野村泰紀のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
気恥ずかしくて誰にも言えず、一人スピリチュアルな事を考える夜。人生とは、宇宙とは何か。そんな壮大な思索のお供に最適な一冊。とことん一緒に悩んで、思考の助け舟を与えてくれる。「答えはない、有力な候補としての仮説があるのみ」という姿勢も清々しい。
もしかすると宇宙は9次元で最も有力な説は超ひも理論だという事だが、私が知る限り、この説をスーッと理解させてくれようなる本にはまだ出合っていない。残念ながら、本書も同じ。だが、入れ子構造だとかパラレルワールドの存在だとか、はたまたドラクエのような平面世界の海の果て(突き当り)からループする挙動の喩えまで、難解な思考に少しずつイメージを与えてくれる。
光 -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かったです!!
現在の宇宙物理学がどこまで進んでいるのか、
どこまで解明できていて(理論と観測の一致が確認できていて)、
正直ベースでどこが未解明で、その未解明な部分を説明しようとすると、どのような追加理論が必要となって…
ということを、僕のような素人にもとても分かりやすく説明されています。
きっと想像を絶するくらい難解な宇宙のことを、
ここまでかみ砕いて説明されるのは、本当に苦労されたと思いますし、
本質を理解出来ていないと出来ないことだと思いました。
そういう意味で著者の野村さんは凄いと思います。
(当然本業の研究分野でも凄いのだと思いますが)
はじめにやあとがきで触 -
Posted by ブクログ
宇宙を構成しているエネルギーの総量を計算してみると、驚くべき結果になる。これまで判明している素粒子から重力などのあらゆるものを足し合わせても5%にしかならない。残りの95%は未知のもので満たされていて、いまだに見えないを端的に表現するべくダークマターとダークエネルギーという呼称が付けられている。
本書のタイトルは、ここに着眼、クローズアップして、これまでに最先端で取り組まれてきた歴史を紹介しながら、難解な言い回しを避け、読者を迷路に引き込むこともなく、わかりやすく最後まで謎の興味を損なうことなく導いてくれる。数多の素粒子論や宇宙論の本が出ているが、これまで曖昧模糊としていた知識や理解が、本書を -
Posted by ブクログ
古い知識のまま止まっていたが、最新宇宙論の「マルチバース理論」が、こんなに刺激的だとは思わなかった!
野村泰紀教授が出演している動画「ReHacQ」を偶然見たところ、内容のあまりの面白さにハマってしまい、教授が出演している動画を探しては見まくってしまった。
私自身は完全に理系から脱落した人間。
文系にもなりきれず、今でも中途半端な感じでいるが、とにかく物理がダメだった。
高校の時に物理の授業を聞いていても、全く理解できず。
テストで0点を取ったこともあるくらい、完全に肌に合わないのだと思っていた。
しかし、こんな大人になってから教授の説明動画を見たら、メチャクチャ分かりやすいじゃないか。
そも -
Posted by ブクログ
UCBの野村教授による一般向け宇宙解説本。語り口が変に読者に媚びたり、反対に専門用語連発で突き放すようなことをせず、極力平易な言葉、ニュートラルな表現で現代宇宙論が解説されている。宇宙専門でなかった物理出身としてはレベル感がちょうど良くとても面白かった。ダークエネルギーは要は真空のエネルギー(そう言われたらまあそうか)、ダークマターの候補として考えられているWIMPなど知れてよかった。あと超弦理論の10とか11次元とかいう空間+時間以外の次元の概念について、それらの次元軸はドーナツみたいに輪になっていてかつそのスケールが見えないほど小さいから存在しないように見えるという解釈が、素人なりに初めて
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Posted by ブクログ
現代物理学の基礎研究・理論についての分かりやすい解説書。一般向けに丁寧に順序だてた記述で、「宇宙」を解説してもらえます。読みながら「ちょっと待って、どこまで突き詰めてくの?」と言いたくなるくらい、自分の漠然とした聞きかじった宇宙・物理学の知識がいい意味で壊されていく。「カミオカンデでニュートリノが観測」とかニュースの字面では分かったつもりになっていたけれど、素粒子論と宇宙論がこんな風に同じ領域のものとはね。SF好きを自認してた自分が恥ずかしくなるくらい、この分野について無学だったことがわかりました。ビッグバンすら「宇宙」のほんの一コマでしかないって、扱ってる範囲が広すぎでしょう。ダークエネルギ
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Posted by ブクログ
ネタバレマルチバース宇宙論についての一般向け解説書。おそらくこれ以上やさしく書くのは難しいと思うがそれでも理解が難しいところはある。著者が科学編集者ということなので、客観的な視点で理論を紹介・説明しているのではないかと感じた。入門書・知識の整理に良い本。
【目次】
1 私たちの宇宙――ユニバース
第1章 宇宙はどのくらい広いのか
第2章 宇宙は無限か有限か
第3章 「無」からの宇宙創成
第4章 宇宙を超巨大化させた「インフレーション」
2 無数の宇宙――マルチバース
第5章 親宇宙から無数の子宇宙が生まれた
第6章 私たちの宇宙は“幸運”なのか
第7章 物理学史上最大の微調整問題
第8章 超ひも理 -
購入済み
インフレーション、ビッグバン、マルチバース、それに多次元宇宙
これらがどのように関連するのかがわかって、
面白かった。
この宇宙が始まる前のこともいずれ解き明かされる可能性があるそうなので
まだまだ楽しみは続くね。