T キングフィッシャーのレビュー一覧

  • イラクサ姫と骨の犬

    Posted by ブクログ

    マーラはちっぽけな王国の三番目の王女。十五の年から修道院でひっそりと暮らしていたが、あるとき、大国の王子に嫁いだ姉の苦境を知り、なんとか救いたい一心で手立てを探すうち、死者を操る墓守女のもとにたどりつく…

    はい、来ました
    わいの大大大大大好きーな、おとぎ話的ファンタジー!

    誠実なだけが取り柄のマーラの仲間になってくれるのは、その墓守女と墓守女が使う魔物を宿した雌鶏
    マーラが作った骨犬(ボーンドッグ)は忠実な友でもある
    ゴブリン市で囚人となっていたフェンリスは屈強な元騎士で、マーラの大おばでもあるアグネスは妖精の血をひく教母(ゴッドマザー)
    最後はアグネスによって発見家(ファインダー)と名付

    0
    2025年11月12日
  • イラクサ姫と骨の犬

    Posted by ブクログ

    仲間を集めて協力し、敵に立ち向かう。王道RPGゲームのよう。
    主人公が少年少女じゃなくて、大人の女性。だからかファンタジーなのに婚姻や出産なんかの問題が絡んでいて新鮮だった。
    「パン焼き魔法のモーナ」の著者。個人的にはこっちの方が面白かった。

    0
    2025年08月11日
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    かわいい表紙とは裏腹に重い!

    可愛らしい表紙なのに中身はとても重たいファンタジーです。
    パンに関する魔法しか使えないモーナ。それはクッキーを動かしたり、パンをふっくらさせたりなどにとどまっていたのですが、「魔力持ち」と呼ばれる人たちが次々暗殺される事件が起きてすべてが一変します。
    命を狙われ逃げ回るモーナ。もう優しい日常には戻れない。魔力持ちはどんどん逃げるか殺されるかでいなくなる。なのに、残虐な敵が街に攻めてくることになった。モーナはどうする、というハラハラする内容です。
    英雄になんかなりたくない、どうして大人がしっかりしていないの!というモーナの叫びが突き刺さる作品でした。

    #深い #泣ける #ドキドキハラハラ

    0
    2024年12月11日
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    楽しい明るい児童書寄りのファンタジーを予想していたけど、物語はいきなり殺人現場からはじまる殺伐さ。暗めの展開でシビアに物語は進む。ハラハラドキドキ、ほろりとさせる場面もあって、モーナを応援しながら没入して読めた。
    悪意に満ちたジンジャークッキーや、発酵種が攻撃手段として活躍するのがユニークでいいところ。使い魔のジンジャークッキーくんもなんだか愛着が湧いて読んでるうちに可愛くなっちゃう。
    英雄なき物語の英雄となったモーナがラストに感慨深い。

    0
    2025年12月01日
  • イラクサ姫と骨の犬

    Posted by ブクログ

    3番目の王女マーラは、修道院で暮らしていたが、大国に嫁いだ姉は、夫である王子に暴力を受けていることを知り、なんとかして姉を救い出そうと考える。魔法をつかうという墓守女に助力を頼むと、実現不可能と思われる条件を示されるが‥。
    主人公が試練を克服し、旅をしながら仲間を得て、目標に達するという王道のファンタジー。登場人物が魅力的(しかもほとんど女性)で、ストーリーも実にうまく、伏線が収斂していく。おばさま達がかっこいい。ちょっぴりロマンスもあり、飽きずに大団円まで連れて行ってくれる物語。

    0
    2025年10月17日
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    あらすじだけを読むと、ラノベのような親しみやすさだが、実はとても深い物語。

    十四歳の魔法使いモーナは、パンと焼き菓子にだけ魔法をかけることが出来る。叔母タビサのパン屋で働いている彼女は、ある日、店に少女の死体があるのを見つけた。異端審問官のオベロンは、モーナを犯人と断定するが、女公のとりなしでモーナは釈放される。だが、それはオベロンの陰謀の始まりだった。彼は女公の目を盗んで街から魔法使いを一掃し、傭兵集団カレックスを街に引き入れようとしていたのだ。
    カレックスの集団が街に迫る中、女公の軍隊はオベロンの奸計ではるか遠くに遠征中。街にいる魔法使いはモーナただ一人。
    モーナはパンと焼き菓子だけに使

    0
    2025年07月02日
  • イラクサ姫と骨の犬

    Posted by ブクログ

    最初に魔法を使う主人公とおぞましい雰囲気の別世界が出てくるから、ファンタジーと思って少し油断したら、女性たちの過酷な人生が出てきて現実を見させられてる。おもしろいけれど。脇役たちが強くて一筋縄ではいかなくてカッコ良い。

    0
    2025年06月29日
  • イラクサ姫と骨の犬

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    北の小国の三番目の王女マーラは、15歳の時から修道院で暮らしている。彼女は大国に嫁いだ姉たちのスペアなのだ。それを忘れずに15年の時が過ぎて、マーラは2番目の姉カニアが、暴力に晒され、死に近い所にいることを知る。
    彼女を助ける為に墓守女を訪ねるマーラ。彼女は墓守女に3つの試練を与えられるのだか。

    お約束の御伽話のようでいて、全く違う方を向いているこの物語は面白かったです。
    旅の仲間も癖が強いし、ゴッドマザーは祝福を与えているつもりで呪いをかけている。

    優しい御伽話の中にある幸せは決して幸せではない。
    そんな答えを私は出しましたが、他の人はどうだろうとも思う。

    なかなか皮肉っぽいけれど、こ

    0
    2025年06月24日
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う

    Posted by ブクログ

    まず冒頭のインパクトがすごい。死体を転がせば物語が始まるとはよく言ったものですが、まさか本当にやる人がいたとは!!
    モーナの視点で物語が進むので全体的にとてもコミカルで読みやすいけれど、テーマは結構深い。
    ティーンエイジャーが戦う物語というのは沢山あって、自分がその年代だった頃には何も思わなかったんですけど、最近は「じゃあ大人は何してるんだ?」って思うんですよね。その辺りの無力感とかどうしようもなさがきちんと書いてあるのがいい。あと、魔法に関する考え方が素敵。

    0
    2025年01月26日
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自分にできることなんて......とくすぶっていたモーナが、街の危機に巻き込まれるうちに否応なく魔術師として覚醒。
    自己肯定感低めの人はこのあたりで共鳴して胸熱くなりそう。

    よくある「味方だと思ってた人がじつは黒幕」みたいな読者への裏切りがまったくない(たぶん)のも好き。

    0
    2024年07月24日
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う

    Posted by ブクログ

    パン屋で働く14歳のモーナはパン作りに特化した魔法使い。
    ある日突然、店で死体を見つけてから不穏な街の様子と陰謀に気付く。

    可愛い表紙とコミカルな調子で語られるが内容は辛辣。
    何もしなかった統治者と大人たちへの怒り。
    「英雄になんてなりたくなかった」というモーナの言葉は重く刺さる。
    創意工夫してモーナの魔法で、魔力をギリギリまで使って街を守ろうとするシーンにハラハラさせられた。

    0
    2023年10月24日
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う

    Posted by ブクログ

    お話が始まったとたん、かわいらしい表紙から受けた印象とは違う雰囲気が漂って期待が膨らんだ。
    「魔法」というものは、何かすごい力を使えるものというだけでなく、使う人にとってもリスクがあるのだ、という設定に激しく納得。
    これは拾いものでした。

    0
    2023年07月22日
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う

    Posted by ブクログ

    物語の設定が、まず面白い。
    何か一つのことだけしか魔法を使えない。それがこの世界の魔法使い。現実の世界でも、人は誰しも、大した役には立たないけど何か一つちょっとした特技を持っていたりするものだけど。それと同じかな、と思った。
    きっと、どんな人のどんな個性も無駄と言うことはなく、みんな世界を救えるだけの価値を持っているんだ、と言うことなのかも。
    ただし本書は、主人公モーナの明るさとコミカルな語り口に救われてはいるものの、けっこう重い話でもある。なぜか、ただのパン屋の娘が殺人の濡れ衣を着せられて逃げ回ったり、都市防衛の最前線に駆り出されたりしなければならない、この理不尽。街の魔法使いたちが協力して

    0
    2023年07月08日
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う

    Posted by ブクログ

    モーナとジンジャーブレッドクッキーがとにかく可愛いです。癒し。お話し自体は重めだけど、モーナがお話を明るくしている。
    14才のモーナは発酵を促したりパンをふわふわにしたり、と言ったパンや小麦粉、お菓子に関することの魔法使い。

    「ただのパン屋です。どうやってパンで人を殺すんです?」と言っていたモーナが、どうやって街を救うのか。
    大人があまりにも不甲斐なくて、タビサ叔母さんの頼もしさだけが救い。

    0
    2023年05月14日
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルと装幀に似ず意外とシリアスな戦いの物語。
    外敵と通じて国を売ろうとしたあの大臣はなんでそんなことしたんだっけね。
    いわゆる権力欲というやつなのか。なんか逃げ延びてるし、続編がありそうではある。
    ジンジャーブレッド人形かわいい。パン種のボブはキモカワ?(笑)

    0
    2022年10月03日
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う

    Posted by ブクログ

    SNSで「T・キングフィッシャーはいいぞ」という声を見て、「そうなのか~」と手に取ってみた一冊。ジャンルは児童文学/ファンタジイで私のような読書ライト勢でも気軽に手が出せ、そしてとても面白かった。 主人公は、パンに関する魔法を使える14歳の女の子。元気いっぱいのパン職人で、物語は彼女の一人称で語られ、その語り口は思わず「お嬢ちゃん」と声をかけてしまいそうなほどあどけない。でもこの小説、パン屋の厨房で身元不明の少女の死体が転がっているところから始まる。誰もが寝静まっている早朝、主人公は厨房で死体と二人きり。Ohかわいそ……でもSAWよりはマシか。知らない場所に拉致されているわけでも、拘束されてる

    0
    2025年10月12日
  • イラクサ姫と骨の犬

    Posted by ブクログ

    入り江の小国の三番目の姫マーラは、北方の大国に嫁いだ姉姫が窮地に陥っていると知り、姉の結婚相手である王子を殺すため墓守女を探す旅に出る。骨でできた犬、無愛想だが面倒見の良い墓守女、ゴブリンに囚われていた戦士、祝福が苦手なゴッドマザーを連れ、マーラは強固な魔法に守られた強大な北方王国へと向かう。ヒューゴー賞受賞ファンタジー。


    てっきり児童文学かと思って読み進めたら、主人公のお姫様が30歳でびっくり。お姫様が若いとは限らないのは事実だけれど、30歳らしさも無かったので、修道院に居た年月をもっと短くして若い設定にしても良かったのではないかと思う。妊娠・出産についての話が生々しいので子ども向けには

    0
    2025年09月07日
  • イラクサ姫と骨の犬

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    終盤は、やはりどうなるのかと盛り上がりがあったが、前半から中盤にかけては期待したほどの盛り上がりはなく、淡々と進んだ印象でした。とはいえ、それなりに面白かったと思います。

    0
    2025年08月07日
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う

    Posted by ブクログ

    何種類もの魔法を一人が使えるのではなく、
    その人に、一つだけの魔法が使えるという世界線。

    そんな世界の中でもモーナはパン!
    発酵種が意思を持ったり、
    クッキーが兵隊になったり、
    パンで大きいゴーレムを作ったり、
    スコーンで監視してみたり・・・。

    魔法は想像するだけで強くなる!

    こんなにワクワクするお話は久しぶりだった。

    表紙やタイトルのかわいさとは反して
    ストーリーは陰謀などが渦巻いていて
    なかなか思いストーリでした。

    読みごたえは抜群だと思う!

    0
    2023年12月30日
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う

    Posted by ブクログ

    早川書房さんのTwitter(現X)で知り、「たまには海外のファンタジー作品でも」ということで手に取ってみた。

    舞台は、魔法が存在する中世ヨーロッパ(注:イメージ)。叔母のパン屋で働く主人公のモーナは、パンやクッキー生地に魔力を注いで上手に焼き上げたり、焼きあがったジンジャーブレッドを使役することが出来る等、「焼き菓子限定」で力を発揮できる14歳の魔法使いの女の子。
    ある日の早朝、朝の仕込みの為に厨房へやって来たモーナは、そこで女の子の死体を見つける。モーナの話を聞いた叔母タビサの通報で2人の巡査が駆けつけるが、そこにはもう一人、異端審問官オベロンの姿が。そして、殺人の罪で連行されてしまうモ

    0
    2023年10月21日