土門蘭のレビュー一覧
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さらさらと言葉が入ってきた。
心地よかったのは、『ほんとうのこと』だから?
読み終えたばかりだから、印象に残っているのは後半の情報化についての対談。
言語化が難しいから、視覚と聴覚の2方向から刺激される動画が流行るのかな。
それでもやっぱり、それによって生まれた自分だけの感情や思考は1人1人違うから、それを自分でも確かめたかったり、他者からの共感を得たかったりして、コメント欄で言葉にするのかも。
やっぱり言葉にすることからは抜け出せないし、言葉にする力を鍛えることが、自分を満たす近道のような気がした。
自分の内側を言葉にして、外から視覚を通して触れることで、感じてること、考えてることを実感し -
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すごい作品としか言いようがない、圧倒され、この世界に呑み込まれた読書体験でした。
1953年の広島県呉市が舞台で、終わらない戦争の中で、女として生きることの過酷さを描いた物語です。
特に印象的なのは、『世津』という女性の章です。世津はからだを売って生活をしていますが、授かりやすい体質で、7人目の子どもを宿しています。世津は、男どもがつくったばかみたいなこの世界で、女に生まれたこのからだを目一杯に使い、たくさんの子どもを産み、残していく。それが、このばかみたいな世界に対する復讐なのだと。
ここに登場する女性たちは、終わらない戦争に自分たちの人生を奪われ、色々なものを諦めているけれど、根底には怒り -
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これはもう本当にすごい。今年一の衝撃作です。初小説だとは思えない筆力です。『死ぬまで生きる日記』や『ほんとうの事を書く練習』が話題で、エッセイストでありインタビュアーとしてもご活躍の土門蘭さん。これは小説ではあるものの、リアリティと迫力が凄まじい。
時代は戦前戦後から朝鮮戦争休戦前の数年間を描く。広島県呉市がモデル。体を売って生きる5人の女の話。戦争という母体の中で描かれる、母と娘。女と男。生と死。
5人の女がそれぞれの視点で描かれ、この時代と彼女たちの置かれた環境が立体的に浮かび上がる。私は普段、性描写は多いものは苦手なタイプなんですが、これはそんなことは気になりません。
そこには、それで -
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私は10年ほど日記を書いているが、以前はその日に起きた出来事ばかりを記録していた。
『ほんとうのことを書く練習』を読み、日記には出来事だけでなく、そのときに感じたことや考えたことも書くようになった。
起きた出来事も、誰かに言われた言葉も本当のことだ。しかし、自分にとっての「ほんとうのこと」は、その出来事を受けて何を感じたのか、なのかもしれない。
これまでは、愚痴や否定的な感情を文字にすることを、どこか「はしたない」と考えていた。けれど、日記を読むのは自分だけだ。嬉しい、腹が立つ、悲しい、楽しかった。ためらいながらも感情を書くことで、自分の気持ちに気づくことが増えた。
日記の書き方だけで -
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こちらの本を読み終わりました。土門蘭さんの『本当のことを書く練習』です。もともと「本当のこと」というテーマに最近関心が高く、この本を手に取りました。
端的に言うと、AIとの対比という意味で、これからは「本当のこと」や「生の言葉」、あるいは「リアリティ」といったものがより大切になってくるのではないかと感じているからです。
僕はそれほど熱心に視聴しているわけではありませんが、最近はリアリティショーやオーディション番組のように、実際の体験をそのまま映し出すようなコンテンツが増え、人気を博しています。インターネットの世界の奥にある虚構ではなく、リアルな言葉や生活そのものに対して、見る側の関心が高まっ -
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書くこと、というか表現全てが置き換えられる内容だなと思った。少なくとも楽器演奏はそう。
この方が「ほんとうのこと」と表現したものは、私の中で(言語化していなかったけれど強いて言うなら)「文章の核のようなもの」と思って読んだり書いたりしていたことだった。小説でも音楽でも変わらないと思うんですよね、何かがあるかどうかって。(受け取り側にその準備があるかどうかにもよるから、自分が惹かれないもの=ないもの、というわけではないのがまた面白いところではある)
本当に個人的な話だけど、文章の核のようなものについては自分の中で作られつつあって、そのままでいたいけど内容を書き残すとこの人の考えに置き換わってし -
Posted by ブクログ
文章術の本だと思って読み始めたら、変身術の本だった。僕も変われるという希望、あるいは、まだ観ぬ自分に変身する勇気をくれる一冊。
まず、不思議なサブタイトルに惹かれた。本当のことを書くことが、なぜ他者とつながることに通じているのか?むしろ、真逆では?そんな疑問に、静かで、だけど力強い筆が、グワリと応えてくれる。
ちょいちょい出てくる高校教師さん、新聞記者さんのエピソード。彼女自身が、いかに「他者から受け入れて変身し続け」てきたか。その歩みが滲んでくる。そこが信頼できる。きっと彼女は、仮面ライダーもびっくりの変身上手。ほんとうのことを書くという行為を通じて、「恐怖と期待が入り混じった変わるという