アンクリーヴスのレビュー一覧
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ネタバレ2作目が出たので読んでみた。
初っ端に殺人事件が起きるのが早くて良い、そこから評判は聞いてたけど、じっくりゆっくり事件解明。出てくる人達の描写が丁寧。
内容にショッキングな所が少ないので全体的に落ち着いてる。
ラスト近くにようやく走り出すけど、ラストはスッキリしない感じ。
マシューの性格が落ち着いてるからだろうけど、ストーリーの熱もマシューみたい。何処かで冷静に出来事を眺めてるような気分だった。
ただルーシーが可愛いくて、解説でも取り上げてたけど両手でグーサインするの最高ですね。他にも好きな台詞があって
「彼は個人的な好き嫌いを道徳規範と混同するタイプの人間だった。」とかよかった。 -
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楽しみにしていたマシュー・ヴェン警部シリーズの第二弾。
あ〜、やっぱりアン・クリーヴスが好きだ!
ストーリーも人間模様の絡み方も
相変わらず聞こえてくる心の声も、十二分に楽しめた。
特に今回はラストの種明かしもすごく良かった。
取ってつけた感もなく、終わってみればこの人しかいない、と言う事実。(もちろんノーマーク)
前作ともリンクする部分も多く、また読み返したくなった。
今回、マシューとその部下であるジェン(シングルマザー、いつも疲れている)とロス(マシューとは微妙な関係、愛する妻と最近すれ違い)のエピソードも良かった。
それぞれにかかえているものがあり、それがストーリーに厚みを持たせてい -
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ネタバレアン・クリーヴスの新シリーズ!
「凄く好き」と「星4つ」が同居する不思議。
派手さや尖ったところがないので星4つにせざるを得ない。
けれども脳内にはこの上なくしっくりくる。
シェトランド諸島とは打って変わって今度はイングランド南部のノース・デヴォンのスモールコミュニティが舞台。
マシュー・ヴェンはこの地を担うバーンスタプル署にとってまだ新顔の警部。
かつて家族内の信仰に背を向けたことにより堂々と参列出来ない事情のある父の葬儀。
物悲しさと共に遠目で見やった余韻もままならぬ中、自宅付近の海岸で刺殺体が発見される。
身元を辿っていくと夫のジョナサンが運営するケア・センターとの繋がりが。
被害者 -
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ネタバレ海沿いの街でおきた殺人事件、その一つの事件に対し冗長とも思える、周りの人々のひとりひとりの人物紹介に加え、施設の意義、案内を含め生まれつきの病気を持つ女性たちのことも丁寧に。尚且つ受け持つ警察の人たちの過去や現在抱えている悩みや状況まで。
丁寧すぎると言えばそれまでだけどようやく解決させるまでの長かったこと。
この作家さんの前のシリーズと共通するのはその丁寧さで読者の感情移入までさせてくれて、理詰めに緻密に事件を解決する整った感。読む人を選ぶのかもしれない。私は嫌いじゃないけれど。
このシリーズの警部は配偶者に対してかつてない愛情の深さを示してくれてその点でも、作家さんの本を書く丁寧さが伝わっ -
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シェトランドシリーズのアン・クリーヴスの新作。
もしかして新シリーズになるのかな?
(本国ではシリーズ3作が刊行されている様子)
今回も主要な登場人物たちの心の声、ダダ漏れ。
これによってその人となりが理解できるのがうれしい。
主役の警部、マシュー・ヴェンは見た目冷静で、できる男な雰囲気なのだけど、内面はナイーブで繊細。
家族関係に問題を抱えていて、
同性婚をしているという設定も新鮮。
今作は事件の真相自体にはさほど目新しさはないものの、描かれるキャラクターがとても魅力的。
マシューとその部下たち、
マシューとパートナーのジョナサンとの関係性など、
まだまだこの先変化していきそうで楽しみ。 -
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ネタバレ殺人事件はすぐに起きるのだけど、少し前までホームレスだったアルコール依存症の男が、なぜ殺されなければならなかったのか、が全然わからない。
そこがわからないので、もちろん容疑者なども全然絞れない。
捜査責任者のマシューの生い立ちや、部下たちの生い立ちも交えて描かれるこの作品は、ともすればまだるっこしく感じられるかもしれない。
しかし、親や夫の言葉や肉体への暴力にされされてきた捜査員たちは、被害者がボランティアとして働いていた複合施設で接していた、学習障害のある人々(社会的弱者)が被る偏見や、彼らの持つ優しさ・素直さなどから、徐々に事件の本質に迫っていく。
そしてそれは殺人事件の解決だけではな -
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当たり前の話しなんですが、物語が持つ雰囲気みたいなんて、主人公の持つ特性に依存しますよね
当たり前ですが
本作の主人公マシューは礼儀正しく落ち着いていて、公平で清々しく凛としている
そしてまさしく物語はそのように進む
とてもとても落ち着いてゆったりと進む
だけどダラダラしてるわけじゃなくてページはすいすい進む
なんか変な感じ
ゆっくりだけど澱みがないんよね
そしてマシューにはジョナサンという彼とは正反対の夫がいるんだけど、彼がいることでさらにマシューの人となりが際立つんだよね
そう、そしてこれめちゃくちゃさらっと書かれてるんだよね
最初なんのひっかかりもなくさらっと進行しちゃうの、マシュ -
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殺された人間がどのような人物だったのかが徐々に明かされながらも、そこから更に謎が深まったり、新たな事件が起きたり、人物像が皆くるくると変わる様などは大変独特だと思いました。
後半の弱者が虐げられながらも人知れず団結して抗うあたりが読んでいて胸が熱くなりました。
また犯人の身勝手さや、考えが至らず結局は犯罪の隠蔽に手助けしていたりと、人の善性と悪性が緩やかに対比されていたのも面白かったです。
あと主人公マシューとジョナサンの関係と、それを受け入れているイギリス社会が興味深かったです。日本だと物語の軸に据えられがちなのに、「そういうものだ」という価値観で話が進んでいくのは最初面喰らいました。
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イギリス南西部にある海岸で死体が発見された。
その日マシューは、父の葬儀を見ているところだった。
ゆるやかで不思議な感じで読み始める。
部下からの電話で近くにいたマシューは、死体発見現場に向かう。
事件捜査も静かに流れていくのだが、これはマシューの警部らしからぬ礼儀正しさと落ち着いた雰囲気からだろうか。
舞台はウッドヤードという施設で、そこの所長を務めるジョナサンがマシューの夫である。
さらりとLGBTQであることが描かれているのだが、部下も施設関係者も知っているという普通さにも慣れてくる。
次々とキャラの濃い特徴のある面々が登場し、事件は複雑なように見えてくる。
結局殺されたサイモン