森山恵のレビュー一覧
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NHKカルチャーラジオ 日曜カルチャー
『源氏物語』英訳本を再和訳してわかったこと
毬矢まりえ
●2024年は大河ドラマもあって関連番組多い中で
個人的にピピっときたのが100年前の英文戻し訳です
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訳者は時空を往還するイメージから
らせん訳としています
英訳者ウェイリーの天才ぶりに驚く
シャイニングプリンセス→ゼウス説
登場人物名の英訳工夫
役職トウノチュウジョウに統一
天皇の血筋ならばプリンセス
そうでなければレディ
末摘花→サフラン姫
眠りの森の姫に例える
英訳を戻すことによって地味な印象の源氏物語が華やかな世界観に変わる
あはれの訳が様々な言葉になっている
シェイクスピア -
Posted by ブクログ
全体を通して詩的、抽象的、暗示的な言葉が溢れているので、一度読んだだけでは細部までは到底理解できない。
まずは「6人のうち誰に一番共感出来るだろう」などと考えながら最後まで筋を追ってみた。
寄せては返す波のように、6人の感情の揺れ動きが非常に印象深い。羨望と軽蔑、愛情と憎しみ、一体感と疎外感。
親しい人物に抱く、相反するが並立する感情が、難解だが美しい表現で綴られている。
訳者の解説にもある通り、6人にはウルフの多面的な部分が投影されているようだ。
また、バーナードが自分に言い聞かせるように繰り返す、「月曜日のあとには火曜日が来て、また水曜日が続くのです」という言葉。仕事を持ち、家族を持ち、 -
Posted by ブクログ
SNSでおしゃれに紹介されていて、憧れを持って手に入れて、読み出してびっくり!難しいというか、流れが、意味が頭に入って来ない…最初の20ページほどで中断し、数ヶ月。それでも何とか再開し読み進めるうちに、(ああ、タイトルの波とは、この波のように寄せては返すような文章の構成のことを言うんだな…)と理解してから何とか最後まで辿り着きました。訳者あとがきに著者ウルフのご主人が「一般の読者には最初の100ページは難解すぎるだろう」とおっしゃったとあり、私は心の内で「それな!」と叫びました(笑)私が特別読解力がないわけではなかったのだ…と安堵しました。というわけで、内容についての感想はあと2回くらい読まな
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Posted by ブクログ
ネタバレ同窓の男女6人の人生が彼らの独白オンリーで綴られているんだけど、あまりに詩的で繊細、内面的に描かれていてはっきりした筋を追うような作りにはなっていない。ところどころで海辺の夜明けから日没までの美しい風景描写が挿入されて、人生のうつろいと重なり合う。読み始めは素敵だなあと思ったものの、ずーっと同じ調子にあいまいで装飾が多い文章なので疲れてしまった。飴玉をなめるみたいにゆっくりゆっくり読む本だと思う(そうしなかった私に非がある)。一番好感度高かったのはロウダ。最後に自殺したことが明かされるけど、そうなっちゃうよねえ、と思わされる。
全体を通して精神しか書かれないので、中盤で皆の精神が溶け合い、一つ