ジョージ・ダイソンのレビュー一覧

  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

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    チューリングがケンブリッジの学生だった当時、数学はまだお金にならない学問だとみなされていたという歴史が印象的だった。

    今日では数学的な思考ができるプログラマは破格の待遇をもってトップ企業に求められる事を考えると、わずか100年足らずで凄まじい変革が起こったと思う。

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    2018年04月14日
  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

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    「チューリングの大聖堂」
    非常に面白かった。600ページ近くの大著で登場人物が多く、第二次世界大戦前後のコンピューター開発の歴史を描いている。
    チューリングをスタートとするコンピューター開発の群像を描いているが、その主人公はやはりノイマンである。
    現在のプログラム内蔵型コンピューターをノイマン型コンピューターというように、開発に大きく貢献した天才であることは間違いないと思うが、決して彼一人でコンピューター開発がなされたわけでは無い。開発の中で技術者の果たした役割は大きく、中でもピゲローに関してはノイマン自身が文章に表せていないすべてのことを知っている特別な人物として評価している。しかしながら、それにふさわしい評価がされているかと言えばはなはだ疑問だ。ピゲローに限らず、多くの技術者が開発に対して多大な貢献をしていることはもっと知られてもいいように思う。
    ノイマンは戦前にドイツからアメリカに移り、ヨーロッパを救うため米軍に協力したが、その過程でコンピューターを開発し、原爆、水爆の開発設計に計算という側面から大いに貢献していると言える。しかし、ファインマンに「自分が存在している世界に対して、責任を負う必要はない」とアドバイスしたと言われており、この言葉をいったいどう考えたらいいのだろうか。大きな力を持つものは大きな責任を持つとは考えなかったのだろうか。
    第2次大戦の後の冷戦において予備的戦争(核を含む戦争あるいは攻撃)が最終的な死傷者を少なくできるといった考えも、少々常軌を逸しているようにも思える。
    時代の雰囲気はその時代を経験しなければわからないことが多いので、簡単に批判することはできないが、それでも、天才と言われる人はどこか異様な部分を感じさせる。

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    2016年10月29日
  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

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    ネタバレ

    プリンストンの高等研究所で取り組まれた最初期のデジタル・コンピュータを製作するプロジェクトと、それを取り巻く中心人物達の物語。

    どのように技術発展しコンピュータが進化して来たかという題材よりも、どのような人物が登場し、その人物がどのように関わって行ったのかにスポットを当てている。

    まるでコンピュータ史の人物伝記の様相で、もっと難解な内容で占められているかと思っていたので想像以上に読みやすく入り込みやすい。

    ただ、あまりの登場人物の多さに少々混乱してしまったが、中でも特に重要であったのは数学者「ジョン・フォン・ノイマン」で、ほとんどの登場人物と関わりを持って描かれており、彼が様々な科学者・数学者と影響し合い、コンピュータの発展に貢献してきたかがよくわかる。

    またコンピュータの大いなる発展は核爆弾開発と大きく結びついていたわけだが、インターネットの誕生もそうだったが、科学技術の発展は軍事技術と密接に結びついていることを改めて実感させられる。

    重厚な内容とボリュームから読み切るのは大変だが、読んで損なし。

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    2013年11月04日
  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

    購入済み

    超大作!

    プリンストンの高等研究所に集まった天才たちの列伝。数学者たちが思い描いた「計算可能な世界」が、戦争とそれに続く水素爆弾の開発を通じて、現代に続くデジタルコンピュータを生み出したことに深い感慨を覚える。
    それにしてもフォン・ノイマンの頭脳の凄さは善悪を超越している!
    そして、彼の利用した真空管メモリのように歴史にランダムアクセスする本書の構成にも翻弄されまくり。

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    2013年08月06日
  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

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    まさにコンピュータ創世記。バイブル。
    チューリングの構想、ノイマンが実現したこと、プリンストン高等研究所という舞台と科学者・技術者達。著者ジョージ・ダイソンが子供時代に直に感じ取ったこともとに、すべてが詳細に綴られている。
    恐るべきは、ノイマンらがその創世記にすでにデジタル世界の本質・未来を捉えていたことだろうか。預言者ライプニッツ、チューリング、そしてフォン・ノイマン。

    時系列順で書かれていないため、読みにくいと感じた場合は訳者あとがきに構成が書かれているので参考にするといいだろう。

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    2013年04月06日
  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

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    期せずして、同じ時、同じ場所に、同じレベルの才を持つ者が集まると、想像を絶する出来事が起こることもある。

    1953年、3つの技術革命が始まった。熱核兵器、プログラム内蔵型コンピュータ、そして、生命体が自らの命令をDNAの鎖にどのように保存するかの解明である。これら3つの革命は相互に絡み合い。その後の世界を大きく変えることとなる。

    とりわけそれ以前から密接に結びついていたのが、熱核兵器とプログラム内蔵型コンピュータである。かつて数学と物理が相互に進化を促しあったように、両者はがっちりと手を組み、怪物のようなものをこの世に生み落としたのだ。

    背景にあったのは、第二次世界大戦における反ナチスおよび、その後の冷戦構造による人材の集結である。アインシュタイン、オッペンハイマー、ゲーデル、チューリング、ファインマン。これらの錚々たるメンバーが、人種や学問の壁を越え、プリンストンの高等研究所を中心とする舞台で、一堂に会すことになるのだ。

    その中でもひときわ異彩を放っていた数学者集団がいる。6人のメンバーによって開かれた、高等研究所の電子計算機プロジェクトにおける第一回目の会合は、その後のコンピュータの運命を導き、現在に至る約60年間のデジタル宇宙の扉を開くことになるのだ。

    デジタル宇宙の創世記のような趣を持つ本書の魅力は、デジタル宇宙の誕生以前にそれを夢想していたものの姿、そして現実世界では特定することの難しい創造主の姿が露わにされているということである。

    その創造主の一人にフォン・ノイマンがいる。史上最強の天才、あまりの頭の良さに「火星人」「悪魔の頭脳」と言われた男。数学・物理学・工学・経済学・計算機科学・気象学・心理学・政治学とあらゆる分野で天才的な才能を発揮した。試しにネットで「フォン・ノイマン 伝説」などと打ち込んでみると、仰天エピソードがいくつも出てくる。

    ・6歳のとき、電話帳を使い8桁の割り算を暗算で計算することができた。
    ・8歳の時には『微積分法』をマスター、12歳の頃には『関数論』を読破した。ちなみに『関数論』は、大学の理工系の学生が1、2年次に学ぶ数学で、高校時代に数学が得意で鳴らした学生でも、完全に理解できる者は少ない。
    ・一度見聞きしたら、決して忘れない写真のような記憶力。
    ・コンピュータ並みの計算速度。実際、ノイマンは、自らが発明したコンピュータとの競争に勝利し、「俺の次に頭の良い奴ができた」と喜んだ。
    ・水爆の効率概算のためにフェルミは大型計算尺で、ファインマンは卓上計算機で、ノイマンは天井を向いて暗算したが、ノイマンが最も速く正確な値を出した。
    ・脳内には装着された面積1ヘクタールほどもあるバーチャル ホワイトボードがあり、ノイマンは、紙と鉛筆を使わず、この脳キャンパスだけで、人間が及びもつかない複雑で込み入った思考をすることができた。
    ・アインシュタインやハイゼンベルクなどなど、稀代の天才たち全員が「自分たちの中で一番の天才はノイマンだ」と言った。(ノイマン自身はアインシュタインが一番だと言っていた)
    ・一日4時間の睡眠時間以外は常に思考。
    ・セクハラ魔で有名で秘書のスカートの中を覗くが趣味で、その振る舞い方は下品そのものだった。
    ・ノーベル経済学賞受賞者ポール・サミュエルソンの教科書をみて「ニュートン以前の数学ではないか」と言って笑った。
    ・ノーベル経済学賞受賞者ジョン・ナッシュのナッシュ均衡に関する歴史的論文を一瞬見て「くだらない、不動点定理の応用ではないか」と貶めた。

    フォン・ノイマンの専門領域をあえて一つに絞るなら、数学を論理学の上に厳密な形で位置づけようとする「数学基礎論」という分野になるだろう。数学を論理学の中に包含してしようとするこの考え方は、形式主義とも呼ばれている。

    この分野で最も知られた研究者が、ダーフィット・ヒルベルトであった。彼は数学全体の完全性と無矛盾性を示すために、数学そのものを形式化しようと考えたのである。

    これに影響を受けたのが、チューリングマシンで有名なアラン・チューリング。彼は「計算可能性」という観点からこの問いを論じ、あらゆる計算を可能にする機械が作れることを証明した。これは数という世界において大きな転換点となる出来事であったのだ。

    チューリング以前は、物事を行なって、それを数で表していた。だがチューリング以降は、数が物事を行うようになったのである。そして、このチューリングマシンの理論を、現実の装置として創りあげたのがフォン・ノイマンであった。

    フォン・ノイマンの最大の特徴は、形式の権化のような人物であったということである。それは彼の守備範囲が多岐にわたるということとも、密接に結びついている。彼の本質が内容ではなく形式にあったからこそ、意味や目的を問わない一面があったのだ。

    それゆえの熱核兵器であった。水爆製造競争は、コンピュータを作りあげたいというフォン・ノイマンの願望によって加速され、同時に水爆製造競争が、フォン・ノイマンのコンピュータを完成させろという圧力を一層強めたのである。

    一方で自身の手によってもたらされた結果を、フォン・ノイマンがどのように受け止めていたのかという点も興味深い。これを回想しているのが、リチャード・ファインマンである。

    フォン・ノイマンから面白いことを教わった。『自分が存在している世界に対して、責任を負う必要はない。』というアドバイスだ。このアドバイスのおかげで、わたしは非常に強い社会的無責任感というものを持つようになった。それ以来わたしは、幸せきわまりない男となった。

    かくしてデジタル宇宙と水素爆弾は誕生したのだ。最も破壊的なものと最も建設的なものが、それを追求した男の必要性と偏執狂的な熱意によって同時に登場するとは、なんという運命のいたずらだろうか。

    本書ではこの他にも、フォン・ノイマンのコンピュータでどのようなものが計算されたのかということが事細かに描かれている。数値気象予測実現を目指す取り組み、バリチェリの数値生命体の研究、今日のサーチエンジンやソーシャル・ネットワークの原型となるようなものも、フォン・ノイマンの業績に確認することができる。

    宇宙生誕の時から今日まで、およそ137億年。その歴史の全貌を詳細に把握することは、あまりにも困難である。だが、本書を読むにつれ感じたのは、約60年に過ぎないデジタル世界の歴史が、宇宙の歴史そのものを自己複製したようなものではないかということだ。

    自己複製を行う過程においては様々な偶然性が入り込み、歴史は予測もつかない方向へと進化を遂げたことだろう。ゆえに我々の宇宙も、デジタル宇宙も、この先の行く末は全く分からない。それでも歴史が枝分かれすることになった分節点からは、決して逃れることが出来ないのである。

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    2013年03月13日
  • アナロジア AIの次に来るもの

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    AIの次に何が来るのか――未来を問うときジョージ・ダイソンの『アナロジア』は示唆に富む。著者は計算ではなく「共鳴」による思考の可能性を見つめる。機械が人間を模倣する時代を越え生命のように「感じ」「適応する」知性が台頭するかもしれない。木々のざわめきや自然のリズムに学ぶそんな未来像が浮かび上がる。効率だけでない意味あるつながりを求めて。人と技術の関係もまた進化の岐路にある。

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    2025年07月19日
  • アナロジア AIの次に来るもの

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     「チューリングの大聖堂」で名を馳せた科学史家による現代文明批判の書。18世紀、ライプニッツにより提案されるもロシアのピョートル大帝の興を惹かずに終わった「道徳と形而上学を正確な計算により解明する」というアイディアに仮託させ、「特定の主体ではなくアルゴリズムにより支配される現代文明」というセルフ・イメージの改訂を我々に迫る。
     著者はまず人間文明を4つの時代に区切る。工業化以前の第1の時代、工業が発展した第2の時代、デジタル論理が席巻する第3の時代、そして現在の第4の時代だ。第4の時代では、アルゴリズムとそれを制御する一部の層が支配的であると一般的には考えられているが著者の考えではさにあらず、むしろこの時代は自然が支配権を握っていた第1の時代に引き戻されようとしている、という。本書はこの各時代における自然と科学の関わり合いを、主に北アメリカにおける先住民と西洋文明の邂逅と対立に二重写しにする形で描き出してゆく。

     第1章から興味深くもやや冗長な文章が続くが、面白くなるのは19世紀のディストピア小説「エレホン」を題材に「創発」を扱う第7章から。著者によれば、機械による生命の置き換えに警鐘を鳴らすこの「エレホン」は単なる機械文明批判の書ではない。むしろ、生物の持つ知能というシステムが個々の細胞に内在する生物学的コードに随伴(supervene)して生じたように、機械の知能も個々の人間の知能に随伴して生じてこれを超越する、ということを喝破した啓蒙の書として扱われている。この人間を部品とした決定論的システムは、完全に決定論的ではなく幾分創造的で予期せぬ結果をもたらす。これが「創発」であり、つまり機械は自然と同じ発展性と創造性を有することになる。人間は機械に奉仕する形になるかもしれないが、それは必ずしも不幸なことではなく、自然に支配されていたアメリカ先住民と同様の豊かさを享受できるかもしれないのだ。

     最終章ではこの著者の主張が、より抽象的な議論を絡めながら展開されている。まず、カントールの「連続体仮説」で主張される二種類の無限、すなわち離散的な「可能無限」と連続的な「実無限」に、それぞれ「デジタル・コンピューティング」と「アナログ・コンピューティング」が対応させられる。前者は非生物的な機械で用いられ、エラーや曖昧さを排除すべく各段階での厳密なデバッグを要するが、後者は生物による創発的な階層で用いられ、ノイズは許容されたまま確率的・統計的に処理される。
     アナログ・コンピューティングは今日、生物神経システムを模した相互システム接続を前提としたネットワーク・コンピューティングに形を変えて現代のメインストリームを形成している。より上位の階層で支配的であろうとするアナログの力が、デジタルに代わって主流となりつつあるのだ。そこではコントロールする主体がいないにも関わらず、情報がそれぞれのネットワークにおける位置や役割に応じて自然発生的に制御され、他に影響力を及ぼす。システム自体が意味を持ち始めるのだ。
     そうなると、機械が可能無限を、自然が実無限を担当していた第2・第3の時代とは異なり、このテクノロジー全盛の第4時代はこれらが混然一体となり、あたかも自然を模した自律的な機械によるデジタルコンピューティングが、より創造性に富む「理性」や「道徳」などのアナログ・システムを創発する第1の時代に回帰していくのではないか、というのが著者の主張だ。

     ライプニッツの抱いた夢は、形而上的概念を数学的概念で表そうという「上から」の科学的態度を体現するものだった。著者はいわば「下から」、つまり自然そのものに内在する離散的な下位概念に随伴する形で連続的な上位概念が生じるという図式をもって、叶わなかったライプニッツの夢を体現しようとしているのかもしれない。

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    2023年09月18日
  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

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    コンピュータの創成期に活躍したフォン・ノイマンやアラン・チューリング、そしてその周りの人々を取り上げ。アメリカのプリンストン高等研究所の成り立ちと在籍した人々の話題を述べる。表題にチューリングとあるが、フォン・ノイマンの記述の方が多そうだった。

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    2018年10月19日
  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

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    ネタバレ

    フォンノイマン、チューリング、ヴァネバーブッシュ、すげえ人たちが集まってボイラー室でコンピューターを作り出す。新型爆弾や暗号を解いて戦争に勝つのだ。ナチスによって追い出されたユダヤ人たちが東海岸に集う。雑多なエピソードの連結により、新しいものを作り出す行為自体は現代と特に変わりのないことが明らかになる。場所が足りないとか、誰かがコーヒー飲みすぎるとか、飲み会が大事だとか、部品が入らないだとか、部品の性能が悪いだとか、暑いとか、寒いとか、オフィスが狭いだとか。

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    2014年06月22日
  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

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    コンピュータ創世記。ライプニッツがいてチューリングがいてフォン・ノイマンがいた。戦争があってユダヤ人がいてアメリカがあった。そして数々の知性が交わった偶然が必然を作り出していきました。その必然としてのコンピュータは今、ビックデータ時代を迎え、また人間の知性とは何か?を問いかけています。きつかったけど、読んでおいてよかった。

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    2013年07月15日
  • アナロジア AIの次に来るもの

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    お坊ちゃんだから日銭稼ぎにあくせくせずにこういうことを調べて書けるということなのだろうか?カヤックや木の上の家とかも。デジタルの未来とも限らないよみたいな歴史知識ありエッセイみたいな感じ。即物的に役立つ読み物ではない。余裕がある人向け。カリカリしてると全部読んでいられないかも。

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    2023年10月12日
  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

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    まあ大変な本だ。写真だけで50ページ弱、登場人物の紹介に10ページ(しかも役に立つ)、第1章が始まるのが63ページからで原注も50ページを超えている。数学的な記載はとてもついていけないが、登場人物ごとのエピソード、IAS内の対立など当時の雰囲気はよく伝わる。しかし、話は時系列にそっていないので少し大変だ。コンピューターのデーターはランダムアクセスなのだからそれも仕方がないか。

    舞台はプリンストンにある高等研究所(IAS)、1930年に設立され33年に数学部門、34年に人文学、35年に経済・政治部門が開設された。その後人文と経済・政治応用は統合され歴史学となり自然科学が数学から派生している。

    主人公はフォン・ノイマンと言っていいだろう。数学者としてのノイマンはゲーム理論のミニ・マックス定理で知られるが、それよりもその天才ぶりを示すエピソードにはいとまがない。ノイマン以外にもハンガリー移民があまりにも優秀だったためハンガリー人=宇宙人説が流れたほどだ。IAS初代所長フレクスナーは学者のパラダイスを作ろうとし、教授の任命を始める。数学者オズワルド・ヴェブレン、アインシュタインについで当時29才のフォン・ノイマンら数名が選ばれた。ナチスドイツの迫害が始まりIASは研究者を救うため受け入れ、数学研究は純粋数学、応用数学とノイマングループができていった。

    戦争が始まるとノイマンは軍に協力を始めた。例えば弾道計算や爆弾の衝撃波そして後に水爆を起爆する際の爆縮レンズなどの研究をしている。このころ既にコンピューターと言う言葉が有るが、これは人間コンピューターで10桁の機械式電卓を使って20名ほどががらがらと計算をしていた。パンチカードを通し出てきた答えは次の電卓にまわされていく。

    コンピューターの原型は1967年に微積分を発見した数学者ライプニッツが構想している。一つの容器に開閉可能な穴を多数並べて空け、おはじきを落とす事で1と0を区別し、原始的なシフト・レジスタにより二進法の計算ができるようになっていた。

    1936年9月29日アラン・チューリングがプリンストン大学にやってきた。その5日後「計算可能数、ならびにその決定問題への応用」と言う11ページの論文の更正刷りが出来上がった。そこに書かれているのが万能チューリングマシーン、紙テープを読み取りそのブロックごとの記号を読み設定に基づいて記号を書くか消すかし、テープを移動する。この概念によって数が物事を行うようになった。コンピューターに興味を持っていたフォン・ノイマンはこの論文の可能性をすぐに理解し電子式のコンピューターの開発を始めた。

    電気式コンピューターを作ろうとしていたのはノイマングループだけではなくある要素技術は他のチームの方がすすんでいるものもあったのだが、1945年にフォン・ノイマンが書いた「EDVACに関する報告の第一草稿」には階層メモリ、制御機構、中央算術演算ユニット、そして入出力チャンネルと言った構造やコード化された指令の定式化と解釈といった他のグループの発明を全て無効化するものだった。ENIACの開発者エッカートからはノイマンが手柄を独り占めしたように見えた様だが、ノイマンは公知化するのが目的だったと述べている。

    IASのコンピューターMANIACが当初利用されたのは気象予報やモンテカルロ法、水爆にデジタル生命体などだった。モンテカルロ法はソリティアを完成させる確率をスタン・ウラムが何時間も計算するよりも実際に100回繰り返して数える方が実際的だと考えた所から始まった。これを核分裂の中性子の生成に当てはめでたらめな乱数を元に計算した結果を統計的に扱うと結果は集束していく。モンテカルロ法はコンピューター将棋をプロレベルの実力にし一方ではサーチエンジンを生み出した。デジタル生命体は別の進化を遂げ、コンピューターウイルスとアプリを生み出した。

    作者のジョージ・ダイソンはIAS教授フリーマン・ダイソンの息子であり子供の頃プリンストンで暮らしていた。ダイソンが見つけたMANIACの技術者ジュリアン・ビゲローが残したメモにはこうある。
    要求:1語(40bd)について二つの命令を含ませる、各命令=C(A)=コマンド(1-10,21-30)・アドレス(11-20,31-40)
    はじめにコマンドラインが有った。必要だったのはC(A)だけであった。

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    2013年11月03日
  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

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    コンピューター誕生の歴史は戦争にあり。世界一の頭脳が結集し、計算機を組み立てるさまは、自分など及びもつかない人々が新しい世界を作っていることに気付かされる。恐ろしい。
    後半の数値生命体を巡る話は理解できなかった。自分の情報科学の、特に最新の技術に関する知識は貧弱だ。このままではいけない。勉強しよう。
    なお、全編通して時間と人物が交錯し、不必要なエピソードが混在する読みにくい構成だった。

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    2013年09月19日
  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

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    原注を含めると600ページを超える大著。
    17世紀にライプニッツが「計算も論理も0と1だけを使って表現することが可能だ」と気づいてから電子計算機ができるまで、コンピュータの創世記における数学者や科学者、技術者の功績を追うノンフィクション。
    多くの人物が登場しわかりづらい部分もあるが、その中心にはいつも天才ジョン・フォン・ノイマンがいた。彼が現在のデジタル社会の礎を作ったのは間違いない。

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    2013年08月24日
  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

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    大変読みにくい。プリンストン高等研究所を舞台にコンピュータ黎明期を描いてるのだが,多くの人間が錯綜し,時系列も行きつ戻りつするので流れがつかみにくい。この点は訳者あとがきを先に読んでおく方が良かった。技術的な内容について噛み砕いた説明がないのも不親切に感じた。
    それでも,コンピュータが熱核兵器や分子生物学と密接に関わって発展してきたことや,理論家と技術者がうまく協力してコンピュータを作り上げてきたことなど,重要な指摘も多いし,関係者の証言を多数盛り込んだ資料的価値は高い本なのだと思う。読みこなすのはちょっときつい。

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    2013年07月29日
  • チューリングの大聖堂 コンピュータの創造とデジタル世界の到来

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    あまりに長い。あまりに意味が分からない。もっと分かりやすく書くことも可能であったはず。
    だけど、コンピュータの創世について、雰囲気は分かった。いまある世界が、まだまだ始まりに過ぎないことも。
    ノイマンさんが、あと20年生きていたら?あるいは、いま生きていたら?
    この著者の手腕によるところが大きいと思いたいのだが、それは意外に不吉なことに思えた。。。

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    2013年05月06日