アンクリーヴスのレビュー一覧

  • 哀惜

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    殺された人間がどのような人物だったのかが徐々に明かされながらも、そこから更に謎が深まったり、新たな事件が起きたり、人物像が皆くるくると変わる様などは大変独特だと思いました。

    後半の弱者が虐げられながらも人知れず団結して抗うあたりが読んでいて胸が熱くなりました。
    また犯人の身勝手さや、考えが至らず結局は犯罪の隠蔽に手助けしていたりと、人の善性と悪性が緩やかに対比されていたのも面白かったです。

    あと主人公マシューとジョナサンの関係と、それを受け入れているイギリス社会が興味深かったです。日本だと物語の軸に据えられがちなのに、「そういうものだ」という価値観で話が進んでいくのは最初面喰らいました。

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    2023年06月18日
  • 哀惜

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    イギリス南西部にある海岸で死体が発見された。
    その日マシューは、父の葬儀を見ているところだった。
    ゆるやかで不思議な感じで読み始める。

    部下からの電話で近くにいたマシューは、死体発見現場に向かう。

    事件捜査も静かに流れていくのだが、これはマシューの警部らしからぬ礼儀正しさと落ち着いた雰囲気からだろうか。

    舞台はウッドヤードという施設で、そこの所長を務めるジョナサンがマシューの夫である。
    さらりとLGBTQであることが描かれているのだが、部下も施設関係者も知っているという普通さにも慣れてくる。

    次々とキャラの濃い特徴のある面々が登場し、事件は複雑なように見えてくる。
    結局殺されたサイモン

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    2023年06月17日
  • 哀惜

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    イギリス南西部僻村の海岸で起きた殺人事件をマッシュー警部が仲間と解決する話である。被害者はかつて自分の小さな娘を酒酔い運転で死なせ、罪悪感で酒に溺れ妻とも別れて荒んだ生活をしていた元料理人であった。彼の歩んだ人生の印象はどう見ても悪いが実際はどうであったのか、物語の進行に沿って明らかになる。

    LGBT同性婚の夫婦、福音プレザレン派の宗教活動、発達障害者とその施設、障害者の親・・・状況設定は今風の話題で組み立てられている。

    外に見せる外面の顔と家族や内側の実態との乖離が激しい人物が登場する。彼は一見どこにでもいそうな人である。立派なプレザレン教会の信者であり面倒見のよい地域の世話役でもある。

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    2026年01月13日
  • 哀惜

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    そこはかとなくもの悲しいお話しだった。
    誰が犯人だー?と読み進めていったけれど、終わり方が釈然としなかった。
    結局みんなそれなりには自白してるけど、悪びれてないし、腹立たしいやら虚しいやら。
    最後の章もぼんやりしてて、むりやり終わった感。
    途中までは楽しめて読めていたのに、残念でした。

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    2025年11月15日
  • 沈黙

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    地図がさっぱり役立たないし、マウントだのスイサイドだのはそのままで、イソシギだけ固有名詞を和訳化するのは違和感強し。

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    2025年08月25日
  • 沈黙

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    シリーズ2作目。1作目に比べると登場人物になじみが出てきたこともあり、格段に読みやすくなっていた。
    マシューの言動、行動もだいぶ違和感なく読めた。
    ストーリーもまずまず面白かった。
    次作に期待。
    また、あとがきを読むとペレス警部シリーズも再開とのこと。こちらも期待。

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    2025年06月09日
  • 哀惜

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    マシュー・ヴェン警部シリーズ1作目。アン・グリーヴスらしい、静かで深く、濃密なミステリーである。マシューのパートナーが運営する施設でボランティアをしていた男性が、海岸で死体となって発見される。施設の理事たちを巡る秘密が少しずつ暴かれていくのだが、、。マシュー警部と部下のジェンとロイ、殺されたサイモンを取り巻く人物像が丁寧に描かれている。特に通所者のダウン症の女性たちは個性的で愛らしく、作者の温かい眼差しが感じられる。

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    2025年02月17日
  • 哀惜

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    アルコール依存症で心に傷を持つ
    男性が殺された
    警部の夫が務める施設で
    ボランティアをしている男性だった

    司祭や田舎の有力者やその娘が
    絡む人間関係の中で
    事件は徐々に明らかになって
    いくが
    結果的に聖職者のレイプ事件

    何だか後味が悪く
    ドキドキするミステリーとは
    違った

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    2024年05月02日
  • 哀惜

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    ネタバレ

    ・あらすじ
    イギリスのランディ島が舞台。
    海岸で発見された男性の死体。アル中無職ホームレスだったその男性は死の直前にダウン症女性との謎の交流をしていた。
    社会的弱者である(になる)人々の問題なども描かれている社会派ミステリー。

    ・感想
    主人公のマシューが内省的なのに加え事件の概要や書かれる風景描写なども合わさって全体的に物静かな作品だった。
    皆それぞれ日々の生活で苦しみ、悩んでて謎解きよりも人物描写がメイン。
    マシューとパートナーのジョナサンペア好きだったけど、とにかくルーシーの明るさがこのどこか陰鬱で物静かな作品に華を添えてた。

    中盤までジョナサンが黒幕かもしれない…って穿った読み方して

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    2024年03月02日
  • 哀惜

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    推理小説熱が続いていて読んでみたけど、お正月でボケボケしていて、途中で寝たりしながら読み切った。ポーとブラッドレーのシリーズが好きだったのかも…という感じであまり入りきれなかった。帯によると理詰めを楽しむ小説だったようで、正月のボケボケした脳みそで読むべきものではなかったのかも。

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    2024年01月04日
  • 哀惜

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    ネタバレ

    ペレスシリーズ作者の新シリーズ1作目。
    解説を読むまで版元が違うのに気が付かなかった。
    前シリーズ同様に少し重苦しい雰囲気の中ストーリーが展開していくが、ペレスが住民に受け入れられていたのに対して、今回主役のマシューはそうとはいいがたい。
    そのあたりが今後、わきを固める人たちとともにどう展開していくのか気になる。
    ミステリーとしてもまずまず面白かった。次作に期待。

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    2023年09月23日
  • 哀惜

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    <シェトランド四重奏>シリーズの続きに今ひとつ食指が動かないので、新シリーズの今作に手を出してみた。およそ警察官に似つかわしくない主人公・マシューの性格をはじめ、人物造詣の上手さが目を惹く。記号的な登場人物が殆どおらず、各々のキャラクターが実に立体的である。町の複合施設を物語の中心とし、本筋となる殺人事件の捜査と障害を持つ女性の誘拐事件が交錯し、関係者の立ち位置がガラッと変わるプロットも巧い。ベテラン作家ならではの熟練度を感じさせる作品だが、サイモンの心境の変化が詳細に書き込まれていれば尚良かったと思う。

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    2023年05月29日