エルヴェルテリエのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
はじめは文学を読んでいるつもりでした.
静かで端正な文章が続き,人物が驚くほど丁寧に描かれていきます.
けれど,物語は思いもよらない方向へ進みます.
まるで短編SFにありそうなおとぎ話のような設定が現れます.
それを奇抜なアイデアとしてではなく,文学としての風格をもって描き切っているのが圧巻です.
不思議な設定に頼るのではなく,その中で生きる人たちの迷いや選択を丹念に積み重ねていきます.
だからこそ,読み終えたあとに残るのは設定の面白さだけではありません.
人間そのものを描いた物語を読んだという満足感です.
本が好きな人にこそ,ぜひ読んでほしい一冊です.
SFが好きだからではなく,文学が -
購入済み
面白かった! 最初は、取っつき難い作品ではないか、何か訳が分からないと思われます。やっぱり翻訳物は解り難いと思っていましたが、読み進めば、目が離せなくなります。私は、後半は一気読みでした。
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Posted by ブクログ
ずっと気になっていた作品を、満を持して読んだ。
第一章は登場人物たちの日常が延々と描かれる。人数も多く、正直やや退屈。しかし章の終わりで衝撃的な展開を迎える。
そこから先は、「一体何が起きているのか」という謎を追う話というより、その異常な出来事に直面した人々がどう生き、どう判断するのかを描く。SF的な仕掛けを用いているが、読後の印象はむしろ哲学的な思考実験のよう。
第一章の日常描写が生きてくるのもそこから。様々な人物の視点や生活が描かれ、それぞれが同じ現象にどう向き合うのかが示される。読みながら何度も「自分だったら」と考えた。
SFやミステリーとして読むと、謎解きやカタルシスは少ない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ異常事態の全容が明らかになった時、映画『シン・ゴジラ』を思い出した。人智を超えた事態が発生した時、人類はどう行動するのかをシミュレーションしているような内容だったのが共通しているからだろう。
一部の時点では、多分描写されている人物達には皆、後々重要な変化が訪れたりするんだろうなぁとうっすら予想しながら読み進めていたが、正直集中力が続かなかった。ピックアップされている人物が多すぎることに戸惑いがあったので。
二部以降は筆者の意図も理解でき、一部を読み流していたら面白さが加速していく波に乗れなかったな、とちょっと得した(?)気分になった。
重複者を日常へ戻すにあたり対策を講じる中で、宗教面にも