことなのだ。
自分に対して「あなたはどういう人間ですか?」と問い続けること。
いま何を考えてる?いま何を感じてる?
・・・・
自分に興味を持ち続け、問い続け、答え続けること。その一連の活動が「書く」ことだ。
・・・・
「書く」ことは自分に「問う」ことであり、自分自身と「対話する」ことなのだ。
→なるほどなぁ。自分との対話をしたくなり -
Posted by ブクログ
この本は、私の本だ、
このひとは、わたしにとても似ている。
こんなに自分のようだ、と感じた人に出逢ったことがないような気がする
彼女が江國香織さんの文章がパラダイムシフトをくれた、という
なるほど、とわたしは思う
だって、彼女の書く文章は
とても心地よくて、
そこに同じ趣味趣向の持ち主であることを感じるから。
そりゃそうだ、江國さんだよね、とわたしは頷く
そう。
私は村上春樹作品の「文体」に恋している
リズムに夢中になっている
読めなくなった。彼以外の作品を。
それくらい、中毒性のある文体だし、一眼見ただけで彼の文章だとわかる。
それはすれ違った時に残り香だけで、あの人だ、とわかる -
Posted by ブクログ
8さんの熱いレビューを忘れられず、書店に並んでいるのを見た時にこれだっ!!と手に取りました。
土門蘭さん、初小説なのだそうです。
出だしがね、
『夜の空は、夜の海のようだ。
女は、部屋の扉の前で空を見上げながらそう思った。』
もう、8さんやんっ(*´艸`*)
熱い季節になると、何冊かは戦争に絡むものを読みたいなと思いますが、この本は私が想像していた域をだいぶ上の方から攻めてきましたよ( ̄▽ ̄;)
想像とは全く別のお話でした。
朝鮮戦争休戦直前の1953年7月、広島県呉市の娼街を舞台に、過酷な現実を生きる5人の女性たちを、短編で繋ぎ描いています。
日本や韓国などルーツの異なる五人 -
Posted by ブクログ
【まずは自分に興味をもつ】
とある友人のSNS投稿を読んだとき、心を打たれたことがある。文章がとても上手いというわけではないけれど、彼女は本心で、心から伝えているというのがわかったからだ。
それからは彼女のような文章に憧れてきた。上手くなくても伝わる。読んだ人の記憶に、心に何か残す文章に。
この本を読んでヒントを得た気がする。
私は自己肯定感の低いタイプだ。自分を省みることが苦手だったけど、もっと自分に関心を持たないと「ほんとうのこと」は書けないなあと思った。「書くこと」は「問うこと」だという。自分に対して「あなたはどういう人間ですか」と問い続けることだ、と。
自分のことを好きになる -
Posted by ブクログ
ネタバレ孤独と自由と共感。この本で感じた私のテーマ。
ほんとうのことを書くということは、自分に嘘をつかない事。ひとりになり自分と向き合うこと、つまり孤独になること。
孤独になると他社を気にせず自分だけの会話がある。そこは自由な空間、誰かに何か思われるかなたど制限されることはない。
凄く共感できる。人の目を気にする自分にとってひとりであることに凄く自由と嬉しさを感じる。
最後に自分とだけ向き合うのも違う、限界がくる。
他社と向き合い、共感する必要がある。
ひとはひとりでは生きられない。
ほんとうの事を書くための指南書ではなく、現代社会を生き抜く孤独と自由の大切さが伝わる素晴らしい一冊だった -
Posted by ブクログ
生まれたときから戦争が「ある」という世界は、どんなふうなんだろうか。
明日を夢見ることができないと、人は「欠けて」「壊れて」いくのだろうか。
男にとっての戦争と、女にとっての戦争。
終わったらどう生きたら良いかわからなくなるのは、なんとなく理解ができる。今まで当たり前だった世界が転換し、置いてけぼりになる。男は死んでしまったり、頭がおかしくなる。女はそのままで、置いてけぼりになる。置いてけぼりにされた世界で生きられないなら、どうしたら良い?
「善い」とは、どういうことなのか。それを心の底から理解できずに大人になってしまった、戦争の中で生まれた人々の哀しさ。物語の中にずっと佇むように在る「聖書 -
Posted by ブクログ
「ほんとうのこと」を書く技術に関する内容を期待していた。実際に読んでみると、どちらかというと準備やメンタルの整え方について書かれている印象で、本当のことかどうかを問わず、「書く」ことの技術については特に触れられていなかった。
ジャーナリングも実践中なので水路の例えは分かりやすく納得できたし、書かれている内容自体は理解できたものの、当初の期待とは違う内容だった。
また、「死にたい」という強い言葉が頻繁に登場したことについて、著者としては省くことのできない大事な表現であったと推察はできるものの、1人の読み手として私にはその言葉の強さ故にノイズでしかなかった。