田中秀明のレビュー一覧

  • 官僚たちの冬 ~霞が関復活の処方箋~(小学館新書)

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    安倍政権下の霞が関改革への一書
    起きている現実を踏まえ、評価は否定的
    なら対案はどうするべきか?
    人事の成果評価・専門性能力の評価・民間交流がもっと必要

    政治主導の官僚支配は、意図せざる負の結果を招いている。
    政治家の視野は極めて短期的、官僚の自立性の低下・専門性の喪失により、政府全体の劣化に繋がっている

    経済社会システムの改革が必要
     2025年団塊の世代  後期高齢者
     2050年団塊ジュニア 後期高齢者
    ⇒痛みを伴う改革が不可避

    公務員の専門性は軽視され、政治化し、パフォーマンス低下
    ①政策立案機能の低下
    ②組織マネジメント力の低下

    ミッションと実績評価を確立できるか?
     リスク

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    2019年03月12日
  • 日本の財政 再建の道筋と予算制度

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    誰しもが思う日本の財政赤字について、元官僚&元民主党のブレーンの立場から論じた作品。
    諸外国の財政赤字の歴史や状況についても書かれていて、財政赤字のことを概観できる。


    逆にここまで書かれていて、なぜ民主党で財政改革が出来なかったのか、どうしたら切り込めるのかについて、今後は書いて欲しいなぁと思った。

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    2018年10月08日
  • 日本の財政 再建の道筋と予算制度

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    これは良書です。元財務官僚が財政について相当な問題意識を持って書いています。政治、官僚それぞれの問題を指摘したうえで、政治家のコミットとその前提となる国民のコンセンサス醸成の重要性と、テクノクラートとしての公務員の専門性向上が期待され、予算制度、財政責任法、公務員制度改革が提言されています。問題は
    根深いですね。

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    2016年02月03日
  • 日本の財政 再建の道筋と予算制度

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    「ダイヤモンド」のWeb記事で、著者がインタビューされているものを読んだのがきっかけで、前々から関心を持っていたテーマだったので、著書の方も読んでみることにしました。
    自分自身の体験からも、日本の財政再建がうまくいかないのは予算編成の方法にあり、予算編成の方法を変えることができないのは、個々の政治家や公務員の資質や意識の問題というよりも、根っこには日本の政治・行政システムの問題であることは強く感じていましたが、そのことを実に明快にまとめてくれていました。
    また、とはいえこれを解きほぐすのは並大抵のことではなく、現実にそれが果たして可能なのかとも思っていましたが、オーストラリアやスウェーデンなど

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    2014年02月18日
  • 日本の財政 再建の道筋と予算制度

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    日本という国の財政の現状と、改善するにはどうすべきかを、背景の説明も取り入れながら分かりやすく説明している良書。何度も繰り返される項目もあるが、くどくはなく、逆に頭に残りやすい印象の書き方で、極力優しい表現を意識しながら書かれたのであろう。
    我々国民が、小さなことから疑問や問題意識を持つことが何よりも大事であると共に、複雑に入り組んだ日本の財政を一つずつ簡潔に説明しており、入門書としても良いと思われる。

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    2014年01月25日
  • 日本の財政 再建の道筋と予算制度

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    新書とは思えない内容の充実ぶりだった。資料、グラフと盛りだくさん。
    他国との比較により、日本の予算の上限に歯止めがきかない理由が明らか。

    日本が一度痛い目に合わないと、政治は変わらないのかなあと思う。
    私は選挙では財政規律にも注目して選んでいるのだけれど、もっとはっきり行動し、周りも巻き込んでいかないといけないのだろうと感じた。

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    2013年12月25日
  • 日本の財政 再建の道筋と予算制度

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    日本の財政につきどんなに楽観的な見通しを抱く人でも、本書の冒頭4頁の日本の公債依存度のグラフの不恰好さを見たら暗澹たる気持ちになるに違いない。まるで心室細動でも起こしたかのような禍々しい形状だ。しかし、どうやら現在の政治・行政の中枢を占める方たちにとってはそうは見えないようだ。先日も、診療報酬の本体部分の消費税分上乗せが報道された。歳入に連動して歳出を増やすのでは何のために消費税を引き上げるのか分からない。

    著者は、まずバブル崩壊以降民主党政権崩壊までの日本の財政改革の試みと蹉跌を概観し、他先進国の制度改革と比較しながら、なぜ日本では財政改革が進まないのかを探る。そして、最大の問題は財政健全

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    2014年01月06日
  • 日本の財政 再建の道筋と予算制度

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    日本の借金について危機はある。しかし、大丈夫だという言説もありよく分からない。そんな自分に財政についてとっかかりを教示してくれた好著である。財政再建のためのメニューはほぼで揃っているんだな。しかし、日本は呆れるほどの落第生。国会議員に読ませたい。

    ・徴税権限のため、国は借金が容易
    ・支出削減か増税か
    ・財政再建に成功した国はトップダウンとボトムアップの順番、組み合わせがしっかりしている

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    2013年09月16日
  • 人口半減ショック 地域の新戦略 賢く縮み乗り越える

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    ネタバレ

    人口減少への地域の適応策として、国と地方の財政、地方の自律を目指し、「賢く縮む」ことを提案する。
    ①国・地方の責任の明確化と地方政治制度改革 田中秀明
    都道府県と市町村の一体化、地方交付税を自治体間の一人当たり税収の均衡を目的にし、自治体の自律性を向上
    ②人口減少社会に合わせた地方財政の広域化と標準化の推進 佐藤主光
     自治体業務の標準化とデジタル化、広域化、小規模自治体業務の都道府県等への移行、給付業務等の国への集権化、専門人材は都道府県でプール又は広域で共有
    ③国の財政危機と地方財政「予算ぶんどり」「税源ぶんどり」の地方分権化の終焉
    ④多様性による豊かさの追求アメリカの「強靱な連邦」論を手

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    2025年08月29日
  • 官僚たちの冬 ~霞が関復活の処方箋~(小学館新書)

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    官僚は内閣の下請け官僚になってしまい、自律的な政策立案ができていないために、短期的な視野で考えた政策しか生まれないのは問題だと思った。また、政策立案はしたものの、その評価と改善のプロセスがしっかりしていないために、海外に比べて質の高い政策ができていないのも課題だと思った。評価して改善するのは大変な点もあるけど、仕組みを作って実行していくことでより良い政策に育てることができると思う。人事についても、ジェネラリストを育てる今までの形から、プロフェッショナルを育てる形にしていくことが、民間でも活躍できる人材を育てたり、民間から人を呼ぶことにつながるので大切だと思った。官僚は改めて難しい課題に立ち向か

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    2023年02月27日
  • 官僚たちの冬 ~霞が関復活の処方箋~(小学館新書)

    ネタバレ 購入済み

    ★★★★☆

    元財務官僚による作品。
    もっと内部告発的なドロドロしたものを想像していましたが、現状、事実を冷静に分析し、それに対し、具体的、建設的な提案がされていました。
    実際にこの提案が採用されることはないのでしょうが、私たちが暮らす国のハード、ソフトを含めたインフラの企画をする人たちがこのような高度成長期のような24時間働けますか状態では持続可能性は低いでしょう。
    政治家がまともな意思決定ができるよう、そのブレーン、シンクタンクとなる官僚の方々にはよりよい働き方で成果を出してもらいたいものです。
    国民にできることは、少しでもまとまな政治家に票をいれることでしょう。
    自民党以外の選択肢があまりに

    #タメになる #切ない

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    2022年09月18日
  • 官僚たちの冬 ~霞が関復活の処方箋~(小学館新書)

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    元財務官僚である著者が、平成の政治主導の改革を振り返り、霞が関の病理を説くとともに、先進国の公務員制度改革も参考に、霞が関復活の処方箋を提示。
    処方箋の是非はさておき、官僚の「政治化」と、その「専門性」の欠落という問題点の指摘は当を得ていると感じた。

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    2022年05月03日
  • 日本の財政 再建の道筋と予算制度

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    日本の財政悪化の軌跡、財政赤字についての理論、先進各国の財政再建策などがよくまとまっており、そのうえで、財政責任法の制定など日本の財政再建に向けての処方箋を提示している。
    財政再建に向けては、プレーヤーのコミットメントが重要という指摘が印象に残った。本書では地方財政についてはほとんど触れていないが、本書を読んで、地方自治体におけるプレーヤーの財政健全化へのコミットメントを確保するような仕組みとして、財政運営基本条例の制定が有効なのではないかという示唆を得ることができた。

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    2014年08月30日
  • 日本の財政 再建の道筋と予算制度

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    現代版の昭和史みたいな。読むごとに暗澹たる気持ちになる。拒否権プレイヤーが多すぎて決められずまずい方向にずるずると進んでいく。諸外国はなぜうまくいったのかもみっちり書かれておるし、それらの国々の中でうまく行った方は結構短い期間で立ち直ってることが数少ない救い。

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    2014年08月18日
  • 官僚たちの冬 ~霞が関復活の処方箋~(小学館新書)

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    元財務官僚の方が過去の行革を整理しつつ、処方箋を記した本。処方箋の章では、元財務官僚らしく財務省改革に多くの紙面を割いている。省庁再々編の提言では、官邸・内閣官房・内閣府と政権中枢の複雑な仕組みの見直しや、共通ミッションが見出せない総務省の分割、所管が大きすぎる厚労省の分割などが提言されている。省庁を半減させるという数ありきの行革の副作用とも言え、再度分割することには相当のパワーが必要だが、より効率的な行政体制の構築のために必要な改革は行なっていくべきだろう。

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    2020年05月19日
  • 日本の財政 再建の道筋と予算制度

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    日本の財政問題といえば、増税の問題に単純化される傾向があるが、本書は、増税は必要としつつも、予算制度や公務員制度に焦点を当て論じている。
    予算制度の問題として、マクロ面からは、
    ?赤字ルール/景気変動に対応して安定的に財政運営を行うためのメカニズムが欠如している。
    ?支出ルール/シーリングが一般会計当初予算を対象とするため当初予算偏重、一般会計偏重、単年度偏重の問題を生じさせている。
    ?中期財政フレーム/単なる見通しであり支出を拘束せず、ベースラインがない。
    ?透明性/透明性が低く、会計上の操作を抑止できない。
    ?意思決定システム/首相・財務大臣が政府の内外に存在する拒否権プレーヤーを制御でき

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    2021年08月08日
  • 日本の財政 再建の道筋と予算制度

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    なぜ、我が国の財政改革がうまくいかないのかという問題意識に基づいて書かれた本。この問題意識から議論をスタートさせ、財政と政治が密接に関連していることを指摘。続いて、我が国の財政をめぐる政治の議論をし、また、諸外国との比較をして、我が国の財政の問題点を指摘している。
    政治と財政の問題が密着していることは、大いに首肯できることである。しかし、議論が余計な情報によってボヤけている印象も受けた。例えば公務員制度について述べられており、その点が残念だった。

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    2013年10月27日