エルヴェルテリエのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「知識や知性、さらには才気までをもつねに凌駕する見事なもの、それは無理解だ。」という私が考えていたことを最高な言い回しで表現された衝撃的だった言葉からスタートする第一部。
この世界はプログラムされているとして、けどそれが錯覚だとしたら?
もし私がダブルだったら、私が大切にする人全てダブルで存在するのであればそれはダブルが存在しないと同じ。けど私がダブルで大切な人がそうでない場合、私は孤独に耐えられるのだろうか
「足し算できる愛がある一方で、決して割り算できない愛がある。」
メメントモリではフレシノのlea saydouxを思い出し
そして私はブラックスワンを恐れている
久しぶりに面白い本に出会えた
海外文学は日本語訳がなんかしっくり来なくて、且つ言い回しが独特なので難しいと思っていたし、『香水』以来海外文庫避けてきたけど、海外文学も良いなと思えた作品だった。
文章量が想像以上に多くて、少し難しかったけどかなりお勧め。 -
Posted by ブクログ
はじめは文学を読んでいるつもりでした.
静かで端正な文章が続き,人物が驚くほど丁寧に描かれていきます.
けれど,物語は思いもよらない方向へ進みます.
まるで短編SFにありそうなおとぎ話のような設定が現れます.
それを奇抜なアイデアとしてではなく,文学としての風格をもって描き切っているのが圧巻です.
不思議な設定に頼るのではなく,その中で生きる人たちの迷いや選択を丹念に積み重ねていきます.
だからこそ,読み終えたあとに残るのは設定の面白さだけではありません.
人間そのものを描いた物語を読んだという満足感です.
本が好きな人にこそ,ぜひ読んでほしい一冊です.
SFが好きだからではなく,文学が好きだからこそ,きっと心に残る作品だと思います. -
購入済み
面白かった! 最初は、取っつき難い作品ではないか、何か訳が分からないと思われます。やっぱり翻訳物は解り難いと思っていましたが、読み進めば、目が離せなくなります。私は、後半は一気読みでした。
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Posted by ブクログ
読み始めは、それぞれまったく違う人生を送る人物たちの群像劇。
殺し屋、作家、建築家、ミュージシャン、弁護士、病を抱える男……。
「この人たちがいったいどう繋がるの?」と思いながら読んでいたら、物語の途中でようやくタイトルの【異常(アノマリー)】が姿を現す。
そこから一気に面白くなった。
世界中の科学者、政府、宗教家まで巻き込み、「いったい何が起きたのか?」を考える。
ところが読み進めるうちに、私が気になったのは現象の謎そのものよりも、その異常に巻き込まれた一人一人の人生だった。
同じ出来事に遭遇しても、ある人にとっては悲劇になり、ある人にとっては人生をやり直すチャンスにもなる。
それぞれが自分なりの答えを見つけ、新しい人生を歩き始める姿が興味深かった。
そして、この小説を読んでいると、どうしても考えてしまう。
もし、自分にも同じことが起きたら?
私なら――
今まで通りの平凡だけれど幸せな人生を送る私と、誰も自分を知らない土地で、謎に満ちた仕事をしながらリッチなシングルライフを送る私。
二つの人生を、ときどきチェンジしながら楽しんでみたい。
なんて刺激的なんだろう(笑)。
「なぜこんなことが起きたのか?」だけではなく、
「もし起きたら、自分はどう生きるのか?」
を考えずにはいられない物語だった。
読み終えてもなお、いくつもの疑問が残っている。
それも含めて『異常』なのかもしれない。