あの聡明で闊達な著者が認知症になり、連載していた自伝を
子どもたちのかれん、ノエル、ローランドの3人がそれぞれの目線から桐島洋子を描き、完成させた一冊。
若い頃は、いや40過ぎてからも恋多き女で、ノーベル経済学賞の候補だった青木昌彦氏とも事実婚だったことは知らなかった。
アメリカの海軍退役軍人との間
...続きを読むに未婚で3人出産し、いざその男タグが奥さんと離婚したのに著者と一緒にならず、他の人と結婚したのには驚いた。
で、ノエル氏の章で最後に結婚した人が虚言癖があり、猫を壁に投げつけるような男だったとか(勝美洋一)。
なんでまたそんな男に惹かれたんだろう。
とにかく、破天荒で自由を愛する人だったというのはわかる。子どもたちもみなそれぞれ自立して立派だし。
(幼い頃はハーフということでだいぶいじめられたらしい)
次女のノエルを出産費用がかからないという理由で各国を航海中の船上で産む、しかもクリスマスの日に。
その章で桐島洋子自身の頁は終わってる。
できれば、最後まで彼女自身の言葉で綴った自伝を読みたかったけど、かれん、ノエル、ローランドのそれぞれのエッセイもそれはそれで面白かった。