井上和彦のレビュー一覧
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確かに日本軍は強かったんだろう。
強さの源泉は色々あろうが、滅私にあったこともあろうし、それが賛美を浴びることもあると思う。
色々価値観の違いってなあるし、それは日本だけでもないだろうし、結局は負けたわけだから総合的に米軍の方が強かったわけで。個々の戦に強いだけでは戦争に勝てないわけで、勝てない軍は強いと言えないだろう。
もっとも、読んでてなんども熱いものがこみ上げてきたのも事実で、とにかく日本が悪かったんだから、どこにも良いとこがあった筈はない、あってはいけないのだという論へのアンチテーゼではある。
筆者が痛快と書く向こうには沢山の屍体が転がっているのであって、とても快いものではない。
間違いないのは、戦争はやってはいけないということだけだろうと感じる。 -
Posted by ブクログ
日本は絹産業以外には、固有の産物はほとんとも何も無いのです。彼らは綿が無い、羊毛が無い、石油の産出が無い、錫が無い、ゴムが無い。その他実に多くの原料が欠如している。そしてそれら一切のものがアジアの海域には存在していたのです。もしこれらの原料の供給が断ち切られたら、一千万から一千二百万の失業者が発生するであろうことを彼らは恐れていました。したがって彼らが戦争に飛び込んでいだた動機は、大部分が安全保障の必要に迫られてのことだったのです。(マッカーサー、1951年)
→自衛戦争という側面もあった。
東条英機首相は、大東亜戦争の緒戦からインドの独立を唱えていた。だからこそ、急進的なインド独立の闘志チャンドラ・ボースとも意気投合し、彼を高く評価していたのだ。
→チャンドラ・ボースと東条英機はインドで英雄。
終戦までの10ヶ月に特攻隊は約4千人。米軍の戦死者は1.2万人、重傷者は3.6万人、300隻の船が撃沈破。
軍人は最後の最後まで過早の死を求めず、戦うのが務めというものだ。務めを果たすときは、誰でも鬼になる。まして戦じゃけん。鬼にならんで、できるものじゃなか。(ペリリュー島の中川大佐)
諸国から訪れる旅人たちよ、この島を守るために日本軍人がいかに勇敢な愛国心をもって戦い、そして玉砕したかを伝えられよ。(ニミッツ提督)
高砂(台湾)の兵隊は、忠誠心が強かった。ジャングルの生活に慣れた彼らは日本の兵隊に食べさせるために必死で食糧を探したんです。そしてその途中で高砂の兵隊が餓死したことがありました。それも両手に食糧を抱えたままね。日本の戦友に食べさせるものだから自分は手を付けずに餓死を選んだんですよ。戦友愛。横井さん、小野田さんのあと、終戦29年後に出てきた最後の日本軍人は、スニヨンという高砂族。
自分の国をも愛せない人が、どうして他人や他の国の人を愛せるだろうか。自らの祖先を敬い、親兄弟を愛し、そして、そうした人々が幸せに暮らす祖国を愛してこそ、世界の人々を愛せるのだ。 -
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米英、中韓以外の視点からみた、第二次世界大戦における日本の戦いの評価。
戦勝国側、生き残った側からだけの評価だけが採用され、多の側面については、一切評価しないのは、日本の歴史のお家芸なのではないかと思う。
それでは、中韓以外のアジア諸国との日本の関係は、説明しきれないと思う。
戦争は戦争、日本国内を含め各地で凄惨な場面があったことは否定しないが、アジアの民族独立について、日本の戦争が果たした役割も否定はできないと思う。
米英が作ってきた歴史については、いまのアラブ地域をみればどういうことか、語る必要すらあると思えない。
本書を読んだ母親が、子どもの頃聞かされた話と同じだといったことは気になった。そのようなプロパガンダの中心となり、旭日旗を社旗にもつ新聞社が、そのような過去を総括することもなく、中韓にすり寄り媚を売り続ける姿は、非常に醜い。 -
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日本の国防費はドル換算で見ると世界でも多いと聞いたことがありますが、それは人件費が高いせいだと言われています。憲法や法律の問題があって実際に実現するのはわかりませんが、昔から自衛隊の戦闘能力はどの程度なのだろうと疑問に思っていました。
その疑問を井上氏の書かれたこの本によって解くことができたと思います。結論から言えば、現時点(2010年)ではアジアにおいて、表面的な数量では劣っているものの質や高稼働率(整備状況も良い)のお陰で、おそらくトップを維持できているようです。
優れた武器や軍隊を持っているだけで、それが十分な抑止力になると思われるので、今後もその地位をキープして欲しいと思いました。
また、自衛隊員の日頃の訓練等に報いるためにも、政治家や我々国民が軍事費の適当な予算配分についても考慮すべきだと思いました。
以下は気になったポイントです。
・北朝鮮による弾道ミサイルで慌てたのは、北朝鮮と対峙してきた日本やアメリカよりも、むしろ北朝鮮を擁護してきた中国や韓国であった(p22)
・東西ドイツが統一したとき、東欧の優等生であった旧東ドイツの面倒を西ドイツが見た(東ドイツ一人に対して西ドイツ民4人)が、20年後の今も地域格差は残る、これを考えると韓国が北朝鮮を経済的に負担するのは大変である(p24)
・平成24年(2012)までに、座間キャンプは日米両陸軍の中枢基地(特殊作戦群、特殊武器防護隊、空挺団、ヘリコプター団、中央即応連隊等)となる(p28)
・韓国軍は、アメリカ・日本・イスラエル・サウジアラビアに次いで世界で5番目のF-15(イーグル)戦闘機の保有国となった、日本保有のF-15Fよりも性能を保有する(p45)
・自衛隊の総兵力:23万人は、中国(219万)の10分の1、アメリカ(154)の7分の1、韓国(69)の3分の1程度、さらに予備役は中国:80、アメリカ:98、韓国:450万人もいて、日本の3.4万人とは桁違い(p60)
・日本の自衛隊の男子競争率(2等陸士)は、約3倍、女性隊員は4倍、幹部候補生は18倍(p64)
・陸上自衛隊が保有する兵器のほとんどは国産兵器、外国製兵器もライセンスを得て日本で製造されている(p73)
・世界には10式戦車に匹敵する第四世代(走りながら目標を正確に打つ走行間射撃をする90式戦車のハイテク版)は存在しない(p75)
・海上自衛隊は、旧海軍人が育成している、横須賀・呉・舞鶴・佐世保・厚木・鹿屋・大村等、所在地も戦前とまったく同じ場所(p88)
・掃海部隊が処理してきた機雷(大東亜戦争末期に米軍によって撒かれたもの)の総数は約7000個、いまでも年間3~10個程度処理し続けている(p91)
・日本の対潜技術(戦闘艦艇に搭載している対潜兵器、P-3C哨戒機)は世界一といわれ、合同訓練(リムパック)でも常に高い評価を受けている(p93)
・日本ノ保有するP-3Cは94機であり、台湾:12、韓国:9機と比較して多く、アメリカ:200機以上に次ぐレベル(p94)
・海上自衛隊では、より高性能の最新鋭哨戒機:P-1の配備が始まっている、日本の哨戒・対潜能力は格段に向上している(p95)
・イージス艦には、複数の航空機を同時に攻撃できるスタンダード対空ミサイルが搭載されているが、これらは船体に埋め込まれているので、目立たない(p98)
・現在計画中の大型の空母型護衛艦(22DDH)は戦艦大和並の大きさ、平成26年の完成予定(p106)
・日本のF-15稼働率は90%を超えていて世界最高レベルである、アメリカで80%、中国は65%程度(p110)
・自衛隊の武器使用用件は、基本的には「警察官職務執行法7条」に準拠していて、相手から打たれるまで手も足も出せない(p114)
・空中給油機の導入は、戦闘機の滞空時間を延ばして、常に戦闘機を上空に警戒待機させるために必要(p120)
・現在開発中(平成25年予定)の第五世代日本製ステルス戦闘機(心神)は、地域の軍事バランスを保つ上で大きな意味をもつ(p129)
・軍民共用空港である、千歳・小松・三沢空港では、航空自衛隊によって航空管制が行われている(p141)
・Drコトーのロケ地で知られる与那国島にある与那国診療所は、診療時間は平日の午前9~12時の3時間で、たった一人の医師が対応している(p196)
・日本製兵器は自衛隊でしか使用されないため、秘匿性が高く、実射データがモレない限り他国の手に渡らないので、最新鋭兵器の技術ライセンスは安心して供与可能(p231)
2010/10/17作成