大白小蟹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
3つ目の星5評価。冬の話だったなぁと思い、3年ぶりに読んでみた。当時と感じ方が全然違くてびっくりした。3年前は話自体の面白さに目がいっていたが、今回は言葉、表情、背景絵、コマ割り等にもいろいろと読み取ることができて、より深い感動を味わえた。この3年の間に自分が経験してきた喜び、苦しみ、共感、諦念、妥協などが登場人物と物語に反射して自分の心に響いた。
今回読んで特に良かったのは「海の底から」。嫉妬心や諦めに苛まれたとき、それも全て含めて自分であることを認めて、それを表現することの勇気を持ちたい。また、この話の真悟のように、懐深く受け入れて深い愛情を与えられるような人になりたい。何年か経った冬にまた読んでみよう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレNHKのtoi-toiという番組で、「戦争のこと、どう語ればいいんだろう?」という回があり、その中で出演者の対談相手に選ばれていたので知り、手に取りました。
沁みる〜〜〜〜!!!
『太郎とTARO』の方も読みたいんだ…
短編集で、どれも沁みた…
うみべのストーブ:どこにでもあるようなカップルの別れ話。時間は過ぎ去り、関係性が終わることは悲しいけれど、よくあり・仕方がないことで、それに対しての哀惜を丁寧に拾い上げたような
雪子の夏:雪女の雪子と過ごす夏。「本体行くぞ」「行くぞ」のシーン、可愛くて好きだった。雪女という設定だけれど、誰にでもある、自分が自分として生まれたことを心の底からよかったと思えることの尊さにじーん。
きみが透明になる前に:大切なひとを失うことの怖さ…「そうだったわたしこの人の身体が好きだった」「いつかぼくもきみも ぼくの身体がどんな風だったか 忘れてしまって ぼくがどんな気持ちでいて何を感じるのか 気にもとめなくなる そんな日が来るんじゃないかってそのことばかり考えてる」…「その日わたしたちは 強く強く抱きしめ合って 眠った」スキダー!お互いの実存の不安を少しでも埋められるように
雪を抱く:大雪の電車が止まった日に、出会った若葉と凰子さんと
「わたしはわたしの身体をひとり占めしたい 他の誰にも渡したくない」
海の底から:こういう話、わかる〜〜沁みた・・
雪の街:切ない…けど、わかる…大切なひとを喪失する痛みを誰もが抱えている
たいせつなしごと:好きだった。私も「ゲート開かないかなあ」と思って生きている。いつか開くのだろうか、私のゲート。 -
Posted by ブクログ
ネタバレなにこれ…とってもいい…
短編のひとつひとつが、映画みたい。いや映画でも見終えたときこんなに胸がいっぱいにならないものもたくさんある。
ストーブが話し出したり、雪女と友だちになったり、夫が透明人間になったり、あり得ないことが起きてるように見えるのに、自分のいる世界を重ねられる。みんなの人間性、考え方とかに。
全部好きだった。
特に共感できたのは
・雪子の夏
→雪子と過ごしたあの夏の日を毎夏思い出すと思う。雪女が急に相席してきたのにあたりまえに話しあたりまえに家に呼ぶの好きだった
・海の底から
→いわゆる「会社員」の働きかたじゃなくて生計を立てられてるひとをとても羨ましく思うわたしがすごく重なる。何かを表現することがすごくかっこいいと思ってる。わたしにとっても、ピラミッドの土台ができたときには書きたくなるのかな、ってそのまんま物語が自分に重なった。焦らないでいこう。
毎回の終わりの短歌もいい。
もっと読みたい。定期的に読み返したいので買うし、友だちにも貸したい。
◎きみが透明になる前に
→スピッツが過ぎる。いつも言う気をつけてを今日だけ言わなかったって何回も後悔してしまいそう。透明になってしまってもぎゅって抱きしめる感触は感じられることが救い。わたしが主人公でもきっとひたすらぎゅって抱きしめると思う。
◎雪を抱く
→自分の身体は、ほかの誰のものでもなく、自分の身体。わたしもそう信じてる。