C・A・ラーマーのレビュー一覧
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マーダー・ミステリ・ブッククラブシリーズ第二弾。アリシアとブッククラブの愉快な仲間たちが乗船したクルーズ船で事件が発生する。序盤はアンダースに対するアリシアの言動に正直辟易。それでも個性的なメンバーが揃っているお陰でテンポよく和やかな旅が進んでいく。
客船という究極のクローズドサークルだが、ブッククラブの面々だけでなくサラミ姉妹など個性豊かで賑やかな雰囲気なので陰惨さはあまりない。タイトルからも分かる通りアガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』をオマージュしており、ネタバレが含まれているので注意が必要。
「こういう時こそ少年探偵団の出番だ!」的なノリが良い。メンバーのどのキャラクターも好きだけど特にペリーが最高。 -
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前作でとある失踪事件に巻き込まれた〈マーダー・ミステリ・ブッククラブ〉の面々。
今作は早くも家のダイニングを飛び出し、蒸気船のクルーズ旅行へ。もちろん、そこでも事件に遭遇し、調査に乗り出す。
船旅中の事件というのはミステリでもよく扱われるシチュエーションだと思う。旅行という非日常感と、海上・船上という密室。私も大好きな舞台のひとつである。
前作の終盤からとある変化をしつつ迎えた今回の船旅で、主人公アリシアの複雑な心境と謎だらけの(しかも複数の)事件。
タイトルからもおわかりのように、アガサ・クリスティーの名作『オリエント急行の殺人』にもなぞらえられそうな船上の密室劇が楽しかった。
限られた空間で限られたメンバー。外界とは隔絶されている。条件は地上の密室も同じだが、そこに「旅」という要素が加わると、より刹那的な人間関係や駆け引きが生まれるのだと、個人的には思っている。
シリーズ2作目にして新しいキャラクターも登場するし、今後もますます楽しみなシリーズだ。 -
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ネタバレ前作よりは面白かった。
トリックも、その目撃情報が誘導されたものだとは。
また殺人事件以外にも盗難事件もあり、絡みあってて面白かった。
車いすの女性については、歩けるんじゃないかとずっと疑念があったのでさもありなん。欲をいえば、彼女が歩けるということ示唆する手がかりが欲しかったかな。
ラブロマンスとしては、2作目でもう?みたいな展開。医者として、雇われとして、守秘義務があるから話せないアンダースの気持ちがよくわかるので、前回事件に首ツッコんで解決できたとしてもそんなホイホイ話せない。付き合い初めにこれでぎくしゃくするのもわかる空気なのが面白い。かといってジャクソン刑事もどうかな。医者と刑事で揺れるのは面白いので、これからもサブエッセンスとして描かれて言って欲しい。 -
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ネタバレシドニーからオークランドまでの豪華客船、
その名も『オリエント』そう来たらクリスティ読者はワクワクしないはずがない。
プロローグでの女性目線からもう~~
なかなか、集中出来なくてキレギレに読み終えてしまったけれど、まさかあの人が!という一冊目の驚きがそのまま継続していて謎も推理も二転三転出来て楽しく読み終えました。これからも味わう事の無い豪華客船の旅、味見させていただき有り難かった!
(と、それはまた別問題⤵️)
読書会メンバーのそれぞれの持ち味、もっと堪能出来れば良かったけれどそれはそれ。
次回作も期待が高まります。
訳者あとがきにもありましたように、また
楽しみに待っていてよろしいんですね!
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先月の翻訳ミステリー札幌読書会で取り上げられた『マーダー・ミステリ・ブッククラブ』の続編は、何と、全編、豪華客船オリエント号内での物語。偶然とはいえ、数日前に、妻から世界一周の豪華客船での100日クルーズなる提案資料を受け取ったばかりのぼくは、偶然とはいえ、豪華客船の旅を読書体験で味わうことになってしまったのである。
但し、本書でのクルーズはオーストラリアのシドニー~ニュージーランドのオークランドまでの5日間。そこに集まるはわれらがブッククラブの面々。今回はアンダースが本業の医師の仕事としてクルーズに乗り込むこととなり、彼の勧めで全員が船上に集結したものの、Dr.アンダースは本業で忙しいことと業務上の守秘義務などもあってメンバーとの距離感が目立ち、とりわけ主人公アリシアとの恋愛関係の側面も少しぎすぎすしてくるなど、前作に続きブッククラブ内の混乱が作中に散見される。
今回は女性の海上への転落による行方不明事件の真相を突き止めるべくブッククラブのメンバーはそれぞれに奔走する。メンバー外のゲスト・キャラクターたちも個性豊かで、行儀の悪いバーテンダー、もてもてのダンスホスト、クルーズ経験豊かな謎のご高齢三姉妹、車椅子の老婦人と、年齢差がありすぎる写真家の夫などなど、怪しい人たちが多すぎるのである。
船上という巨大な密室でありながら、限られて逃げられない登場人物たちは、オリエント急行ならぬオリエント号の中でそれぞれの個性を発揮してゆく。本シリーズの作家ラーマーは、個性を描き分けるのがとても上手いように思う。ブッククラブの面々だけでも個性がはっきりしてわかりやすい上、作品毎に変化するゲスト・キャラクターもオリジナルで癖が強く印象に残りやすい。
さらには本書は最後までどんでん返しの連続となる。いわゆる仕掛けの上の仕掛けといった、凝りに凝ったストーリーなので、本格ミステリーの好きな方にもおススメ。容疑者も沢山陳列されているようなので楽しいはず。
さて、この本を読み終えて、とりあえず作品中の事件は無事に解決したのだが、妻からの豪華客船での100日クルーズの提案は課題として未だ残る。ぼくにとっては一番の問題は、100日間のクルーズ中、新刊ミステリーが全く入手できなくなるという状況に耐えられるかどうか? である。例え新刊でなくても100日分の本(30~40冊?)を持ち込む? 豪華客船クルーズは、本中毒のぼくにとって、かくも苦しい選択肢なのである。さて? -
Posted by ブクログ
面白かったです。ところどころ軽い表現があるところが引っかかりはしたものの、それでテンポ良く読めた部分はあります。これはクリスティ好きにはこたえられないでしょうね。そして、ミステリーブッククラブなんて、ミステリマニアにはたまらない設定です。こんなクラブあったら参加したい!でも、軽食、飲み物用意して自宅に招く、というのは大負担です。次々に謎が現れてくる展開に、一気読みせざるを得ません。作品がベースになっているところも素晴らしいです。ただ、ファンならもう少し早く仕掛けに気づけたんじゃないの?とは思いましたね。このメンバーが再び登場する次作が実に楽しみです。
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■コージー・ミステリ
東京創元社のジャンル分けでは「コージー」となっている。
コージーの定義はよくわからないが、本作に関して言えば、「場の雰囲気」などよりも「ミステリ」部分が中心となっており、もっといえば本作の作り自体がアガサ・クリスティのポアロシリーズに似せたものになっている。
細かい手がかりを散りばめまくり、関係者に話を聞くことで謎の解決に近づき、本筋とは関係ないミスリードも用意されている。
「まったりのんびりの雰囲気系」というより「ミステリ」が強い、という印象。
■アガサ・クリスティ
そもそもブッククラブが「アガサ・クリスティ好きが集まるクラブ」であるため、当然ながら作中にアガサ・クリスティに関係する名詞がよく出てくる。「エルキュール・ポアロ」「ミス・マープル」「灰色の脳細胞」『白昼の悪魔』『スタイルズ荘の怪事件』『青列車の秘密』『オリエント急行』等々。
しかしアガサ・クリスティ作品を読んでいなければ楽しめない、というわけではなく、各作品のネタバレは当たり前といえば当たり前だが、無い。
よってアガサ・クリスティ作品を読んだことがなくても問題なく、むしろアガサ・クリスティに異常に詳しい、とかだと逆に面白いと感じられなくなるかもしれない、とは思った。