絶対に終電を逃さない女のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
購入本。確か新聞の書評でこの虚弱エッセイの存在を知ったと思う。寝る前に少しずつ読み進めて、昨夜読み終えました。
著者の虚弱っぷりが想像以上で驚いた。イボの話とか可哀想になってしまった。確かにその金額は血の気が引くわ。
私も中年になり体調を崩してからは、絶えず自身の心身の健康に気をつけるようにしているので、物凄く共感できた。今だから共感できたんだろうな。
若い頃は健康だったので、共感は難しかったかもしれない。
幸せを感じるハードルが下がるという話もほんとそうって思った。私も今日は比較的心身の調子が良くて、朝散歩ができたから幸せを感じました。この時期は気温がちょうど良いから散歩すると気持ちがいい。
共感できる部分が多々あったので星5。著者にはぜひ健康になってもらいたい。応援しています。
以下付箋貼った所(ネタバレ含みます)
P44 胴体、首、顔のイボの総数、3076個。治療料金総額1,034,070円。見積もり金額を聞いてさらに血の気が引いた。
P82 花見開始から2時間位経った頃、会話のスイッチが完全に切れた。喋る気力がなくなり、喋ることを思いつかず、思いついても会話の輪にうまく入れない。大縄跳びに入るタイミングがわからないあの感じに似ている。調子が悪い時や疲れている時はこうなるのだ。
P91 食事だけでなく、日常のふとした瞬間に幸せを感じるようになった。
部屋の窓から差し込んだ朝日が畳に当たり、白い壁に小さな虹ができている時。近所の本屋で本を買って、スーパーに寄って帰る時。八百屋でフルーツを買って、少しずつ食べる時。通りかかった民家の庭の紫陽花が咲いている時。自転車で映画を観に行った帰りの夕焼けが綺麗だった時。
P92 健康というだけで、幸せなんだ。
幸せって、健康のことだったんだ。
健康に、なりたい。
P159 子供が欲しいと思ったことは、人生でただの1度もない。まずもって自分が子供を産み育てることに、物心ついた頃から一貫して興味がない。
P197 そんな過去が嘘のように、今これだけ健康に邁進しているのは、この方が楽だと知ったからだ。何もせず不健康でいるよりも、毎日涙ぐましい努力をして少しでも健康を保っている方が、ずっと楽。不健康でいる辛さよりも、努力の辛さの方が、まだ楽。制約が多すぎる大変な生活だと同情されるかもしれないが、このストイックな生活をしている方が総合的には楽なのだ。
P213 体の調子が比較的良ければもちろんそれだけで幸せだし、自分の調子にかかわらず、天気が良いとか、道端の花が可愛いとかで簡単に幸せな気分になってしまう。健康になるための生活をするうちに、暮らしや日常を慈しむ心が養われたような気もする。 -
Posted by ブクログ
著者の方ほどじゃないけど常に不調を抱えて生きてきて一回普通の会社員生活も挫折しかけた身としては共感するし励まされるものがたくさんあった。思いがけず自分の心身への理解も深まった。理解されづらいし甘えなのかもと疑心暗鬼になることもたくさんある中で、決して前向きというのとは違うけれど、自分を受け入れて文字通り「虚弱に生きる」方法を見つけて生活を続けている人が他にもいるんだなぁと思うと、なんとかなるかと思える。書くことで批判を浴びせられることもあるだろう中で赤裸々に書いてくださった著者の勇気に感謝したいし、健康な、元気な人たちにも読んでほしいと思う。
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Posted by ブクログ
自分よりも虚弱な人は初めてかも。
絶対に終電を逃がさない女、さんの虚弱エッセイ。
読んでいて最初はあまりの虚弱さに、なんだか心痛む気さえしたが、読み進めるうちに、虚弱に対する捉え方が良い方に変わっていくから不思議だ。
帯には「20代にして老人並の身体。労働する体力も恋愛する元気もない。病気ではない。でも、こんなにも生きるハードルが高いー。」とある。
読む前は、誇張があるだろ?と思っていたけど、
読み終わってみたら、本当だった。
自分の本を見たところ、第6刷だった。
結構売れてるんだなあ。
せめて金銭的には楽になって欲しいと思っていたので、良き良きです。
なんてことを考えてみた訳ですが、自分は彼女に追い抜かされたのではないか?という一抹の疑問もまた生じるのでした。ちゃんちゃん。 -
匿名
ネタバレ 購入済みわかる
私自身、とても体力がなく、体調を崩しやすい。なにが原因なのかはわからなくて、だけどそれをなんと呼ぶのか…虚弱って呼んでもいいのかな?そう思えた。
私も自分をもっと大事にしたい。 -
Posted by ブクログ
この悩ましい、実に愉快な、あるがまま。
弱いまま強く生きる人びとのエッセイアンソロジー。
ご自身の虚弱をありのまま書くことで、そのひとそれぞれの健康観というものも、浮き上がる。
虚弱を知ることで健康が身に沁みる。
アンソロジーを読みながらわたし自身もふりかえって、わたしの生活や持病を再考する機会を得られている。
言いよどむような、明瞭に説明し難い虚弱は今の時代、より身近な話題となりつつある。
虚弱はコントロール不能な、横暴で、特定の原因がはっきりしない、肉体と魂からの時をこえた叫びだとわたしは思う。
上手く聞き取りたくても、叫び声が耳を障る。
この叫びは声だ。
声は、社会の中で生き抜くための摩擦の結果なのかもしれないし、自分自身の身体の仕組みの不具合さを健気にあらわしているのかもしれない。
誰もが大なり小なり健康に容易にはたどりつけないリアルを書いているし、ご自身の虚弱さにいかに向き合うかを押しつけがましくなく書かれている。
アンソロジーなので、虚弱の色彩もその向き合い方も、それについてわたしたちになにを訴えかけるのかも、人それぞれに豊かに文章として書かれていて、わたしは好感をもてた本。
『虚弱人生の振り返り、ならびに新たな幕開け』
渡辺 優
『脳みそグニャグニャ人生の半生』
トミヤマユキコ
『異常なし』
ヒオカ
これらのエッセイが特に共感した。
個人的には小中高の学校の先生におすすめの本。
虚弱もいろいろ、子どももいろいろ、成長もいろいろ。
道もいろいろ、だと思う。
社会もいろいろには現実まだなっていないからこそ、学校の中の多様性を視ることから虚弱について考え始められることがあるのではないか、とわたしはこっそり思う。