クライストのレビュー一覧

  • ミヒャエル・コールハース チリの地震 他一篇

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    当時の時代背景、宗教、作者の生き様も加味するとさらに味わって読めるかな。物語性、スピード感含めて今でも面白く読めるのは、訳者に寄るところであろうが、200年以上経っておりびっくり。
    岩波文庫は、面白い。

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    2025年06月08日
  • ミヒャエル・コールハース チリの地震 他一篇

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    発売日に「名著新訳」の帯に釣られて買って1年。Penguinさんのレビューを見るまで、すっかり忘れてました。こんな名作を1年積んでいたことを後悔しきりです。ありがとうございます。

    収録は三作品。どれもグイグイ読ませる名作だと思います。ところで帯に「名著新訳」とありますが、岩波文庫の”青・白”は「名著」でも、”赤”はフィクションなので「名作」ですよね。

    以下、あらすじと感想。

    『ミヒャエル・コールハース』
    舞台は16世紀のドイツ。馬商人のミヒャエル・コールハースは、取引先のユンカー(地主貴族)に理不尽な方法で馬を奪われます。後日、その馬や馬と一緒にいた下僕の酷い扱われように憤慨した彼は、法

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    2025年02月02日
  • ミヒャエル・コールハース チリの地震 他一篇

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    筆者のクライストは18世紀末生まれ、この作品は19世紀(1800年代)初頭。
    古い。しかも岩波の赤帯。構えるよね。わかる。わかるよ。

    ただ、その先入観を一切捨てて読んで欲しい。
    まずはとにかく最初の「ミヒャエル・コールハース」を読んで欲しい。
    確かに舞台は古い。19世紀のクライストがさらに昔の中世のドイツを描いている。
    やばい私この感覚理解できるかなって一瞬不安になる。
    しかしそんなのは杞憂に終わる。コールハースが馬と妻を失ってからの復讐劇。
    本から溢れ出る復讐へのパッション。打ちのめされる。

    続く「チリの地震」と「サント・ドミンゴでの婚約」も同様。
    舞台は古い。ただ、そこで生まれる、本に

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    2025年01月24日
  • ミヒャエル・コールハース チリの地震 他一篇

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    おそろしく速いテンポ、オレでなきゃ見逃しちゃふね
     1807年にドイツ語で発表された短篇「チリの地震」から読んでゐる。おもしろい。ストーリーのテンポが早く、なほかつ迫力がある。
     ヘロニモとホセファの恋愛がホセファの父親にバレて、彼女が修道院に連れて行かれるところから始まる。しかしその修道院でふたりはヤッてしまひ、それがバレてホセファは斬首の刑、ヘロニモは牢獄につながれる。いよいよ執行の瞬間、その時、「チリの地震」は起きた……
     ここまで冒頭、たった3ページの出来事である。そしてチリの地震の描写がすさまじい。圧倒的にうねるやうな文体で、名作である。

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    2024年09月04日
  • ミヒャエル・コールハース チリの地震 他一篇

    Posted by ブクログ

     明確な歴史的背景をもつ中・短編を三編収録。原文がそもそもかなり特異な文体を駆使しているようで、それを生かすよう腐心した訳文も多分に複雑怪奇をきわめ、読むのにかなり骨がおれた。一行がやたらと長く、改行が少なく、ページ全体が文字でびっしり埋めつくされているため、さほど長い文庫ではないのに読むのに時間がかかること。集中力を要するという点でも、多分に玄人向けの作品と思う。「クライストの文章は副文が多く(……)勝手ににょきにょきと生えていく」とは多和田葉子の言だが、実に言い得て妙と思う。情報がどうつながっているのか、それを解読するのに大変苦労した。

    「ミヒャエル・コールハース」:200ページ弱の中編

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    2024年04月29日
  • ペンテジレーア

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    なかなか良かった。現代を描いた作品は、やれ職業が人種が生活圏が、と何のためかわからない設定に翻弄されがちだが、こういうむかーしの戦いを描いた作品は清々しく感じた。戦うことで、生まれ持った体力知力を存分に鍛えて発揮する。物語はあっさりで、後半の解説が熱い。

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    2021年05月16日