デイヴィッドウェリントンのレビュー一覧

  • 妄想感染体 上

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    未来を舞台にしたディストピア小説。人類は遠宇宙まで進出し、コロニーを形成して大繁栄している。ところが、謎の病原体に感染し、ある集団は自発的な呼吸を忘れ、別の集団は人肉食も辞さない飢餓感に襲われ共食いを始める。そのほか、ありもしない虫を探してそこらじゅう(自分の体内も)探し回ったり、光を極端に避けて生きるようになったりする。この症状は人間だけでなく、AIも感染する。原因は病原体ではなく「アイディア」、人間もコンピューターも感染するコンピューターウィルスのようなもの。このアイディアの発生源である惑星に着陸しようとする主人公たちと、それを阻止しようとする「発生源」の戦いが繰り広げられる。ホラーチック

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    2025年01月04日
  • 最後の宇宙飛行士

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    SF作品として久し振りに大ヒットいやホームランだ。
    不思議な天体に探索に行った一向に、次々と襲い掛かる事件。奇想天外な天体の正体と目的。
    そして、感動的なエンディング。素晴らしい作品だ。
    天体の正体は途中で推測が着くが、もう一捻り有るのは分からなかった。
    そして主人公の宇宙飛行士の挫折から再生の物語でも有る。
    一つ難点は、天体に関する説明の記述が僕にはイメージしずらく、ちょっと分かりにくかった。
    でも、一気読み必至だ。

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    2024年12月27日
  • 妄想感染体 下

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    人間やAIに抗えない妄想を植え付け狂気に至らしめる精神感染体、<バジリスク>の恐怖を描いたSFホラー、下巻。

    惑星<パラダイス-1>の軌道上にある数多の宇宙船全てが、精神感染体<バジリスク>に汚染され、船内では様々な"狂気"が振り撒かれていた。汚染された宇宙船による苛烈な攻撃を受ける中、それら宇宙船の中で最大規模を誇る植民船<パシパエ号>によって、サシャとジャンが乗ったポッドが捕らえられる。そこでサシャは"母親"と再会する―――。

    上巻で魅せた緊張感と勢いそのままで引き続き描かれる、<バジリスク>の精神汚染による狂気と地獄絵図。妄想に憑りつかれ自分自

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    2025年06月16日
  • 妄想感染体 上

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    早川書房 翻訳SFファンタジイ編集部のXタイムラインに流れているのを見て、面白そうだったので購入。

    防衛警察(防警)のアレクサンドラ(サシャ)・ペトロヴァ警部補は、上司であるラング局長から、連絡が途絶えている、太陽系から百光年離れたコロニー惑星<パラダイス-1>への調査を命じられる。<パラダイス-1>―――そこは、サシャの母親である前防警局長エカテリーナ・ペトロヴァが移住(政争の敗北により流刑されたとの噂も。)している惑星であった。
    サシャは、<パラダイス-1>へ向かう旅客輸送船アルテミス号で、医師のジャン・レイ、船長で元恋人のサム・パーカーと乗り合わせる。コールドスリープ状態となった3人を

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    2025年04月26日
  • 妄想感染体 下

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    人間にもA1にも取り憑く謎の存在「バジリスク」。生命でもウィルスでもないそれは、憑りついたものを自己破壊的な衝動に差し向けるような妄想を抱かせるのだが、同胞同士を食い合わずにおれない飢餓感だったり、何かが体内に寄生しているという強迫観念から自らを解剖しようとしたり、感染ごとに妄想の種類が異なるという、その正体およびその目的や意図がまったくわからない。その謎にせまっていく後半だがクライマックスの敵との激闘のアクションに、主人公たちの過去のトラウマの物語も絡む感じはちょっとシン・ヱヴァっぽいかも。謎の存在バジリスクの正体は、それが真の正体であるかはわからないが、なるほどという感じ。というのもこの上

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    2025年04月10日
  • 妄想感染体 上

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    太陽系から百光年離れた星系にある植民星「パラダイス‐1」と連絡が途絶し、その調査に送り込まれた防衛警察の警部補、医師、パイロットたちが、目的地到着の目前コールドスリープから目覚めるや否や正体不明の敵からの襲撃を受け、そこからノンストップで危機また危機の戦闘に巻き込まれていくという、難しいこと言いっこなしのエンタメSF。上巻だけで510ページほどあるが7~8ページ単位の70章ほどの短い章に分かれていてテンポよくサクサク読める。謎の敵は人間にもAIにも感染し、どちらも発狂させゾンビ化させてしまうウィルスのようなもので、それによって「ソンビ化した人間」はお馴染みのあれなのだが、「ゾンビ化したAI」と

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    2025年04月01日
  • 妄想感染体 下

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    SFでホラーというジャンル。アレクサンドラ・ペトロヴァ(サシャ)は防衛警察の警部補である。AIのアクタイオンが言う。パーカー船長は冷凍睡眠チューブ内で死亡されました。お悔やみを申し上げますと。サシャはそんなはずはないと抗議する。私はパーカーと直接話をした。手で触ったと。AIはそれはホロ映像だと。固体光投影設備(ハードライト)のお陰だという…。なんということだ。これから先もどうなるのだろうか?読者を引っ張っていって振り回してくれる。これが三部作の第一だとは…。

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    2024年06月08日
  • 最後の宇宙飛行士

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    宇宙人は存在するのでしょうか?

    しかし、よく考えてみると、我々は宇宙〈人〉と言っている時点で自分たちの概念を勝手に当てはめているだけなのかもしれません。人ではないかもしれないのですから。

    では地球外生命体はどんな生物なのでしょうか?
    エイリアンみたいな感じでしょうか?
    地球の概念にあてはまらないのであれば、見えないのでしょうか??
    見えないということはすでに存在しているということでしょうか???((((゜д゜;))))

    ☆☆☆☆
    本書はSFであり、ホラーでもあり、ハラハラドキドキの冒険小説でもありました。ちょっとグロテスクな部分もありますが…。

    読み終えると、宇宙から帰ってきた気分にな

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    2024年06月08日
  • 妄想感染体 上

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    SFでホラーというジャンル。アレクサンドラ・ペトロヴァ(サシャ)は防衛警察の警部補である。防警の泳がしていた対象人物を捜査して逮捕時に射殺したというので拘束され、新たな命令が下された。新規植民星のパラダイス1の様子を見て来いというのだ。母親のエカテリーナ・ペトロヴァが引退した植民衛星だ。なにがあるというのだろうか?サシャはパイロットのサムと医師のジャンとともに太陽系から100光年離れた惑星に向かう。冷凍睡眠から目覚めて目にしたものは…。彼らの頭に侵入する妄想だった。

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    2024年06月03日
  • 妄想感染体 上

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    タイトルに惹かれて購入。分かり易い翻訳と短い章の積み重ねで、500ページ超のボリュームでもサクサク読み進められる。太陽系から100光年彼方の宇宙船内、搭乗員3人+AIロボットだけの閉鎖空間での恐怖は、あのSFホラー映画の傑作「エイリアン」を思い起こさせる。冒頭からスリリングな展開で、感染したカニバリズムの狂気と対峙する後半も疾走感たっぷり。そして衝撃の上巻ラスト。続きが気になるので即下巻へ。

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    2024年04月08日
  • 最後の宇宙飛行士

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    最高!

    ラーマとエイリアンのベストミックス。

    冒頭の柔らかい壁とか布製エアロックとかに惹き込まれ、深夜までの一気読み。

    途中の中だるみさえ我慢すれば、タイトルに記される主役と謎解き係の女性博士が後半大活躍。男性陣がほぼ全滅の中、エンディングのどんでん返しが素晴らしく(博士の冷静な判断は女性ならでは?)、きれいな着地点に誘導してくれる。この30ページは圧巻だし、最後の一行は感動モノだ。

    実はエンディングは予想の範疇で、やはりそうきたか!なんだけど、そこに至るストーリーがハラハラドキドキで、最後の数行のようやくきたか!感がとても良かった。きれいな伏線回収だな。

    女性のドラマではないし、そ

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    2024年01月28日
  • 最後の宇宙飛行士

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    ★3.5

    何とも言えんですね。著者は、ホラー作品などを書いている作家でもあります。その作家の背景をしって読むと、本書の中の描写の理解も進みます。

    表紙に描かれている宇宙船は、アポロなのかソユーズなのかに似ていますが、時代は2055年。中身ははるかに進んでいる様です。

    広い宇宙には、なにが潜んでいるのかわからないので、本書の描写もあながち荒唐無稽と言えないことが怖いかも。

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    2022年07月07日
  • 妄想感染体 下

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    ネタバレ

    下巻に入っても良い意味での馬鹿SFさは緩まずで、とても面白かった。3回の感染症状の内容(赤扼病を入れると4回?)はなかなか奇妙奇天烈で、ゾンビ化したAIとともに、スケールの大きな馬鹿話を存分に味わえた。ただ探索の中心だった母親との邂逅はいまいちだったかな。しかし、最終章までいったところで久しぶりに愕然。知らなかったのが悪いのだけど、3部作の第1作ということで、一応話は完結しているからいいんだけど、本国では昨年末に2作目が発売になったみたいで、翻訳が読めるのはいつになることやら。。。楽しみにして待ちます。

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    2025年11月05日
  • 妄想感染体 上

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    ネタバレ

    予備知識なく読み始めたのが良かった。海外SFでこの馬鹿SFさ加減や矢継ぎ早のホラー展開と激しいスプラッターはあまり読んだことがなく、読みやすくて面白く感じたけど、おいおい感も相当で、知っていたら躊躇して読まなかったかも。主人公たちは短い章立てでガシガシと追い詰められてパニックSFでもあるが、狂ったAIという言い方が良いのか、宇宙を駆け巡るゾンビ化したAIには、とても勝てる気がしない。読み手は、この絶望的な船に乗ってしまったので、とりあえずそのまま下巻へ行くことにします。

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    2025年11月04日
  • 妄想感染体 下

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    3部作だから、これからと言う所で物語が終わる。
    酷い、酷すぎる。
    今の所、続きを発売する予定はないのか?
    早川は時折、これをやる。
    最初から3部作と分かっていれば、全作が刊行されてから買うのに・・・
    最低だよ。

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    2025年09月18日
  • 妄想感染体 上

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    惑星パラダイス-1に向かう途中で突然、宇宙船が攻撃されて、ともかく状況を把握し敵に反撃をするまでの前半部分が退屈でつまらなかった。
    敵の正体が分かり、戦いが本格的に始まってからは、とても面白かったのだが・・・

    これ、3部作なんだってさ

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    2025年09月18日
  • 最後の宇宙飛行士

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    ファーストコンタクトもの。
    ワンアイデアだと思うが、読みやすいし、ドラマも上手く絡めていたと感じた。
    そんな奇抜なものではないが、悪くない。
    ただ、地の文の視点の切り替えが頻繁で分かりづらく、誰が語っているのか、誰の目で見て誰が考えているのかに混乱する。主要な登場人物の配置って、これでいいのかなあと思う部分もあって。

    しかし、このラスト、ドラマとしてはいいが、ストーリーとしては完結してない。解決になってない。結論の先送りで、続編要ると思うんだが、どうなんだろう。

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    2024年04月11日
  • 妄想感染体 下

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    下巻も絶体絶命のピンチの連続で息つく暇もない展開。最後までハラハラさせられっ放しだった。が、原題にもなっている植民惑星「PARADICE-1」についてはほとんど明らかにされず、病原体「バジリスク」の正体も多くの謎を残したまま幕を閉じる。to be continued …実は三部作の第一部だと解説を読むまで知らなかった。原書の続編は24年8月刊行予定らしい。当然、翻訳本はそれ以降。気長に待とう。

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    2024年04月08日
  • 妄想感染体 下

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    いい感じで盛り上がってたら、まさかのぶち切り。

    後書き見たら、三部作の一作目?
    二作目は本国でもこれから?

    ふざけんな、そんな先に覚えてると思ってんのか。

    面白いねん、勘弁してくれや。

    仕掛けが面白い。
    既視感の先に違うものがあるのか。

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    2024年03月08日
  • 妄想感染体 上

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    ヒトだけでなくAIにまで「感染」する、明確な意図を持った狂気。

    遠く離れた植民星に派遣された船。その星系に到着した途端に、何も分からないままその狂気に投げ込まれた。

    上巻終わって、ちょうど「事件」が一段落して謎が深まったところと見えるが、下巻が楽しみ。

    仕掛けが良くてのめり込んでいるが、流石に色んな既視感は否めない。
    エイリアンだったり、2001年だったり、宇宙船ビーグル号だったり、ゾンビだったり。
    SFというジャンルが書かれて長い時間が経っているから、大概のアイデアが発表されているわけだ。世界観とか、設定とか現象とか、逃れられないよねえ。ここをどうするかで、作品の方向とか、作者の腕が問

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    2024年03月08日