山内一也のレビュー一覧

  • ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在
    ウイルスと細菌はちがう。細胞を持たず他者(生物の細胞 )に入り込むと増殖をする、ただの微粒子。
    独特の生と死。
    不活性が起きなければいつまでも生き続ける。ノロウィルスは外気にさらされても不活性になりにくいので危ない。

    ウイルスの死は何かの原因で不活性になり増殖ができなくなったり組織が破壊された時。...続きを読む
  • ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在
    人間とウィルスの関係を分かりやすく教えてくれている。
    そもそもウィルスとは二種ある。
    DNAを持つものと、持たないRNAのもの。
    RNAは不確実性が高く、劇的な進化を遂げやすい。
    古細菌、細菌、真核細菌
    ウィルスも同じく3種ある。
  • ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在
    面白かった…ウイルス関連本では頭抜けている

    こんなに知的好奇心をくすぐられる本は中々ない。ヒト中心の視点ではなくウイルスの視点から自然界を眺めたら、色んな概念が覆される
  • ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在
    ウイルスというと生命か、生命でないのか、というあたりで理解がとまっていたが、本書で「生命体としてのウイルスの視点」に接して、考え方が変わってきた。海洋中にも天文学的な数が存在する、人間のゲノムのなかにも、人体のなかにも潜んでいる。生命の定義にあてはまるかどうかというより、生命として考える方が、ゆたか...続きを読む
  • 牛疫――兵器化され、根絶されたウイルス
    牛疫のコントロールをめぐる一国主義と国際主義のせめぎあいが、帝国主義と冷戦構造を背景に描かれる。牛の健康は、肉やミルクの供給だけでなく、労役を通して農業生産にも寄与することから、人の食に直結する。第二次世界大戦後の「欠乏からの自由」を実現するための取組として、科学者の国際的情報共有、官僚機構の整備、...続きを読む
  • ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在
    Covid19が確認されるちょうど1年前に上梓された本。
    この本からわかることは、ウィルスのことをわかった気になってはならないということだ。
    Covid19は、どうすれば感染が防げるのかはわかっているが、ウィルスそのもののことはわからない。
    解決策がわからない問題が難しいのではなく、どうすれば解決す...続きを読む
  • ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在
    ウィルス学の泰斗による、ウィルス及び感染症についての研究史と最新の成果(といっても、新型コロナ以前の2018年出版)を踏まえた本書は、もちろん、コロナ禍がはじまっていた2020年7月に購入したもの。なかなか、読みすすめることができていなかった。関係する書籍を複数並行読みをしているせいだ。

    本書をよ...続きを読む
  • ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在
    新型コロナウイルスに翻弄されて2年。ワクチンを打った人も周りに増えてきている一方で、ウイルスによって、オリンピックは無観客になったり、個人的にも、世界的にも大打撃を与えられた。そもそもウイルスって何なんだろう。今だから読みたくなったウイルスの変遷、仕組みをまとめた本だ。

    例えば、「なぜ石鹸で手を洗...続きを読む
  • 新版 ウイルスと人間
    テレビで専門家や医師が丁寧に説明してくれるが、どうも理解が追い付かない。そもそもウイルスも人間もよくわかっていないからかもしれない。そういう私のような人にお薦めの本。

    特に7章「エマージングウイルスの時代をどう生きるか」と、8章「人間とウイルスの関係を考える」は、説明も図表も分かりやすく、とても面...続きを読む
  • ウイルスの世紀――なぜ繰り返し出現するのか
    エマージング ウィルスがどのように発生するのか、なぜ発生し続けるのかその疑問に答えてくれる。
    野生動物のリスクは非常に大きい。世界的なもっと厳しい規制が必要である。
    それにしても新型コロナの非常に優れたワクチンがこんなにも早く実用化されたことは、この問題に関し明るい未来を予感させる。
  • 新版 ウイルスと人間
    新型コロナウイルスもいずれ人間と共生するのだろう。ウイルスも人間の出生に一役買っており、全てが悪ではない。人の手によるバイオテロのリスクを改めて認識する必要がある。
  • ガンより怖い薬剤耐性菌
    文字通り、昨今話題の感染症で増えつつある薬剤耐性菌について。

    抗菌薬の存在によって、これまで以上に耐性菌が増えて感染症が蔓延しつつあるいうのは、まさに現在や未来の警鐘だと改めて感じた。
  • ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在
     たとえば天然痘は周知の通り人類を永きにわたって苦しめたウイルス性疾患の一つだが、1980年に根絶宣言がなされ現在では人々の意識に上ることはほぼないといっていい。しかし当然ながら、根絶に至るまでには原因ウィルスの特定やワクチン開発を始めとする先人たちの弛まぬ努力があった。著者もその一人であり、天然痘...続きを読む
  • ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在
    ウイルスの意味について、結局明快な結論は出していないように思います。しかし、普段の生活ではほんの一部しか関わりのない莫大なウイルス世界について嫌というほど知識を得ることができます。
    たかだかいくつかのDNA/RNAとタンパク質が入っただけの、普通の分子みたいに結晶化もできてしまう塊、それも他の生物の...続きを読む
  • ガンより怖い薬剤耐性菌
    非常に読みやすくわかりやすい。
    今まで薬剤耐性菌について少しでも知っている人はもう少しいろいろ知ることができるし何も知らなかった人には基本的なところから知ることができる。
    また耐性菌だけではなく細菌が原因あるいは発生の重要なファクターと考えられてきている病気やがん等についても想定されている仕組みから...続きを読む
  • ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在
    ウイルス研究に長年携わってきた著者が、その歴史と変遷を語ります。
    人間のすぐ傍に存在している見えない隣人の、生態の奥深さに感動しました。
    非常にわかりやすく書かれていますが、入門書というには少し難しいと思えます。
    遺伝子やウイルスについての知識があったほうが読みやすいでしょう。
  • ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在
    多田富雄さんの「免疫の意味論」という名著があって、まあ、書名はパクリなんだろうけれど、素人でそのあたり、分子生物学とか、愛好家の目には遜色ないと感じさせているのがエライ。「みすず」の連載で見かけた文章だと思うけれど、ウイルスみたいなものを、網羅的に説明して、飽きさせない文章力は、理系の人とは思えない...続きを読む
  • 新版 ウイルスと人間
    ウイルスは呼吸器、性器、蚊による直接注入で体に侵入
    細胞を乗っ取って自らを増殖する。細胞がやられて組織がダメになったり、それに対する免疫が組織を壊してしまう。

    エイズが免疫不全を起こすのはウイルスが免疫で重要なリンパ組織に居着いちゃうため 

    ウイルスへの対抗手段:物理的か科学的か、感染直後か、感...続きを読む
  • ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在
    難しかったけど面白かった。コロナをきっかけに、ウイルスとは?というものについて学ぶことができた。人類にとっては悪だとしても、ウイルスは人類よりも遥か昔から存在をしているし、共存している生物もいるわけで(それにはもちろん人類も含まれる)、いろいろと考えるきっかけになった。しかし根絶が宣言されているウイ...続きを読む
  • ガンより怖い薬剤耐性菌
    コロナの後は耐性菌が来る?

    COVID-19騒ぎでかすんでしまっていますが、これまで感染症の最大のリスクと言われ続けていたのは薬剤耐性菌です。人類がペニシリン、ストレプトマイシンに始まる抗菌薬のおかげで感染症死から免れるようになって70年ですが、最近になって「抗菌薬」が効かない「薬剤耐性菌」が蔓...続きを読む