あらすじ
ロンドンで暮らす12歳のテッドは、夏休み、家族とともにニューヨークを訪れた。おばのグロリアの案内で、休館中のグッゲンハイム美術館を見学できることに。しかしまもなく、館内に煙が漂い始める。火事だ! テッドたちは館外へ逃れたものの、驚愕の事実が判明した。騒動のさなか、カンディンスキーの名画が盗まれたのだ。疑いをかけられたおばを救うため、テッドは「ほかの人とはちがう」頭脳によって、犯行が可能だった人物を絞りこんでいくが……。少年たちの推理が爽やかに胸を打つ、『ロンドン・アイの謎』続編の傑作謎解きミステリ!/解説=川出正樹
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Posted by ブクログ
「ロンドン・アイの謎」の続編。
夏休み、美術館内で火事騒動が起き、煙が晴れると名画が何者かによって盗まれていた。少年テッドは推理で容疑者を絞りこんでいく。
シヴォーン・ダウドの持っていたテーマや視点を引き継いで、まるで最初からその人が描いたかのような物語として成立させている、ロビン・スティーヴンス、すごすぎる…!
しかも単に設定を使うだけではなく、空気感まで完全に再現されていて、読み始めてすぐ、また彼らに会えた!という喜びが湧き上がってきた(*ˊ ˋ*)♡
前作のおさらいがあったのも嬉しいポイント✧*。
テッドの語り口にも成長が見られ…どうやら比喩を覚えた様子。
比喩、暗喩、直喩を使い分けていて、説明までしてくれてすごい!(*’ω’ノノ゙☆パチパチ
物語全体に散りばめられているpun(ダジャレ)がうますぎて最高d('∀'*)
数にとても拘りがある前作からの特徴は、引き続き今作でも見られて嬉しい(*ˊ ˋ*)
テッドとカットとサリムのトリオがそれぞれの持ち味を活かして、一歩一歩真相に迫っていく過程がとにかくワクワクした。
その過程で明らかになる登場人物たちそれぞれの事情に心を引き込まれた。
やっぱり人は単純ではないし、簡単に決めつけてはいけない。
子どもを守ることと、信じて任せることの間で揺れる親の気持ちにはとても共感できた。
その上で、自分ならどうするのかを考えさせられた。
今はカットとサリム、よかったね♪という気持ち(˶'ᵕ'˶ )︎
テッドだからこそ、見抜けた真実。
違いは、その人だけの価値になる。
そしてラスト一行が心に染み渡った。
一人一人がこう思って生きていける世の中であってほしい。
前作と合わせて、いつか子どもにも読んでもらいたい。
Posted by ブクログ
「ロンドン・アイの謎」の続編
テッドはママとテッドの姉カットと3人で、ニューヨークに引っ越したグロリアおばさんとその息子
サリムに会いに行きます。
グロリアおばさんはグッゲンハイム美術館の主任学芸員になっていて休館中の美術館を案内してもらうことになり、、
そこで館内に煙が上がって騒ぎになっている間に
カディンスキーの(黒い正方形のなかに)という絵が盗まれてグロリアおばさんが捕まってしまいます。
テッドとカットとサリムが犯人を探します。
テッドが犯人を導く過程がとても面白いです♪
前作よりも彼らが成長している様子も良いです。
この作品は「ロンドン・アイの謎」の作者が刊行
から数か月後に癌で亡くなってしまったため
別の作家さんが、グッゲンハイム美術館を舞台ということは亡くなった作家さんが決めていたようですが、それ以外は新しい作家さんが作り上げた作品です。
前作の雰囲気を壊さず登場人物の性格も変わらず
とても良い作品でした。
Posted by ブクログ
母と姉のカットとともにニューヨークの叔母グロリアを訪ねたテッド。いとこのサリムとも再会し、一行はグロリアの勤務先であるグッゲンハイム美術館へと出向く。だがそこで火事騒動があり、著名な絵画が盗まれるという事件が発生する。そしてあろうことか、グロリアが逮捕されてしまう。
そこでテッドとカットとサリムは、グロリアを救うため捜査に乗り出すことに。
初めて訪れたニューヨークでいろいろなことが気になり、気が散ってしまうテッド。挙げ句の果てには迷子にもなってしまう。それでもテッドは戸惑いの中で少しずつ成長し、最後には見事に事件を解決する。ますますチームとして結束する三人だが、姉としてのカットの葛藤も描かれていてより深い人間ドラマになっている。登場人物が前作よりも増えたところに、テッドの世界の広がりを感じる。
残念ながら原作者が若くして亡くなってしまっているため、その意志を継いで書かれた作品。難しいかもしれないがシリーズとして続いてほしいところである。
Posted by ブクログ
これは作者の死後に出版された本である。元々の作者、シヴォーン ダビドは、前作、ロンドンアイの謎を執筆し、12歳の名探偵、テッド スパークを華々しく活躍させたわずか数ヶ月後にがんによって亡くなった。彼女の構想メモをもとにしてロビン スティーブンスがこの本を書き上げた。その内容や書きぶりは、まさにシヴォーンが生き返ったような出来栄えだ。自閉症スペクトラムの少年として生きづらさを抱えるテッド。家族は、彼をとても愛しているが、ときには理解が難しい時もある。弟にばかり愛情が偏っていると感じる反抗期の姉。でも、従兄弟も協力して謎を解決していくうちにそれぞれが成長していく。さらに、テッドの個性を発揮して謎を解き明かすさまは、本格的ミステリーとしても充分読み応えがあった。続編が読めないのが本当に悲しい。ご冥福をお祈りします。
Posted by ブクログ
前作「ロンドン・アイの謎」から3ヶ月後、舞台はNY
前作よりもテッドの成長が加速していて
自分で考えて行動したり
自分から嘘をついたり
ちょっと、微笑ましいどころじゃなくなっている。
登場人物が増えたし、いろんなことの蘊蓄があったりして、相変わらず読みやすいは読みやすいけれど、少しハードルが上がりすぎてしまっていたみたい。
前作を読んでいても思ったけれど、大人(親)たちが、子供の話に耳を傾けなさすぎていて、モヤっとしてしまった。
カンディンスキーの絵は、わたしには刺さらなかった。
Posted by ブクログ
全作ロンドン・アイの謎がとても面白く、再びテッドとカットが見ることが出来るという喜びもあって期待値が上がりすぎた。
それもそのはずで、原案者が若くして亡くなってしまったこともあり、作家が変わってしまったからだ。
それでも設定やキャラをしっかり研究した上で練られているだけに再現性は見事だと思う。
今回はニューヨークにいる叔母グロリアといとこのサリムを訪ねることで、物語が始まる。
グッゲンハイム美術館で盗難事件が起き、働いている叔母が疑われてしまい、それを晴らすためにテッド、カット、サリムが奔走する。
良くも悪くもテッドが3ヶ月でとても大人になっていて、人が使う比喩表現を理解して自分も敢えて使ったりだとか、あんなに嫌がっていた嘘を平気でつけるようになったのは驚きなのだが、大切な人のためならと割り切れるようになったようだ。
肝心なミステリーにおいては、慣れてる人ならほぼ序盤で犯人はわかるし、手口や動機も大体予想がつくので驚きは皆無だった。その点が大きくマイナスというか、テッドの独特な視点がなくても解決出来ないか?とは思ってしまった。
警察の調べが甘すぎる設定がなんとも…
それでもテッドとカットの付かず離れずの姉弟愛というか絆が凄く再現出来ているからそこは変わらず良かった。
カンディンスキーの絵も検索したくなる。
"あの絵はひとりの人間の一部だったんだ。"
このテッドの言葉が印象的。
人が昔の絵画に魅了されるのは、間違いなく存在した画家の脳を現代で観られるからだと感じた。