伊藤俊一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
荘園の成立(墾田永年私財法)からその解体(応仁の乱後)までの750年余を辿る通史。その変遷をわかりやすく解説するのは至難の業であろうが、本書はその点、非常に明快であった。
とくに院政期における「領域型荘園」の領主権=本家—領家ー在地領主による三階層の支配体制としてとらえて説明し、この「領域型荘園」の成立を在地領主の開発と院政という新たな王権(中央権力)の介入との合作物としてとらえることで鎌倉期における荘園制が安定していった流れが把握しやすくなっていると思う。そこでは西欧の封建制と類似した性格を見て取ることができるのと同時に、中央権力との関わりにおける日本型の特徴も見いだすことができる。
以 -
購入済み
歴史小説の理解が進む
情報量の多さに驚いています。墾田永年私財法の設立時の状況から、富士の噴火や地震に加えて、最新の気象歴史学に基づいた降水量の変化による荘園の変化など、知らなかったことが多く、鎌倉、室町辺りの歴史小説のファンにも必読の書籍ではないかと思います。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ書籍で漠然・もやもやとしていた知識が得られた時って気分イイデスよね(´・ω・`)
本書は時代に合わせて、同じ「荘園」でも、内容が違う
この当たり前の事を丁寧・具体的に語り続けていて、幾度か「荘園を理解したい」ことに挫折したアタクシへ光明をみせてくれた(理解したとは言ってない)
また、時代背景を短文で説明されており、小気味よく、なんだか賢くなった気がする(なってないケド)
忘れないうちにφ(. . )メモメモ
一般にイメージする荘園が拡大した時代は院政期で、領域型荘園と呼ぶが、支配者も御願寺造営(建築ブーム)のために使える財源を増やさねばならないという事情があったからである(仕方ないね・・・ -
Posted by ブクログ
単に3つのクラウドベンダの機能を比較するだけかと思っていたが、想像以上に読みやすく分かりやすく、学びとしてとても良かった。
クラウドの基礎知識から、AWSを中心に具体的な使い方(手順)も適宜紹介していて「教科書」の何恥じぬ一冊。クラウドエンジニアの目指す方向性、や資格の一覧などもある点からベンダ紹介に留まらないことが伺えて好印象。
AWS、GCP、Azureそれぞれに用語や癖や出来ることの多少の差異はあるものの、基本的なつくりや実現可能なことはほぼ一致しているので、具体的にどのような用途で使うかや、どのようなレガシー資産があるかによって選ぶ形となるだろう。
金銭的にどれが優位か、というの