増田隆一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ヒグマが北海道にしかいないのに対して、逆にツキノワグマは北海道にはいなくて分布は本州や四国に限定される。このように、動物がどのようにして移動・分布していったかを調べる学問を「動物地理学」と呼び、著者が長年研究してきた分野という。
ニホンザル、ニホンカモシカ、ニホンムササビ、ニホンリスなど日本にしかいない生き物を日本固有種と呼び、哺乳類の日本固有種は、本州、四国、九州には共通に分布する一方、北海道には分布しない。津軽海峡が動物地理境界線(ブラキストン線)となっているという。
この分断の一因とみられるのが、氷河期で海水面が100メートルほど下がったこと。対馬海峡や間宮海峡、宗谷海峡が陸地となり、大陸から動物が移動する経路になった一方で、水深のより深い津軽海峡は陸地化せずに残っていた。
先日読んだ「日本海」に書かれていたように、大陸との絶妙な距離感が動物の分布にも大きな影響を与えたのだろう。