J・シュピーリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
好きなところは書ききれないけど、ささやかなところでいえば、ハイジが夢遊病になったためにフランクフルトから帰るとき、クララがハイジに白パンをたくさん持たせてあげたこと。そして後日、クララのおばあさんが「のみものも入用でしょうから」とコーヒーも送ったというクララからの手紙。
なんてことない書き方なのに、この部分を読んですごくコーヒーが飲みたくなった。
それはアルム山の人々にとってコーヒーや白パンが貴重で有り難いのがわかるからでもあるし、クララとハイジの優しさがよく伝わるからでもある。
そのコーヒーは、作中に登場するアルムのハムやチーズと同じぐらい食欲をそそるのだ。
アルムの風景の美しさはおそらく -
Posted by ブクログ
アルムに滞在するうち、クララは健康になり、ついに歩けるようになる。このあたりの過程は、アニメより説得力がありそうだ。
(とはいえアニメ版の「クララのいくじなし!」という言葉は、記憶に残る名せりふ)
話は収束に向かっていて、クライマックスはやはり上巻にあったように思う。
今気づいたが、「お金持ちの病弱な子どもが、友だちと環境に恵まれて歩けるようになる」「そのことはお父さんには内緒」「お父さんは、前触れもなく旅先から帰ってくる」「子どもが歩くのを見て、びっくり!」という流れ、『秘密の花園』と同じである。だからといってどちらの評価も下げるものではないが、当時の流行だったのだろうか、などと考えてしまう