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Posted by ブクログ
人間やAIに抗えない妄想を植え付け狂気に至らしめる精神感染体、<バジリスク>の恐怖を描いたSFホラー、下巻。
惑星<パラダイス-1>の軌道上にある数多の宇宙船全てが、精神感染体<バジリスク>に汚染され、船内では様々な"狂気"が振り撒かれていた。汚染された宇宙船による苛烈な攻撃を受ける中、それら宇宙船の中で最大規模を誇る植民船<パシパエ号>によって、サシャとジャンが乗ったポッドが捕らえられる。そこでサシャは"母親"と再会する―――。
上巻で魅せた緊張感と勢いそのままで引き続き描かれる、<バジリスク>の精神汚染による狂気と地獄絵図。妄想に憑りつかれ自分自身を切り刻む光景や、狂気によって変貌するAIのホログラムなど、相変わらずホラー描写が秀逸で、思わず顔が歪んでしまうほど。また、宇宙船同士の攻防や、3Dプリンターで自身を次々と複製して戦闘を繰り広げるラプスカリオンなど、戦闘シーンでもしっかりと見どころがあり、失速することなく上下巻、最初から最後まで存分に楽しむことが出来た。
難点を言えば・・・「この作品、三部作の第一部だったのかー!!」。や、知らずに読んでた自分が悪いのだが・・・。ということで、<パラダイス-1>で何が起こっているのか、真相は次(次)作までお預け。うわーめっちゃモヤモヤするぞー!(ちなみに第二部"Revenant-X"は、アメリカでは2024年11月に発売されている模様。ハヤカワさん、翻訳を早めにお頼み申す!)
Posted by ブクログ
人間にもA1にも取り憑く謎の存在「バジリスク」。生命でもウィルスでもないそれは、憑りついたものを自己破壊的な衝動に差し向けるような妄想を抱かせるのだが、同胞同士を食い合わずにおれない飢餓感だったり、何かが体内に寄生しているという強迫観念から自らを解剖しようとしたり、感染ごとに妄想の種類が異なるという、その正体およびその目的や意図がまったくわからない。その謎にせまっていく後半だがクライマックスの敵との激闘のアクションに、主人公たちの過去のトラウマの物語も絡む感じはちょっとシン・ヱヴァっぽいかも。謎の存在バジリスクの正体は、それが真の正体であるかはわからないが、なるほどという感じ。というのもこの上下巻は全3部作の第1部に過ぎず、まだ物語は展開していくのだった。
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