クリスウィタカーのレビュー一覧

  • われら闇より天を見る 下

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    30年前の事件で叔母が亡くなり、母はそのトラウマを未だ抱えて酒浸り。自分の父親もわからない少女ダッチェスを中心とした物語。
    一筋の光が見えて来たと思うと、また奈落の底に落とされる。以前何かで読んだ「今が最悪期と思っていたらその先はまた長い下り坂だった」云々を思い出す。
    まさに闇から天を見上げてもがくダッチェスの生き様に心を打たれる。

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    2026年01月18日
  • われら闇より天を見る 下

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    終わりから始める人々の物語。

    連続する悲劇。抗えない残酷な運命。
    自分の意思を強く持ち、弱さを隠し、そして誰かを支えることに人生を捧げる、ダッチェスとウォークの人生。
    救われる気持ちになれるわけではない。光が見えるわけでもない。だが、人生に必ず何かをもたらしてくれる物語である。

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    2025年12月02日
  • 終わりなき夜に少女は

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    重厚だったー!
    基本は行方不明の姉を探す話なんだけども、その捜索過程がいろんな目線で書かれていて、物語として進行しながら、姉が行方不明になるまでの過去も本人語りで書かれていて…
    自分の思いや洞察が、あちこちに散り散りしながらも、最後に向かって物語と共に進む感じが、尊い。
    後半はもうすごいスピード感で、読後なんだか呆けてしまいます。
    登場人物たちに言いたいことは多々あるんだけど、それを割り引いても、私は好きです。

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    2024年09月27日
  • 終わりなき夜に少女は

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    ありきたりの題材なのに何故かページを捲る手を止められなかった。
    悪魔崇拝や教会が密接に関わるアラバマの小さな町。優等生の双子姉妹の姉が失踪した事で数年前の少女連続誘拐事件が蒸し返される。父親が犯罪者なので警察は捜査してくれないのだ、と憤慨した妹レインと同級生の男子2人が独自に姉探しを始める。
    町の人々が持つ思いやしがらみ、子供達の関係性がどんよりとした天気と同じ様に陰を落とす。全てのキャラが鮮やかだが、最後は哀しかった。

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    2024年09月06日
  • 終わりなき夜に少女は

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    ネタバレ

    解説、酒井さんが「この物語は、登場人物の背景や来歴、思い、物語が始まる前に起きていた出来事や物事の経緯などが、後出しで少しずつ言及されていく形式をとる。(省略)読者である私達の内面に浮かぶ波紋、染み込む情緒、徐々に変化する印象。そういった繊細なことが、とても大切されている小説である。(省略)だから、できるだけ何も知らない状態で接して欲しいのだ」と仰っている。
    まさに同感。
    最初はやや、いやむしろかなりとっつき難いのだが、徐々に与えられる情報でどんどんと物語世界に浸されていくのが実感できる。
    なので、これから読もうと思われている方は以下、読み飛ばし頂きたい。
    意外性が損なわれるからネタバレ気を付

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    2024年08月24日
  • 終わりなき夜に少女は

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    ★5 双子の姉が行方不明になってしまい… 人間の弱さと支え合いを描いた物語 #終わりなき夜に少女は

    ■あらすじ
    アメリカの田舎にある小さな街で、双子の少女のひとり、サマーが行方不明になった。この街では少女の連続誘拐事件が続いており、新たな犠牲者と目されていた。書置きが残されていたことから、警察は家出だと判断され本格的な捜索がされない状況。しかし双子の残された少女はレインは、友人たちと独自に捜索を開始するのだった。

    ■きっと読みたくなるレビュー
    人間って弱い生き物ですよね…

    大人たちですら支え合って生きている世界なのに、まだ経験の浅い少女たちが懸命に生き抜こうとする物語。つらっ

    本作一番

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    2024年06月14日
  • 終わりなき夜に少女は

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    ネタバレ

    クリス・ウィタカーの翻訳3作目。原著は2017年の作品で、一昨年話題になった「われら闇より天を見る」より前の作品。

    1995年のアメリカアラバマ州が舞台。隣の地区で未解決の少女連続失踪事件がある中、双子の姉サマーが失踪する。姉を探すレインは、ひょんなことから殉職した父を持つノアと暴力的な父を持つパーヴと出会う。一方、地元警察署の署長ブラックは、サマーの失踪と連続失踪事件が関連しているのか決断を下せずにおり。。。

    「われら闇より天を見る」よりミステリ感は薄く、青春小説の色を強くした作品。現代パートはレイン、ノア、パーヴ、ブラックの視点で進み、過去パートはサマーの視点で進む。

    何よりも、ノア

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    2024年06月03日
  • われら闇より天を見る 下

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    家族と己の尊厳を守るため
    無法者として生きる決心をした
    少女が熱かった。
    その一途な思いにドキドキしたり
    ハラハラしたり、イライラしたり
    度重なる悲劇に一緒に涙した。
    (あ、無法者は泣かないんだった…)
    30年の刑期を終えて出所した男や
    その幼馴染の警察官が最後に出した答えは
    それでよかったのだろうか?
    きっと間違ってはいないのだろうけれど
    大人たちの不甲斐なさ、だらしなさ
    そしてやさしさが
    何度も同じような過ちを繰り返させる。

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    2026年01月20日
  • 終わりなき夜に少女は

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    ネタバレ

    未解決の連続少女誘拐事件に翻弄されたアメリカアラバマ州の田舎町グレイスで、また一人の少女が行方不明となる。おりしもグレイスには未曽有の嵐の気配が予想され…
    誘拐された少女と双子の妹、彼女らの家族、友人、警察署長、牧師夫婦らの視点で描かれる物語から見えてくれる真実とは?

    ミステリー要素は少なく、登場人物たちの哀しみと強さをじっくり味わうテイストの小説だった。登場人物たちそれぞれが持っている過去や現状の問題と自分の弱さ、それでもあがく強さ。抗いきれない現実に打ちのめされても、魂をすんなり売り渡すのではなくあがいて傷を負ったからこその光明、やりきれない展開にも拘らず勇気をもらえた気がした。

    それ

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    2026年01月10日
  • われら闇より天を見る 下

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    『われら闇より天を見る』(上)
    『われら闇より天を見る』(下)

    何の気なしに読み出して、冒頭の肝心なところがはっきりしないまま引き込まれる。登場人物もこんがらがって訳もわからないまま読み出す。進むうちにストーリーに刺激されて、どんどん嵌っていく自分を感じる。これは久し振りの感覚だ。
    それでも登場人物や経緯は複雑であやふやなままだ。
    上・下巻の長編が短く感じる。

    最後に書評家川出正樹の解説で何処となく感じていた作者の人間性や個性、この作品のテイストの所以がわかってくる。また、物語の経緯もそうだったのかと後追いながら理解できる。そのくらい事実関係を傍においたまま切迫した臨場感が読者を引っ張り回

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    2026年01月13日
  • われら闇より天を見る 下

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    クリス・ウィタカー『われら闇より天を見る 下』ハヤカワ文庫。

    最後には全てが明かされる。上巻を読み、ダッチェスと弟のロビンの父親は誰なのかということが心に引っ掛かっていたのだが、やはりこれが物語の核心につながる訳かと納得。

    上下巻を読み終えて、国内ミステリーのランキングを総ナメするだけの作品ではないように思った。警察ミステリーにしても、法定ミステリーにしても中途半端で、散りばめられた伏線の答えも明確には描かれず、消化不良という感じなのだ。


    モンタナ州に住む母方の祖父のハルに引き取られたダッチェスとロビンは少しずつ新しい環境にも慣れていく。特に最初はハルに激しく反抗していたダッチェスもハ

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    2025年12月01日
  • われら闇より天を見る 上

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    クリス・ウィタカー『われら闇より天を見る 上』ハヤカワ文庫。

    2023年本屋大賞翻訳小説部門第1位を始め、各ミステリーランキングで1位を獲得した作品の文庫化。

    読んでみたが、そこまで評価が高いかなと首をひねるばかり。

    ストーリーは至って単純なのだが、なかなか全貌は描かれず、小出し小出しで少しずつ過去の事件や人間模様が描かれる。

    恐らく30年前の事件で、主要人物の1人であるダッチェスの母親の妹のシシーを殺害したのは、もう1人の主要人物であるウォークの幼なじみであるヴィンセントであった推測されるのだが、判然としない。

    また、ダッチェスと弟のロビンの父親は誰なのか、これも謎のままにゆっくり

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    2025年12月01日
  • われら闇より天を見る 下

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    ネタバレ

    2025年の43、44冊目は、クリス・ウィタカーの「われら闇より天を見る」です。2021年のゴールドダガー賞受賞作です。文庫化されたのを期に、読んでいなかったので読む事にしました。
    あたかも大河ドラマのような小説だと思います。
    無法者を自称する主人公のダッチェスの苛烈な人生が、これでもかと描かれて行きます。ダッチェスは、幼い弟ロビンや母親スターを守る為、世間に立ち向い続けますが、余りにも残酷な運命が幾重にも待ち受けています。
    ミステリーに重きを置いていないと言われればそれまでですが、気になる所がいくつか有りました。その点が有ったとしても充分、満足出来るとは思いますが。
    全ては、ダッチェスとロビ

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    2025年11月30日
  • 終わりなき夜に少女は

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    ネタバレ

    「われら闇より天を見る」と通じる雰囲気やテーマを感じた。貧困や差別、閉ざされた街の人間関係や宗教感など、全体に暗く重たい空気が漂っている。登場人物が多く、それぞれの背景が少しずつ明かされていく構成のため、最初の100ページほどは読むのに時間がかかった。それでも物語に慣れると一気に引き込まれた。ミステリーとしての面白さに加え、人間ドラマとしての完成度も高い作品だと思う。

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    2025年10月20日
  • 終わりなき夜に少女は

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    “貧乏で暴力的な”アメリカの片田舎アラバマ州「グレイス」の上空に、厚い雲とともに嵐の足音が忍び寄る。
    そこで暮らすノアとパーヴ、辛い境遇の二人にとって、“ここで生きる”は他の人より困難なこと。
    もう一人、双子の妹レインはノアとパーヴととともに、優等生の姉サマーの失踪の謎を探る。

    これは、この三人の物語

    貧困、暴力、過激な信仰心、妊娠中絶、アルコール中毒など、アメリカ社会の問題を背景にしているのは、前作「我らは闇より天を見る」同様で、主人公のひとりレインは前作のダッチェスと被る。
    少し読むのに人物整理が大変だが、ノアとパーヴがとてもいい。

    「おれたちゃ勇猛」
    「おれたちゃ果敢」
    がんばれっ

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    2025年09月22日
  • 終わりなき夜に少女は

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    『われら闇より天を見る』で心を鷲掴みにされた著者の最新作……と思ったら、邦訳順だけの話で、実際は2017年に刊行された第2作ということになる。紛らわしいな。
    しかも積読が長くて、購入後8ヶ月も経過してしまった。一度は取り掛かったものの、30ページほどで挫折した。今回も登場人物の多さと説明不足に難儀したが、100ページを超えたあたりから俄然おもしろくなって一気読み。
    連続少女誘拐事件をメインにした群像劇だ。解説にもあるとおり、未読の方のためにこれ以上の内容は書けない。

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    2025年01月13日
  • 終わりなき夜に少女は

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    登場人物の生い立ち、過去の出来事、そして今起きている事などが少しずつ明かされていきます。
    バラバラのピースをつなぎ合わせるような作業でした。
    田舎町の閉塞感、何者にもなれない自分、生まれに抗おうとする空しさ。全編を通して暗い印象です。
    書評家 酒井貞道さんの解説が秀逸。先に読んでも良いかもしれません。

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    2024年07月20日
  • 終わりなき夜に少女は

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    前作もそうだったが、この著者の文章は簡潔で多くを語るわけではないのに心に響く。
    読んでいてアメリカの田舎町の情景が目に浮かぶ。登場人物達は決して素敵でも幸せでもないのだが魅力的に描かれている。

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    2024年07月10日
  • われら闇より天を見る 下

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    立ち直れないような絶望から何度も立ち上がって希望を見出していくそんな物語。
    ビデオテープの行き先にはそんなボタンの掛け違いがあったのかとあんまりな気持ちにもなりつつ。
    切なさを感じる結末だが残された者たちの幸せを祈りたい。

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    2026年01月01日
  • 終わりなき夜に少女は

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    ネタバレ

    去年新刊案内で気になった『終わりなき夜に少女は』(クリス・ウィタカー)。

    海外の小説は、登場人物が多すぎて誰が誰だかわからなくなるという理由で避けていたのですが、

    頑張って読んでみる事にした!

    少女達の失踪、なかなか解決しない流れに「まだか……まだか……」と思いながら数日間格闘し、約450ページやっと読み終えた。

    『名探偵コナン』(青山 剛昌)や『金田一少年の事件簿』(樹林伸)のように天才的頭脳を持った主人公がハイスピードで事件を解いていく感覚に慣れてしまっていたせいか、

    結末を急ぐクセがある。

    でも大抵の事件はなかなか解決できずで時が過ぎる事の方が多いでしょう。

    連続する曇天な

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    2025年06月20日