シヴォーン・ダウドのレビュー一覧
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シェルの母親が亡くなって1年、父親は仕事を辞めて酒浸りになっていた。父におびえながら幼い弟妹の世話をする高校生のシェルにとって、幼なじみの少年デクランや親友のブライディと過ごす時間が、気を抜ける大切な時間だった。しかし、ふとしたきっかけからデクランと深い仲なになり、15歳にして妊娠してしまう。誰にも相談できないまま時間だけが過ぎていき、やがてシェルは思いも寄らない事件に巻き込まれていく。
本当にこれで良かったのだろうかと、読み終わって悩みました。人間の良い面と悪い面の両方が描かれていたと思うのですが、わたしの心に残ったのは閉鎖的な村人たちへの怒りと、警官への怒り、そして冒頭のモヤモヤでした -
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ネタバレ「ロンドン・アイの謎」を読み終えた。短時間でさっと読めて、満足感も高い良書だった。
作者は本書の刊行後に亡くなっているため、ほかの作品を読むことが難しいのが残念だが、本書の物語を別の作家が書き継いだものがあるらしいので、そちらも読んでみたい。
本書の最大の魅力はキャラクターにある。
登場人物をむやみに増やさずに絞り、それぞれに異なる個性を与えている。
とりわけ自閉症スペクトラムを抱える主人公の特性を、ラベルとして示すだけでなく思考様式まで描写しており、その点が見事だ。
この描写がどれほど現実的かは分からないが、物語を読み進めるうえで十分な説得力があった。
ミステリーとしての構成も丁寧で、謎 -
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ヤングアダルト向けジュブナイルミステリー
約20年経って翻訳されたようだ
背表紙と扉ページの両方にあらすじが書いてあるのが創元推理文庫の特徴だが、さらに、著者とは別の人が書いた序文もあった
まあまあなネタバレと結構なヨイショぶりだが大丈夫か?どれどれ
はい。面白い
探偵役はサヴァン症候群で、社会性の一部は欠落しているが特定分野で才能を発揮
珍しくはない人物造形といえるがその特徴がイギリス人のイメージに沿っているのが良い
後半に登場するキーパーソンの人間関係にやや後出し感はあるものの、謎解きはフェア
序文に触発されてアレを数えるだろうし
その序文を書いた方が遺稿を続編として完成させた -
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レビューを拝読し、気になっていた作家さん。
SNSで文庫化の告知を見掛け、本書の発売を知り手に取った。帯がアツい!
12歳の少年テッドが、大きな観覧車ロンドン・アイで行方不明になったいとこのサリムを探す物語。
翻訳小説の割には登場人物が少なくて、とっても読みやすかった。
主人公、テッドのユーモア溢れる語り口調がクセになる。
数字についての拘りがとにかくすごくて、時折クスッと笑ってしまった。
本書は児童向けミステリ。
でも児童向けだと侮ることなかれ。
真相にたどり着くための手がかりは分かりやすくあちこちに施されているし、なんなら正解も描かれているのに、私は全然分からなかった…!
真相が分か -
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舞台は1984年アイルランド。15歳のシェルは一年半ほど前に母親が亡くなり、弟と小さい妹の世話をしながら、働かず酒に溺れる父(理不尽な石拾いまでさせられ、金はほぼない)と暮らす。強制的にいかされている教会に助任司祭としてきたローズ神父に惹かれ、母の幻に心を助けられながらも、つるんでいたデクランと深い仲になってしまい、友人だったブライディはデクランと付き合っていたので、離れてしまう(情事も付き合うことも大人になってブラつけることもあまり分からないピュアなシェル)。そして、後半、実際にあった嬰児を巡る事件をもとに考えられただけあって、一気にミステリーとなります。読むペースが前半と後半でかなり変わっ
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1984年、アイルランドの村で15歳の少女シェルは、母親を病気で亡くして以来酒浸りの父と生意気な弟と幼い妹の世話に明け暮れていた。
カトリックのクリスチャンで日曜ごとに教会には行っていたが、信仰心は薄れていて気がまぎれるのは幼馴染のデクランとブライディとくだらない話をしているときくらいだった。
だがデクランと深い関係になり、ブライディとの友情も壊れてしまう。そして妊娠しているのに気づき、誰にも相談できないまま時間だけが過ぎて…。
妊娠に気がついたのが弟妹で、内緒で手助けしたのにも驚かされるが、できることには限りがある。
10代での妊娠という重い事実をひとりで受け止めることしか方法はなか -
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12歳のテッドはいとこのサリムの希望で姉のカットと共に3人で観覧車ロンドン・アイに乗りに行く!
チケット売り場で並んでいると一人の見知らぬ男がチケットを一枚譲ってくれるという
チケットはいとこのサリムが使うことになり、彼は他の乗客と共にロンドン・アイに乗り込んでいく!
時速0.9キロ、約30分で一周するロンドン・アイ
しかし30分を過ぎてもサリムが降りてこない…
さらにもう1周してしまったのか?
しばらく待ってもサリムは降りてこない
サリムは一体どこに消えたのか?
気象学の知識は専門家並みだけど、コミュニケーションが苦手な少年テッドは姉と共にサリムの消えた謎に挑む!
この作品、本が好きな子 -
Posted by ブクログ
全作ロンドン・アイの謎がとても面白く、再びテッドとカットが見ることが出来るという喜びもあって期待値が上がりすぎた。
それもそのはずで、原案者が若くして亡くなってしまったこともあり、作家が変わってしまったからだ。
それでも設定やキャラをしっかり研究した上で練られているだけに再現性は見事だと思う。
今回はニューヨークにいる叔母グロリアといとこのサリムを訪ねることで、物語が始まる。
グッゲンハイム美術館で盗難事件が起き、働いている叔母が疑われてしまい、それを晴らすためにテッド、カット、サリムが奔走する。
良くも悪くもテッドが3ヶ月でとても大人になっていて、人が使う比喩表現を理解して自分も敢えて使 -
Posted by ブクログ
母親は亡くなり、お酒におぼれる父親の元、幼い弟妹の世話をするシェルは15歳で妊娠してしまう。シェルにとって唯一の気がまぎれる時間であったのは、友人たちとの時間だった。その遊び相手のデクランとキスをしたことから、深い仲になってしまう。シェルの妊娠を知らずに、デクランは米国へ行ってしまう。誰にも相談できず、シェルは幼い弟妹の協力を得て、子どもを産むが…。
出産までも過酷だが、その後の経過は死体遺棄事件となり、ますます過酷になっていく。大人たちの勝手な対応に読む事が止められなかった。
読み終わり☆をいくつにするか悩んだが、4つをやめて3つにした。すんなり同調できなかった。 -
Posted by ブクログ
シェルの母が亡くなり父が酒浸りになって働かず貧困、弟と妹の世話と家事をするヤングケアラー、10代での妊娠という重苦しい内容。
窮状に気付かないふりをする周りの大人たちの無関心さに憤りを感じる。ローズ神父は気付くが結局キャロル神父に諌められ何も出来ない。そして後半は思わぬ展開になりミステリーの様だった。
辛く悲しくてもシェルは前を向いて日常を送っていく。救いがあるようないような物語だが、最後の文が爽やかだ。
80年代のアイルランドの社会問題や実際に起きた事件をベースに書かれたとのことで考えさせられたが自分が当時その場に居たとしても何も出来なかったと思う…。