エルヴェルテリエのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前からずっと気になっていた本。
文庫化して、やっと手に取る。
冒頭の章で早々と二回ほど挫折して、他の本へ浮気。
読み終わると、早く読んでおけば良かったと後悔。
途中、第二部あたりからどんどん面白くなり、思わず笑えるシーンもあり、前半部分の点々とした人物描写が後半に凄く活きてくる。
ミステリーともSFとも取れるし、神学論争やコメディ、恋愛、物語の中の入れ子状の物語など、登場人物の誰に心情移入するかによって多数の読み方もできる。
小ネタや様々な言葉遊びも多い。
ラストは驚きつつ、これは翻訳家泣かせだろうな、という視覚効果も。
積読のまま挫折するより、読んでみて良かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ品性のあるブラックミラー
3月に異常をきたした人々の、6月の群像劇
◯登場人物たち
殺し屋、カエル、作家、弁護士。
◯品の良い展開
派手なスペクタクル展開にもできるのに、
あくまで人物を軸にしたストーリー展開
◯ワードセンスたち
ジューンとマーチ。
プロトコル42。
◯構成
一部
3月に同じ飛行機に乗った人々の紹介
6月末の話。皆がラストに国家の陰謀がチラリ。
二部
3月飛行機と6月飛行機。
三部
それぞれのビフォーアフター。
◯リアル?な政治的軍事的な流れ
◯SF展開に対する多角的なアプローチ
宗教、倫理、政治、たち。
◯三部の恐ろしすぎる展開
●人物描写の少なさ
キャラが -
Posted by ブクログ
ネタバレ一部のラスト(180Pくらい!)までは苦痛だった。
物語がどこに向かうのか、ともかくわからない。
数ページごとにシーンが変わり、登場人物が変わり、それぞれの人物の物語もぶつ切り。わかりづらく、わからない。全体を通しての客観的すぎる文体も手伝い、「?」が続き、正直なところ2回くらい読むのやめよっかなと思ったりしました。
一部の最後、一つの異常な出来事にゾクゾクする。
そして二部。一部で出てきた人物たちの深掘りが進む。この出来事に一部のシーンがつながっていく。なんせ最初はわかりづらかったので、確認のために何度も一部のそれぞれのシーンを読み返してしまう。
個人的に好きな要素も出てきたりして、この -
Posted by ブクログ
フランス発の不可思議小説。
11名の運命を描く。
何かを書くことが即ネタバレになりそうなので書けないが、はじめは読むのが面倒に感じるくらい緩慢だが、1/4を過ぎたあたりから事態は急展開を迎えて面白くなってくる。
ところどころ出てくるユーモアが基本的に風刺というか皮肉が効いているし、多少偏見かもしれないが、フランス人は本当に皮肉とタブーと不平・批判が好きなんだなあと本書を読むとしみじみと感じる。
現代においても我ら東洋の国々と西欧の文化や価値観の違いに如実に表れていて面白い。
そして後半ラストは我ら個々の人生に対するテーゼであり、熟慮できたのもよかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレSFデカルト2.0
我々はプログラムにすぎないのだろうか。
仮に私たちがプログラムであるとして
私たちがゲームキャラクターを思い通りに操作できても自分達自身は自由に操作できない。
同様に私達が上位存在に操作されていたとしても彼らは彼ら自身を自由に操作できないのでは。
だからプログラムであろうがなかろうが完全に自由な存在などいないのだからその中でどうにか生きてゆかねばならない。
キャラクター同士のクロスオーバーが少なく「異常」にたいしてのオムニバス形式という感が強かった。故に読みやすいのだろうけど。
誰か1人でも読んでて刺さる人がいるかもしれない。
ラストの撃墜すると世界終焉エンドは気が利 -
Posted by ブクログ
ネタバレまず、シミュレーション仮説、世界線(人物)の分岐を扱ったエンターテインメントSFとして面白い。第一部の核心に触れるまでに不穏さが高まっていく感じがよかった。
後半に入り、何が起きたのかが明らかになってからはコピーが生まれてしまった人間たちそれぞれの自分との向き合い方に焦点が移る。複製との協力関係を選ぶものもいれば、隔離、あるいは抹殺という選択をするものもいる。この選択は自分の絶対性をいかに信じているかによるのかもしれない。ブレイク(おそらくサイコパス)は自分の絶対性を信じて疑わない。だから複製を抹殺した。アンドレは自分の過去の行いを悔いていた。だから複製にアドバイスを与え、同じ轍を踏まないよう