ジョン・ロミータJr.のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
Netflix版デアデビルの原案となった一冊と聞いて読んでみたが、期待に違わない面白さであった。
デアデビルのオリジンを再構成するにあたり、この作品ならではの雰囲気が作られているのが面白いところだ。その雰囲気づくりに一役買っているのがマット側の視点に立っているものの三人称ベースの語りではないだろうか。このナレーションがどこでも挟まることによって、どんなに激しいシーンでも冷静なトーンで読むことができる。
表紙に印象的に描かれている黒装束も含め、劇中での衣装の使われ方は非常に面白い。衣装の差異でその時のマットのスタンスがとてもよく伝わってくる。
なんにしても必読の一冊だ。映画→Netflix -
Posted by ブクログ
新章『ブランニュー・デイ』で仕切り直した世界において、宿敵たちとの攻防が描かれる巻。『ブランニュー・デイ3』と本作の間に挟まる話もあるのだが、少なくともブランニュー・デイを読んでいれば特に問題はなさそうだ。
帯にある通り、旧来の宿敵ヴィランたちが動き出すだけでも面白く感じるところだが、「シビル・ウォー」後のヴィラン側への影響や、『ブランニュー・デイ』で増えたヴィランたちが綺麗に盛り込まれているのが面白さがかなりまして感じる理由だろう。旧来の設定をうまく生かした新たなキャラクターも出てくるし、飽きさせない工夫がどのページにもあるので本当に楽しい一冊に仕上がっている。 -
Posted by ブクログ
かつて宇宙へと追放されたハルクの帰還と復讐が描かれる大規模なクロスオーバー作品。…と聞くと、怒りとともに暴走するハルクの姿が思い浮かぶことだろうが、この作品のハルクは非常に"理知的に暴れる"。宇宙での経験から「王」としての風格を身に着けたハルクは本作に置いて打倒されなければならない敵のボスであるとともに、メッセージ性の強い存在として打ち出されている。
それだけに、この前日譚にあたる『PLANET HULK』が翻訳されていないのは残念でならない。巻頭に詳しいストーリーの解説はあるのでわからなくはないが、ハルク側の仲間たちへの思い入れが一切ない状態で読むよりは間違いなく面白く -
Posted by ブクログ
「―合衆国の敵―その名はウルヴァリン!!」やら、「ヒーローたちを次々と襲撃するウルヴァリン―。」と不穏を煽りまくりの帯文から想像される以上に大規模な戦いが描かれる作品。ウルヴァリンがらみでX-MENは当然のこと、様々なヒーローとの哀しい戦いに、SHIELD・ヒドラ・ハンドと大規模な組織の思惑が絡まりながら、最後まで駆け抜けるように展開が変化していくので読み始めたら止まらない。
構成として、ヒーローと敵対する状態の間もそれ以後も心話表現を使いながら常にウルヴァリンの視点であるのも感情移入しやすく、また衝撃の展開ながらウルヴァリンを許容できることにつながっていて良い。独特のセリフ回しがキャラを深 -
Posted by ブクログ
かつての知人から助けを求められ、日本に向かったウルヴァリン。だが、それは悪の組織ハンドが仕掛けた巧妙な罠だった……。1か月後、重傷を負った状態でシールドに保護されたウルヴァリンは、殺戮と破壊を繰り返しながら米国の機密情報を奪い、逃走してしまう。国家を重大な危機に陥らせたウルヴァリンは、さらにファンタスティック・フォーやデアデビルら仲間だったはずのヒーローたちを次々と襲撃していく。ウルヴァリンの身に起きた事件の真相は? そして“合衆国の敵"となった彼の行く手に待つ運命とは!?
アメコミ界の風雲児マーク・ミラーがウルヴァリンを主人公にしているだけに、重傷をおったウルヴァリンがハンドとヒ -
マーク・グッゲンハイム / ゼブ・ウェルズ / マット・フラクション / ジョン・ロミータJr. / バリー・キットソン / ファブリツィオ・フィオレンティーノ / パトリック・オリフェ / マルコス・マーティン / トッド・ナウク / アンディ・マクドナルド / 光岡三ツ子4.0 (2)
-
Posted by ブクログ
ネタバレ操られているウルヴァリン。
死んで蘇らされたということで、イメージ的にはゾンビかな。
でも、ゾンビというには活き活きしています。そして、操られている割には、作戦を気にしたり、なかなか細かい思考も出来ます。
意識も、ちょっとある。
そして、人が死にまくり。
アメコミって、こんなにバンバン人死んだっけ?
まあ、ローガンの場合、爪が武器という時点で、かなりヤバイめですが、それでも、もうちょっと微妙な隠された表現だったと思うのですが。
そういえば、わたしの知っているローガンは、アマダンチウムを剥ぎ取られていたのですが、あれは、いつぐらいの話なんだろう。
アレ読んだのは、だいぶん前なので、また、アマ -
Posted by ブクログ
ブラックパンサー個人誌初邦訳作。映画版『シビル・ウォー』での登場に合わせてのグッドタイミングな邦訳。2005年から始まったシリーズのオリジン部分が掲載されており、彼がどんなヒーローなのか知るにはとても良い。
彼の国、ワカンダの王として就任するところから初めて迎えるレベルの国家的危機までが急速に進行するので、面白いのだが少々性急な感じはある。しかし、ワカンダという国がどういう国なのか、自国の誇り、隣国の干渉、大国の敵視と様々な視点で浮き彫りにされているうまい展開。そして古代から続く伝統文化と進んだ科学技術の両立がちゃんと描写されている。
さらには本当に初登場した回もちゃんと掲載されており、入 -
マーク・グッゲンハイム / ゼブ・ウェルズ / マット・フラクション / ジョン・ロミータJr. / バリー・キットソン / ファブリツィオ・フィオレンティーノ / パトリック・オリフェ / マルコス・マーティン / トッド・ナウク / アンディ・マクドナルド / 光岡三ツ子4.0 (2)
Posted by ブクログ
「投票日」の名をタイトルに冠し、「ブランニュー・デイ」以来のストーリー展開の世界観になっていたNY市長選挙が終わりを告げるとともに、様々な謎の結末が描かれる完結編。
解明される謎自体はあまり衝撃度が高くなく、わかってしまえば納得しやすい順当さがある。NY市全体を巻き込んでいる割に事態が狭い範囲で進行してしまう上、結末がいやにあっさりしているのが残念。
しかし、本作の優れているところはその狭い範囲で進行する状況を活かした心理描写だと思える。今回の事件にかかわるピーターの周囲の人々のもそうだが、特に今巻はピーター本人のスパイダーマンとしての活動に対する問い直しが様々な巻で面白みがって良い。
選 -
-