伊藤俊一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
信長が、好き。秀吉が、好き。戦国時代が…好き。
「荘園」が好き。日本史の授業で聞いてなんとなく、好意を持っていた「荘園」。だって、貴族の華やかな暮らしが想像できますもん。
でも、全く分からなかった「荘園」。鎌倉時代を習う頃にはもう過去の遺物のようになってた。
この本は突然消えてた「荘園」が実は鎌倉時代、室町時代も連綿と受け継がれていて、その時代を彩っていた人々の根幹だったことを教えてくれる作品だった。
平社員が仕事をする。一般管理職が管理する。上級管理職が管理をする。役員が、社長が、株主が、親会社が、ステークホルダーが、市町村が、県が、国が、アメリカが、DSが、妻が、…笑。仕事から生み出される富に権益を持っている。
中世の富の源泉であった「荘園」は土地の階層的、重層的な支配構造を明らかにしてるが、これは現在の富の源泉である「会社」組織を利用した人の支配構造と重なる部分があるかもしれない
職ってそのような意味だったんだ。
分からなかった「荘園」がわかる。そして、日本史で感じてたモヤモヤ感がデドックスできる作品。なぜ、歴史が授業としてあったのかわかる。 -
Posted by ブクログ
荘園の成立(墾田永年私財法)からその解体(応仁の乱後)までの750年余を辿る通史。その変遷をわかりやすく解説するのは至難の業であろうが、本書はその点、非常に明快であった。
とくに院政期における「領域型荘園」の領主権=本家—領家ー在地領主による三階層の支配体制としてとらえて説明し、この「領域型荘園」の成立を在地領主の開発と院政という新たな王権(中央権力)の介入との合作物としてとらえることで鎌倉期における荘園制が安定していった流れが把握しやすくなっていると思う。そこでは西欧の封建制と類似した性格を見て取ることができるのと同時に、中央権力との関わりにおける日本型の特徴も見いだすことができる。
以上が第5章まで。第6章は鎌倉期に安定する荘園の農業生産力の発展、荘園における消費の様子、流通と貨幣経済の発展、人びとの生活(主として信仰)との関わりなどが多面的に描写されている。そして、第7章以降が鎌倉後期における荘園の変容から最後の解体までについて叙述されている。飢饉などの危機について最新の気候歴史学の成果も取り入れつつ叙述されているのは、本書の大きな特徴のひとつである。
鎌倉後期から職の重層的な構造が崩れ一円化が進み、一円領では次第に領主から任命された名主に代わって土豪という独自の支配身分が成立、また荘園のなかの「村」が惣村として集合して領主からの自立をはたしていく。さらに国人領主は国衆へと変化、最後にはその国衆を束ねる戦国大名が成立していく。荘園の最終的な解体である。
日本の農村風景は荘園によってその原型が形成された。今でもそうした歴史的景観を味わえる箇所もある。本書の最後ではそうした場所の紹介もされているので、機会を見つけて訪ねてみたい。 -
購入済み
歴史小説の理解が進む
情報量の多さに驚いています。墾田永年私財法の設立時の状況から、富士の噴火や地震に加えて、最新の気象歴史学に基づいた降水量の変化による荘園の変化など、知らなかったことが多く、鎌倉、室町辺りの歴史小説のファンにも必読の書籍ではないかと思います。
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Posted by ブクログ
ネタバレ書籍で漠然・もやもやとしていた知識が得られた時って気分イイデスよね(´・ω・`)
本書は時代に合わせて、同じ「荘園」でも、内容が違う
この当たり前の事を丁寧・具体的に語り続けていて、幾度か「荘園を理解したい」ことに挫折したアタクシへ光明をみせてくれた(理解したとは言ってない)
また、時代背景を短文で説明されており、小気味よく、なんだか賢くなった気がする(なってないケド)
忘れないうちにφ(. . )メモメモ
一般にイメージする荘園が拡大した時代は院政期で、領域型荘園と呼ぶが、支配者も御願寺造営(建築ブーム)のために使える財源を増やさねばならないという事情があったからである(仕方ないね・・・とは言ってない)
(1)まずは、これを理解していきたい
(2)それまでの荘園は、律令制度維持のため変容していく過程で生まれたものであるし、
(3)領域型荘園も武家の時代を迎え国家体制が転換する中で形を変えていった
(4)更に荘園の解体していく必然的な理由という段階を分けて考えることにしよう
最後に気候変動と農業の関係を書く時代毎に記述されているのも本書の特徴であるが、頭が悪いのか、グラフの読み方が理解できないためか、記事とグラフの相関関係がピッタリくるものではなかったのは自分への大きな宿題として残る -
Posted by ブクログ
単に3つのクラウドベンダの機能を比較するだけかと思っていたが、想像以上に読みやすく分かりやすく、学びとしてとても良かった。
クラウドの基礎知識から、AWSを中心に具体的な使い方(手順)も適宜紹介していて「教科書」の何恥じぬ一冊。クラウドエンジニアの目指す方向性、や資格の一覧などもある点からベンダ紹介に留まらないことが伺えて好印象。
AWS、GCP、Azureそれぞれに用語や癖や出来ることの多少の差異はあるものの、基本的なつくりや実現可能なことはほぼ一致しているので、具体的にどのような用途で使うかや、どのようなレガシー資産があるかによって選ぶ形となるだろう。
金銭的にどれが優位か、というのははっきりとは選べない。というのは、金額体系がことなるからと、使う用途によって計算方法が全然変わってくるからである。
そういうわけでも、どれを選んだらよいかというベストアンサーは「使う人による」であって、クラウドエンジニアとしてはこの辺のインフラ導入の要件定義~基本設計が出来るスキル・知見が要となってくるだろう。
個人的には特にチャプター09のInfrastracture as Code(IaC)部分がとても有益だった。
IaCに関してはまだ全く触れたことがなかったので新規の知識だったが、かなり理解できた。
本書内では「手動とInfrastracture as Codeでのインフラ構成管理の違い」と銘打って比較解説がなされているが、手動でのインフラ構成管理=ドキュメントによる管理、となっているため確かに差は明白だろう。
自分は構成管理としてChefを2年弱やった経験があるのでIaCの仕組みにはこういった構成管理ツールに非常に近しいものを感じた。バージョン管理がGitなどのVCSと連携して使用可能な点が非常に魅力的。Terraformぜひ使ってみたい。
Ansibleはまだ使ったことないが、Gitとの連携とかあるのだろうか。別途調べてみる。