【感想・ネタバレ】シティガール未満のレビュー

あらすじ

「思い描いた大人」になれなかった全てのひとへ。

●本書の内容
早くこんなところを抜け出して、
誰も私を知らない場所に行きたい。
そう思って18歳で上京した。
魔法みたいに東京がすべてを解決してくれる気がしていた。

高層ビルも人混みもいつしか日常風景となり、
待ち合わせ場所が東京の固有名詞というだけで光って見えた日々も過ぎ去った。
思い描いていたよりは輝けていない自分が、ここにいる。
東京には東京の残酷さがあって、
けれど、東京には東京の優しさがあることも知った。

平成の終わりから令和、そしてコロナ禍の東京。
その様々な街で、起こったこと、考えたこと、思い出したことが、
都心の路線図のごとく複雑に絡み合っていく。
これはそんな私の個人的な記録だが、
きっと見知らぬあなたの記憶とも、どこかで交差するだろう。

「言葉にしてくれて、発信してくれて、ありがとう」
「泣いちゃうけど、何度も聴きたくなる歌みたい」
「上滑ったイメージでなく、地に足のついた東京」

刊行前から共感の声続々、
「絶対に終電を逃さない女」待望のデビューエッセイ!

●「シティガール未満」とは?
“東京で暮らしていて、ファッションやカルチャーが好きだけど、GINZAやPOPEYEに載っているようなキラキラした人にはなれていない。オシャレだねと言ってもらえることはあっても、スナップに載ったことはないし、オシャレなお店に入るのも苦手だし、部屋も散らかっているし、お金もない。かといって無理に雑誌やインフルエンサーの真似事をするのはダサいし、他の誰かになりたいわけでもない。そんな漠然としたコンプレックスと曖昧なニュアンスを込めてこのタイトルを付けた。”(本文より)

●本書の目次
1 渋谷西村フルーツパーラー
2 新宿の相席居酒屋とディスクユニオン
3 池袋 ロサ会館のゲームセンター
4 早稲田のオリーブ少女
5 奥渋のサイゼリヤ
6 沼袋の純喫茶ザオー
7 歌舞伎町のサブカルキャバ嬢
8 東中野 誕生日の珈琲館
9 道玄坂 やまがたと麗卿
10 渋谷PARCOとオルガン坂
11 新宿伊勢丹の化粧品フロア
12 日暮里のドラッグストア
13 若松町の階上喫茶
14 渋谷スクランブル交差点
15 国立 白十字のスペシャルショートケーキ
16 四谷三丁目のモスバーガー
17 高円寺 純情商店街
18 上野 TOHOシネマズと古城
19 御茶ノ水 神田川の桜
20 東銀座の喫茶YOUと八王子
21 下北沢の居酒屋と古着屋
22 代々木八幡のマンション
23 中野 東京の故郷
24 中目黒の美容室
25 原宿 TOGAの靴

■装画・挿絵=牛久保雅美

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

Twitterでフォローしていて元々好きだったので購入。
読んで見ると感性が似てて全てが突き刺さる。

歳も一つ違い、地方出身で東京への強い憧れ。
中でも「代々木八幡のマンション」は本当に自分が思ってることと一緒で読んでて気持ちが昂った。
東京の人混みの安心感や、他人に干渉してこないことが田舎と違い心地いいのはすごく共感。

また、晴れの日よりも曇りや雨が好きなのも一緒でわかるわかると思いながら読んでた。

エッセイの続きがあるのであればすごく読みたい!!

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2024年03月09日

Posted by ブクログ

書籍を出される前からなんとTwitterで相互フォローされている方が本を出版されたので読んでみた。自分も地方から東京、都会的に憧れていた文化系の人間なので共感する点が多かった。自身の体験や思いと東京での暮らしが交差する文章が好き。

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2023年05月14日

Posted by ブクログ

『シティガール未満』
どこか諦念があるような低めな温度が自分と似ているようで何度も「わかる」と思ってしまった。東京の街に対する肌感覚が似ている気がする。『高円寺 純情商店街』のエピソードが特に好き。そして同じ状況にいたら私にとっても雪だと思ったと思う

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2024年09月13日

Posted by ブクログ

知り合いに「作者の考え方があなたに似ていて面白いよ」勧められて読んでみました。好きなカルチャーやファッションはもちろんのこと、少し捻くれた思考回路、一旦考えた物事を立ち止まってその裏を考えてしまったり、はたまた考え過ぎか…と冷静になったり。分かるーと思って読んでいたけど、ふと自分って他人からこのように見えているんだな、と。
シティガール未満というタイトルよりも圧倒的にインパクトのある「絶対に終電を逃さない女」というペンネーム。東京での暮らしに慣れて、もう終電も数回逃した経験のある人が読むと楽しいなー、今さらドキドキはしないけど、東京という街のこういうところが好きだな、と思える一冊です。

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2024年01月27日

Posted by ブクログ

田舎に対する考え方がものすごくよくわかる。人が好きだけど関わりたくない、踏み込まれるのが嫌、田舎の良さでもありめんどくさいところでもある。合う人合わない人がいるのに、田舎を出ない考えの人(人それぞれなのでいいと思ってる)にはどうしてわざわざ東京に行くの?と言われる。それが嫌なんだけどね…著者のコンプレックスが見えて出身が愛知県というのも親近感があったな。

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

地名からなんとなくわかる雰囲気がわかるようになってきた上京4年目
全体的にテンション低めのトーンで、自分自身の東京生活への思うところが刺激されてしまった。本当に触れたエンタメにメンタルが影響されやすすぎる。

モスバーガーで店員に親切にしてもらった話が好きだった。偶然モスバーガーで読んでたのも縁を感じる。

若い女の子がそれぞれの小さな体で不安や喜びを抱えて生きていると思うと、あまりの尊さにしんみりちゃうね〜。
何もかもがどうでもいい気持ちになる日が無くなることはないだろうけど、どんな日も地に足つけて粛々と頑張りたいね。

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2024年07月07日

Posted by ブクログ

・作者の名前が見当たらず困惑したのは私だけじゃないはず。「絶対に終電をを逃さない女」がペンネームとはしてやられた。
・タイトルと作者の名前から物凄く感傷的な本を想像したが、どちらかといえばサブカル要素の方が色濃い印象を受けた。
・最後の消費で人となりが見えた気がして、エッセイとしてどんな人なのかというのは情報として大切なんだというのが学び。

印象に残った表現
・自分へのご褒美という消費の仕方と相性が良くない。
・一生ものと呼べるような何かを買ったら、その寿命が尽きるまで生きようと思えるだろうか。
・夢はゴールではなく一つの通過点に過ぎなかった。

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2024年04月13日

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