せいのちさとのレビュー一覧
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ザ・理系大学生×和菓子という異色の組み合わせが面白い。主人公の涼太は、いろんなことに興味を持ち、その興味にすぐに飛びつくので、読めばかなりうんちくを知れる(ほんとどうでもいい内容が多くて頭には残らなかったけど!)。
製菓学校の仲間たちも魅力的なキャラクターで、テンポよく読める。高校を卒業してこれからどうしていくか、将来を考え始める時期にある彼らのものの考え方や受け止め方は、懐かしくも新鮮な気持ちで読めた。
タイトルのぐるぐるはあんこの炊き方に繋がっていた。あんなにあんこの炊き方がさまざまだとは。まさに迷宮。
将来、人間関係、色々なことをぐるぐる考えるのが人間なのだろうな。人生も迷宮だ。
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とても真面目で理屈っぽい理系大学生の涼太。
そんな涼太が出会ったのは、華房がつくる美しい和菓子。
その和菓子に魅せられた涼太は、和菓子職人になるべく和菓子学校へ。
主人公の涼太が言うことは、
とても理屈っぽいんだけど、
正直でまっすぐで嘘がないから、
私自身の心にも刺さることがたくさんあった。
そして、思ったことをすぐに行動にできる涼太をうらやましくも感じた。
和菓子学校で出会う同じ班のメンバーたちも涼太の言葉や行動に刺激され
気持ちの変化が起きていくのも良かったし、
仲間を応援したり、励まし合ったり、
青春をたくさん感じることできた。
和菓子ってとても不思議で奥深いな〜。
餡を作るにも -
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ネタバレ心がほんわか温かくなる読後感。
和菓子つくりと人生観がうまく絡められているなぁ~と、定期的に読み返したくなる作品です。
主人公が和菓子作りを追求していく中で、読者も一緒に気づくのですが…
「人生にゴールなんてない。ましてや近道なんてものもない。常に目標を定め、それに向かって計画を立て、努力し続けることでしか、人は変化し続けられないのだ。」と。
自分自身と常に向き合って、心も体力も削っていく。
この作業を日々コツコツと積み重ねて生きることに意義があるのだと気づかされました。
しんどいですね~。
でも、そういった努力を積み重ねていく主人公たちの姿を見ていると、自然とやる気がでてくるのです。
「自分 -
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本とスープが大好きなのと、装丁が素敵だったので手に取りました。
絵本は大人になってからきちんと読むことがありませんでした。
しかし本書の中に出てくる絵本は大人も楽しめるようなものばかり。
絵本は子どもに教訓を伝えたり、感覚や情緒を育んだりするためのものと思っていましたが、悩みを抱えた大人の救いにもなるものなんだなと感じました。
大人になるにつれて主観的に物事を見てしまいがちですが、子どもに戻ったかのようなピュアな気持ちで、物の見方を変えるのも大事なことだなと思いました。
本屋さんの絵本コーナーに行って、自分のお気に入りの絵本を見つけたくなりました。
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喫茶ドードーシリーズで、標野凪ワールドが大好きになったのでこちらも手に取りました。
絵本屋クッタラを経営している店主の相棒「八木くん」
この本を読んだ皆さん、きっと好きになることでしょう。彼にめちゃくちゃ癒されました。ただの共同経営者ではないんですよね。ぜひ読んでみてほしいです!
絵本屋クッタラは、店主が持っている知識や観察力と、八木くんから得たヒントを合わせて、お客様の悩みに寄り添う絵本を見つけてくれる本屋さん。季節を味わえるスープであたたまれるのも最高です。
悩みって誰かに聞いてもらうだけでも、少しは楽になるし、自分の中が整理することができるけど、そこに絵本が加わると、純粋に物語の -
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2024年8冊目
「心が丸くなるスープ」でのこどもが取っている行動の意味も理解せずに、頑なに自分の価値観を基準にしようとしている母親…にドキリとした。こどもが小さい頃はこの価値観にがんじがらめになって苦しかった事を思い出した。
一方通行な考えも、もしかしたら別の見方もでき、見方を変えれば人生ってどんどん広がっていくのだと絵本は教えてくれる…。絵本、すごいじゃないか!!!
久しぶりに小4の息子に寝る前に絵本を読んでみた。絵本を読んでもらったから良く眠れたよ〜と次の朝に伝えてくれた。読書よりもゲームとユーチューブに夢中な息子。
本好きになるには、この時間がなによりも大切だったんだなと改めて気付 -
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自分がいけなかったんだ、って決めつけるのは楽な解決方法かもしれませんけれど…でももったいないです。
規格外だから、伝えられる想いがあるんですね。
どういう形がふさわしいか、なんて決まりはないんです。
だからあなたが未弥さんのことを想ってしてあげたことなら、それがあなたたちの物語の答えです。
あの時、窓から見た景色のことを覚えているか?
月が輝いていたよな。
それを見て、ああ、綺麗だって思えたけど、おまえと一緒に眺めていたから、それが伝えられたんだし、より綺麗に感じたのさ。
友達ってそういう存在だよな。
好き嫌いは誰でもありますよ。
物事にはちゃんと理由があって、答えは意外と簡単なのに -
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読み始めたとき、主人公の余りの理屈っぽさに、何?この人が和菓子?ん?と思ったのですが……
実直な主人公涼太。理屈っぽいのに、言っていること、考えていることは的を得ていて、憎めないキャラ。
そんな彼と出会い、涼太に影響を受けながら奮闘する、製菓学校の仲間たち。
自分が何をすべきか、自分とは何なのか、自分を見つめ、考え、作り続ける。
和菓子、洋菓子、パン……と進む道は違っても、叱咤激励しあえる仲間に出会えることって、何て素敵ことなんだ!と。
コンテスト出場の際には、なんだかうるっとしました。
涼太の境遇は有り得ないくらい豪華な?設定でしたが、とても眩しく、羨ましいストーリーでした。
ラスト。