紺野大地のレビュー一覧
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ブレインマシンインターフェイス(BMI)がどこまで来ているか。脳とAIの融合という事で非常に興味深く読めて、満足度の高い読書だった。
AIが扱う「エゴ」の立脚点について考えてみる。AIにより人が最適解を導けるようになったとき、それはどの範囲での最適解ということになるのか。種全体の最適解という事であれば、個人の自己犠牲を答えとして導いてくる可能性もある。あるいは、個人範囲での最適解という事であれば、ゼロサムのように誰かを犠牲にする危険もある。しかし、ロボット工学三原則のように、AIは道徳的であるべきで、何ものも傷つけない答えが求められる。そうなると、AIが普及する世界は、強制的に愛の溢れる世界 -
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人工知能や脳科学、そして、脳と人工知能融合の現状をおさらいした上で、著者の脳と人工知能融合研究プロジェクトを解説し、更には脳とと人工知能融合の今後についてもその展望を描きます。
著者の研究は、脳に新しい情報を与える脳チップ移植、脳ができないことをサポートする脳AI融合、脳と環境をシームレスに繋ぐインターネット脳、個体間の情報共有を目指す脳脳融合の四つでありAIと表記されていなくてもAIがそこでの重要な役割を担ってます。
また、脳研究における次世代の三つの目標としては、高い精度で「脳情報の読み取り」と「脳への情報の書き込み」を行う技術の開発、ブレインマシンインターフェースを用いた神経・精神疾患の -
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オススメの一冊。
まず表題がすごい。脳と人工知能がつながる?
SFや空想の話ではない。東大教授と東大病院の医師の共著による冷静で現実的な本である。
医学や情報科学の指数関数的な進展でヒトはどうなるのか、シンギュラリティを迎えるのか。断片的なニュースに戸惑うばかりの私にとって、格好のガイドブックが見つかった。
脳と人工知能(AI)の融合について、過去、現在、未来の3つの章に分け、これまでの成果と現在の最先端の状況をわかりやすく整理し、未来予想図をビビットに示してくれる。
どのページの内容も濃密。敢えて要約すれば、爆発的に進化している脳研究の世界のことを、紺野先生の「纏括力と執筆力」で鮮や -
Posted by ブクログ
ディストピアの予兆を感じさせるほど、脳科学とコンピュータ技術は急速に相互進化している。そもそもコンピュータや人工知能は脳の模倣から始まり、そこで得られた技術が再び脳研究に応用され、さらに新しい発見を生む。その循環が高速化している。
現時点で人工知能は認知や判断の領域では人間を上回りつつあるが、まだ「感情」を正確に読み取る段階には達していない。だが脳科学がさらに進歩すれば、五感を再現できるAIが生まれ、より強固なAGI(汎用人工知能)へ近づく。感情を読み取り、自分で仮説を立て、実行し、フィードバックできる存在が現れるだろう。
私達は常に人間が何者であるかを問い続ける必要がある。著者が述べるよ -
Posted by ブクログ
脳の研究者である著者2人が人工知能の現状と未来の可能性について数々の研究結果をもとに書いた一冊。
脳のしくみや人工知能の研究の軌跡を本書で学び、人工知能は自ら学習することにより進化を遂げた歩みを感じることができました。
視覚の観点からみても機能でカバーするのではなく、脳を直接刺激することで認識する方法の研究を行ったり、精神疾患を診断できるようになるためにバイオマーカーを確立したりするなどさまざまな研究が進んでいて脳と人工知能を用いた研究の最前線を知ることができました。
また、イーロン・マスクによる脳と人工知能を繋ぐ試みや東大合格やノーベル賞受賞などを目指す試みの研究が進んでいることも本書で知 -
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脳とAIの融合研究の過去、現在、未来として、その時々での最先端の研究例が紹介されていて、どのように研究が進んできたかよくわかる。
その進展の早さには驚くばかりだが、そこには多額の研究資金と多くの研究者がいたことを忘れてはならない。
白川英樹先生の"日本人にノーベル賞受賞者が多いのは、私たちは日本語で書かれた教科書を使い、日本語で学んでいるからかもしれない。"という言葉も印象的。英語ができることよりも、母語でより深い思考をすることの重要性を述べられたものだが、AIの発展がそれを助けてくれるかもしれない。
脳はまだまだ解明されていないことが多く、AIと融合することで、いろん -
Posted by ブクログ
<目次>
はじめに イントロダクション~2XXX年の未来予測
第1章 脳とAI融合の「過去」
第2章 脳とAI融合の「現在」
第3章 脳とAI融合の「未来」
<内容>
池谷裕二の名はあるが、書いているのは紺野大地。池谷教授のプロジェクトのメンバーは、脳と老化、それにAIを組み合わせた研究をしているが、その一環として、世界の脳AI融合研究を紹介している(ブログやメルマガなど)。紺野は自分のライフワークとして、それを挙げており、この本もその流れで書かれたようだ。
大変読みやすい文章で、脳研究やAI(人工知能)研究を教えてくれる。通して読んでいると、21世紀、特に2010年代後半から急速に進