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いまだそのほとんどが解明されていない宇宙。私たちが思っているよりももっとたくさんの謎が存在していて、現時点でわかっていることは、たった5%だといいます。「わからない」からこそ、私たちは長い間、宇宙に魅了され続けているのでしょう。
世の物理学者たちは、そんな謎につつまれた宇宙と向き合い、解明しようと研究を重ねています。それでもなお、いまだに「わかっていない95%」の宇宙とは、一体なんなのでしょう?
そこで本書では、現時点で解明されていない宇宙の謎を紹介。また、宇宙を語るにはずせない「素粒子」「量子力学」「時間」「量子重力」における謎についても紹介し、さらなる謎に潜っていきます。そして、謎に対してどのような仮説が出ているのか、その仮説の反証には何が挙げられているのか、この謎のポイントはどこかなどを、気鋭の物理学者が解説します。ぜひ一緒に、「95%の宇宙の謎」について考えてみてください。
謎が解明されたら新たな謎が生まれる――この宇宙の浪漫に、ワクワクが止まらなくなるはず! 宇宙が好きな人はもちろん、社会人だけでなく、物理学を学びはじめた学生でもわかる“宇宙一面白くてわかりやすい”宇宙入門書です!
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Posted by ブクログ
文学部卒の文系人間だけど、大学生時代から関心があり、何冊も本を読んでも理解さえ出来なかった「相対性理論」「量子力学」「超ひも理論」を初めて大まかではあるが理解できた。作者の野村泰紀先生の本は他にもあるので、数冊読もうと思う。
そして量子テレポーテーションやマルチバースのように、マクロの世界では神秘的な理論が、死後の世界とのテレパシーなど、何故か量子論をもとにしたスピリチュアルな自己啓発本が多いのか繋がった気もする。
生半可にかじって、その結論をスピリチュアルに求めるのは生涯を真理の探究に費やした天才たちにも失礼なので、そうならないようにしよう。
Posted by ブクログ
宇宙について知ろうとするほど、ゴリゴリの文系には理解できないことばかりで、頭を抱えてしまう。そんな状態から脱却したい。「分からない」を解消したいと思い、書店で見かけて購入した本作。3回読んだ結果、「分からない」ことを解消するのではなく、「分からない」ことを知る本だと実感した。それは、宇宙があまりにも私たちの常識の範囲外にあり、かつ、宇宙の95%以上が謎に包まれているからだ。
筆者の野村泰紀氏は、カリフォルニア大学バークレー校教授、ラインウェバー理論物理学研究所所長、東京大学カブリIPMU連携研究員、理化学研究所客員研究員を併任し、素粒子論・宇宙論における理論物理学の最先端で活躍されている。そんな第一線の研究者が最新の宇宙の謎について、ただ「宇宙に興味がある」という一般読者に丁寧に解説してくれる。なんとありがたい本だろうか。
宇宙の謎は3パターンに分類される。要約すると、「タイプA:謎が解けているが、人間の直観にあっていないもの」「タイプB:理論的には説明可能だが、実証されていない」「タイプC:現時点では、完全に説明できない」。
何度も読み返して思ったのだが、宇宙初心者にはこのタイプAが非常に厄介だ。筆者は、宇宙の謎を読み解くためには、素粒子・量子・時間・重力の基礎知識が必要だと解説しているが、宇宙に関連するこれらの事項は、私たちが日常生活を送るうえで受け入れている常識から、直観的にそぐわないように感じてしまう。例えば、時間と空間の概念を変えたとされる相対性理論。「光速度不変の原理」はアインシュタインの思考実験を何度イメージしても、よく分からない。でも、分からないからと言って思考を止めてしまっては、タイプB・Cの謎を読み進めることはできない。だから、「(感覚や経験則的に)分からない」を受け入れる――分からないけど理論をいったん受け入れる――という姿勢が、ゴリゴリの文系が宇宙というフィールドについて知りたいと思ったときに必要な心構えのように感じた。「分からない」けれど、分からないなりに受け入れて次に進むための第一歩だ。それでもやはり、素粒子とか量子力学は「なんのこっちゃ」と思うけれども。
気を取り直して、解明されていない謎について見ていくと、これは純粋にワクワクする。インフレーション理論、暗黒物質(ダークエネルギー・ダークマター)、時間が一次元である理由、マルチバース、ブラックホールの特異点、宇宙の始まり。理論物理学者が未知の現象を予測する理論を提唱し、最先端の観測機器がそれを実証するために遠い宇宙を探索する。ハワイやチリの山頂から宇宙を見通す望遠鏡が、宇宙空間へ送り出され惑星を探査する人工衛星が、これらの謎を解き明かすために稼働しているんだと実感する。
宇宙やそれを解き明かすための学問は、なんだか私たちの生活とはかけ離れているように感じるけれども、宇宙の中の地球という場所で暮らす私たちの世界の話である。「分からない」からと遠くに押しのけるのではなく、「分からない」を受け入れながらも、第一線の研究者たちが取り組む宇宙の謎を知りたいと思う欲求は、両立させて良いものだと感じる一冊であった。おそらく、これからことあるごとに4回目・5回目と再読を重ねるだろう。
Posted by ブクログ
宇宙を構成しているエネルギーの総量を計算してみると、驚くべき結果になる。これまで判明している素粒子から重力などのあらゆるものを足し合わせても5%にしかならない。残りの95%は未知のもので満たされていて、いまだに見えないを端的に表現するべくダークマターとダークエネルギーという呼称が付けられている。
本書のタイトルは、ここに着眼、クローズアップして、これまでに最先端で取り組まれてきた歴史を紹介しながら、難解な言い回しを避け、読者を迷路に引き込むこともなく、わかりやすく最後まで謎の興味を損なうことなく導いてくれる。数多の素粒子論や宇宙論の本が出ているが、これまで曖昧模糊としていた知識や理解が、本書を通じてスッキリ整理されていく爽快感がある。
全体の構成の中で、これまで謎と考えられている対象を3つのタイプに分類している。タイプAは、理論的に説明できても直感では理解できない「不思議」というジャンル、タイプBは、理論的には説明できそうだが、検証や確認が十分できずに疑わしさを残しつつ「不完全」というジャンル、タイプCは、理論さえ構築できない「謎」というジャンル。専門家以外では、どれもどうなっているのだろう、ちっともわからないということに対して、3つのタイプのどれに該当するのか、丁寧に説明していく。研究の最前線が見えてくる。
Posted by ブクログ
『95%の宇宙』を読み、宇宙について分かることが増えるほど新たな謎も増えていくという点が印象的だった。科学は「答えを出す学問」というより、「分からないことを明確にしていく営み」なのだと感じた。SNSなどでは断定的な表現が好まれるが、本書を読むと、理解が深い人ほど簡単には断定しない理由が分かる気がする。
特に興味深かったのは「時間」の話だった。時間は誰にとっても同じように流れるものだと思っていたが、相対性理論では重力や速度によって進み方が変わるという。日常感覚とかけ離れていて非常に不思議だった。一方でGPSなど実生活にも応用されていると知り、理論だけの話ではないことにも驚いた。
また、ダークマターやダークエネルギーという言葉は最初はSF作品の設定のように感じたが、実際には観測結果を説明するために導入された概念だと知った。銀河の回転速度や超新星観測から、「見えている物質だけでは説明できない」ことが分かり、そこから未知の存在を仮定していった流れが面白い。特に、宇宙膨張が減速ではなく加速していると観測から分かったという話は衝撃的だった。
全体として、本書は「宇宙の95%はまだ正体不明」という現代宇宙論の最前線を扱っており、簡単ではなかったが、その「分からなさ」こそが面白い本だった。理解しきれない部分も多かったが、宇宙や時間について考える入口として非常に刺激的だった。
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ビジネス・実用
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