伊藤俊一のレビュー一覧

  • 荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで

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    50才以上男性に読まれているらしい。墾田永年私財法により私有地が認められると天皇摂政神社仏閣地元豪族の寡占が進み国の半分が荘園に頼朝率いる鎌倉幕府は朝廷を無視して地頭を任命し全国制覇も気候変動による飢饉災害多発、応仁の乱後地元武士の侵略村の発達により消滅。どんな制度も必ず劣化するらしい

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    2022年04月20日
  • 荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで

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     荘園史の概説書。教科書的知識の詳述に留まらず、気候的背景を含めて多方面から解説する。日本史学習の難点となる荘園制のバイブルになりうる存在。

    「終わりに」に全てがまとまっているのでそこを読めばよい...
    古代荘園→初期荘園→免田型荘園→ 領域型荘園・知行国制→地頭制鼎立→職の一円化→守護への納入請負→地縁強化、惣村形成→荘園解体
    の壮大な流れを追えるのはなかなか爽快。自分の中では荘園制とヤマトがまだ理解不十分だったが、その一つが潰せた形になって満足。
    2022/3

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    2022年03月23日
  • 荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで

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    日本の中世史において、欠かせないキーワードとして出てくる「荘園」がメインテーマの本。

    私は中学時代に「班田収授法」「墾田永年私財法」を暗記単語として覚えていたくらいで、それ以上の知識は無かった。
    ただ、大人になってこの本を読んでみると、如何にこの荘園が政治経済に影響し、引いては日本の歴史を左右したのかを感じた。言い換えれば、「だから中学レベルで班田収授や墾田永年私財法を覚えさせていたのか」をようやく理解した。
    とはいえ、内容は難しい。大河ドラマと並行して、理解を深めていきたい分野。

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    2022年02月14日
  • 荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで

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    茶寮が出してる抹茶カフェみたいな一冊。とっつきにくそうな難しい分野が実に分かりやすく著されていて、理解が浅いところは思わずひとりでに読み返してしまう程。そのため、内容を理解するためにうつらうつらしながら行う例の「気の進まない努力」を要することはなかった。

    土地所有って分かりやすい強さよね。強いやつは土地を持つし、お金があるやつは土地を持つし、土地があるやつはすごいのよ。だからこそ所有地は後世に引き継がなければという通念に足元を掬われる人って現代はとてつもなく多いですよね。

    首都圏住み&両親郊外住みのご長男の皆さん、どうします?中古建売ってことで競売出す訳にもいかないし、賃貸収入得よ

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    2021年12月11日
  • 荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで

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    古代律令制の初期荘園から院政期に始まる領域型荘園を経て、応仁の乱以降の国人領主の誕生、農村の集村化に至るまで、長い期間の土地制度史をよく纏めたものだ、と感嘆。
    日本の歴史は、一つの見方として、土地を誰が管理するかの歴史であるのだな。

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    2021年10月06日
  • 荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで

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    学校で発生したことは学ぶがその後どうなったか教わらない荘園。
    荘園の誕生から政治体制の変革にともなう荘園の変化となくなっていくまでを描く本。

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    2025年01月16日
  • 荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで

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    荘園の成り立ちから解体までを歴史や気候変動を含めてわかり易く書いてあった。特に支配する特権階級の貴族、寺社や武士と農民らの関係も興味深かった。

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    2023年09月01日
  • 荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで

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    荘園を巡る駆け引きは、今にも通用する。本旨から外れるが、869年の貞観地震が2011年の東日本大震災のもとと言われている中で、878年に関東地方で地震、887年に南海トラフ地震と推定されている仁和地震が発生した点に触れられているのが気になる。

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    2021年11月28日
  • 荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで

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     日本史というと、荘園制研究が花形という時代がかつてあったものだが、マルクス主義的な捉え方に馴染めず敬して遠ざけていたので、良く理解できないままに来てしまった。
     しかし経済のことを考えると、荘園の問題は避けて通れない。荘園とは実際どのようなものだったのか、国司や公領との関係、本家・領家と現地との関係はどのようなものだったのか。武家の擡頭によってどのような変化があったのか。
     こうした様々な問題に対して、本書は荘園の実態を明らかにしてくれる。いくつかの専門用語が理解できないと、仕組みが分からないところもあるが、そこは正に勉強だ。
     古代から中世にかけての荘園の変容に、当時の気候状況が影響してい

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    2021年09月20日