一路一のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
ザ・世紀末なのに、強い人が無双して解決!とはいかないトリッキーな世界です。
殺したら相手の姿と能力を引き継いでしまうので、弱い人は強くなれますが、強い人は弱くなりがちです。そして、変身してもしなくても、どんどんたくましくなっていく生徒たち。
市丸君が実はなかなか良い奴であることが明らかになっていくのがなんだか嬉しい。ルチアさんの、経験豊富なのに優しさを失わず涙もろいところもとても好き。コクトとフーガの、意見が合わないけどお互い認め合っているのも良い。
キャラの掛け合いも面白くて、楽しいです。スピンオフなどもたくさん作れそう!出して欲しい! -
ネタバレ 購入済み
もっと話題になって良い漫画。
大悟がコクトと語るシーンには鳥肌が立ったし、集合写真を撮るシーンはその写真が全員が集まった最期の瞬間だと暗示しているようで胸に刺さる。かといって重苦しい話ばかりではなく、ギャグも散りばめられている。
総じて漫画としてクオリティが高いのに、あんまり話題になっているようには見えない。何かで取り上げられてもっと流行って欲しいところだが・・・。 -
購入済み
ストーリーもおもしろいし、絵もうまい。何よりすごくオリジナリティのある世界観設定。
敵を殺すとその姿になってしまうので、敵が雑魚でも簡単に殺してはならない。また、強い姿になってしまうと強い姿を欲しがる輩に逆に狙われやすくなる。ちなみに強いと言ってもあくまでただの人間よりは強いというレベルなので、食物連鎖の頂点はヒグマである。
人間の心理描写もちゃんと描けていて、最初こそ常識人だった一般人たちが、次第に生きるためならなんでもするようになっていく。また、相手を倒すと相手の姿になれるので、外見が仲間でも中身が違う場合があり安心はできない。
個人的にはすごく好きなので連載が続いて欲しいが、こういうオリ -
Posted by ブクログ
ネタバレ私だけかも知れないし、漫画読み全員に言える事かもしれないが、(1)でその面白さにKOされた漫画の(2)が、(1)よりも面白い、と歓喜で震えてきてしまうな、身体が。
きっと、(1)より面白くなるだろう、と期待していたが、それを圧倒的に凌駕していた(2)だった。ありがとうございます、一路先生、鶴吉先生。
(1)の時点で、双子の姉・克己への愛が、尋常ではないレベルに達し、その愛を貫くための行動を実行に移す事に何ら躊躇わない、既に、線の向こう側に立っていた克人。
この(2)では、そんな克人の姉愛ゆえの怖さが、より際立っている訳だが、克己はその克人の姉なんだよな、と実感もさせられた。
双子だから、って理 -
購入済み
ダークだが重苦しくなく読み易い
ジャンル的には「ある日突然日常が崩壊しサバイバルする」系の話です。
それだけ聞くとよくある話。
しかも作中に登場する怪人達の多くは生身の人間よりも弱い。
なんだヌルゲーじゃないか。
……なんてワケには当然いきません。
とある理由により安易に敵を殺害する事ができず、加えて中途半端に強い人物は却って狙われやすく危険というバランスになっているのが画期的です。
また、主人公は持病により元から死と隣り合わせの生活を送っていた為、この手の日常崩壊系にありがちな「主人公が狼狽えるだけで2〜3話くらい終わった」なんて事もなく速やかに順応してくれます。
ただキャラが増えて話が本格的に面白くなってくるのは3 -
Posted by ブクログ
ネタバレ絵柄、ストーリーのテンポや展開性、キャラクターの個性や、それに則った言動、アクション描写、それらを混ぜ込んだ総合的なバランス。どれもが、私の琴線にガンガン触れてくる。
これほどまでに、ドンピシャだったのは、それこそ、ともつか治臣先生の『令和のダラさん』だな。作品のジャンルは、若干(?)違うにしろ、質の高さは匹敵している。
仮に、この『常人仮面』が、週刊少年サンデーで連載されていたら、その回のクオリティや、他の作品の展開にも左右されるだろうが、それでも、私は、読者アンケートで、ベスト5、少なくとも、「最近面白くなってきた作品」の欄に、この『常人仮面』のナンバーを書いていただろうな。
主人公・克人 -
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予想外の良作
なんとも変わったネーミングの作品。
内容もかなりクセが強く、読む人を選ぶ面があるかもしれない。
主人公のビジュアルやキャラがもう少しまともなら、もっと万人に好まれたかもしれないとは思う。
が、この独特な雰囲気は、個人的には結構好き。
そして絵。
特に女性キャラは(たまにクセを出すが)かなりキレイに描かれている。
作画の鶴吉繪理は、週刊ヤングジャンプで「ブルーフォビア」という作品を描いていたが、こちらも絵が美しかった。
「ブルーフォビア」が全2巻という短命で終わった後手掛けたのが本作の絵。
才能あるのに苦労しているんだろうなと思う。
一方で、1巻と2巻でさらりと「防衛軍」というワードが出て