鈴木正徳のレビュー一覧

  • プライベート・エクイティ資本主義が世界を食い尽くす

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    読み続けるごとに「ダメだ、こりゃ?」という事例が満載。「資本主義の強欲さ」と「歴史は繰り返さないけど韻を踏む」を痛感する一冊です。

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    2026年09月23日
  • 略奪される企業価値―「株主価値最大化」がイノベーションを衰退させる

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    日本ではアクティビストが大活躍で、多くの企業が自社株買いと高配当により、アクティビティスト達に利益を上納し、彼等が去った後は、株価低迷と余裕資金不足により、イノベーションと成長が阻害されている。また、株価上昇により,一見成功しているように見える企業も恩恵を受けているのは株主と倫理観を失って株式報酬を謳歌する経営者達だけで、労働分配率の低下による消費低迷を招いている。そろそろこの悪循環に気付くべきだと思う。

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    2025年08月16日
  • 略奪される企業価値―「株主価値最大化」がイノベーションを衰退させる

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    2024/10/01「略奪される企業価値」☆
    Predatory Value Extraction 略奪する 価値 抽出
    ウィリアム・ラゾニック ヤン・ソプ・シン
    株主価値最大化がInnovationを衰退させる
    株主還元「高配当」「自社株買い」が株主分配率を引き上げる
    賃金と投資は抑制され、成長エネルギーを喪失している
    これは私の最近の持論 まさにこの通り
    しかも新古典派経済学のインチキさと併せて糞味噌
    ただ既成の学問として新古典派経済学は君臨している恐ろしさ
    本書は大学院ゼミText並みのレベル ノートを取りながら熟読したい
    2024/10/11「略奪される企業価値」☆
    Predatory Value Extraction 略奪する 価値 抽出
    ウィリアム・ラゾニック ヤン・ソプ・シン
    現代経済学・経営学の傑作 「株主価値至上主義」へのアンチテーゼ
    問題提起は先鋭的・本質的 現代社会を根底から覆す革命の書
    本来は「企業価値の最大化=Innovation実現」が企業の使命である
    しかし現実は「株主価値の最大化」が至上命題
    資本の論理は「価値創造」から「価値収奪」に変質してしまった。
    生み出されたキャッシュフローは株主と経営者が独占、
    投資は抑制されInnovation力は低下
    賃金は抑制され家計は貧しく消費は不活発となる
    それらの結果、マクロ経済は停滞状態へ陥っていく
    ⇒誤ったパラダイム・イデオロギーである「株主価値最大化主義」を放棄しなければならない
    2024/10/25 イデオロギーは①理念②経済原理がセット
    本書と併せて「20世紀経済史」を読むのが必須
    ①新自由主義
    ②株主価値至上主義

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    2024年10月25日
  • MMT現代貨幣理論入門

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    たしかに今までの金融・財政理論とは異質だが、否定する内容ではないと思った。トリクルダウンが上手くいかなくなった時、就業保証プログラムで需要側を刺激するのは、まさにイマ使う手なのかもしれない。

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    2020年05月23日
  • 略奪される企業価値―「株主価値最大化」がイノベーションを衰退させる

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    この本は、現代アメリカ資本主義の変質を解剖している。
    著者は、1980年代以降に広がった「株主価値最大化(MSV)」というイデオロギーが、企業経営・資本市場・投資家行動を同じ方向に収束させ、企業の内部留保を再投資から自社株買い・配当に振り向ける構造を作ったと指摘。
    経営者はストックオプション利益のために株価を上げ、機関投資家は短期リターンを求め、アクティビストは還元圧力を強める。
    →このように三者が結託した「協調的略奪」が米国経済を短期志向に変えてしまった。結果、研究開発や設備投資は停滞し、賃金も上がらず、格差が拡大し、経済の成長エンジンが痩せ細ったと警告している。

    著者は最後に、自社株買い規制、経営者報酬の改革、取締役会の再構成、税制改革、利益の再配分といった具体策を示し、「株主価値は結果であり、目的ではない」という原点に立ち戻るよう提言。

    アメリカで起きた「株主第一主義」の行き過ぎが、実は成長を損なったという指摘は、日本企業にとっても示唆的。日本は2010年代に米国型ガバナンスを急速に導入し、今まさに配当・自社株買いが急増中。「還元=善」という単純図式から一歩進み、成長投資と還元のバランスを取る視点が不可欠。

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    2025年09月23日
  • 略奪される企業価値―「株主価値最大化」がイノベーションを衰退させる

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    ネタバレ

    内部留保と再投資、から、削減と分配、へ変化したことがイノベーションが起きないことの原因である。
    完全競争状態の矛盾=どうやって独占が出現するのかを説明していない。企業の生産性の違いを考慮していない。

    シュンペーターは、完全競争は劣った者であり、理想的な効率性のモデルではない=イノベーションの道筋がない。
    イノベーションは不確実、集団的、累積的、なもの。

    特許は幼稚産業保護論の関税と同じ。イノベーションの理論を前提にしている。
    過去には、そのように保護して生まれた巨大産業がたくさんあった。パシフィック鉄道、AT&T、航空路線、高速道路、インターネット、など。インフラ投資として、大学(1862年のモリルランドグラント法により、土地が隔週に付与された)。農業試験場、衛生研究所、など。

    もともと株式市場の役割は、投機資金の調達ではなく、オーナー企業の出資者への投資回収手段だった。今は、所有と経営の分離によって、資金調達の場となっている。
    そのため、企業の目的が価値創造ではなく、価値抽出変化した。M&Aのための通貨としての株式。
    ストックオプションの普及。ストックオプションを貰うことで、株価の上昇と経営陣の利害が一致した。
    株主価値の最大化=株主は唯一の残余請求権者。

    株式市場を動かす要因がイノベーションではなく、投機や株価操作になった。
    自社株買いをすることで、株価が上がる=ストックオプションを行使するチャンスになる。

    企業は確定拠出年金にして、キャッシュアウトを容易にした。
    公的年金は確定給付型なので、積立不足の可能性がある。そのため株主行動として市場から高い利回りを要求する。機関投資家は、価値創造と価値抽出の違いがわからない。価値抽出しても株価が上がれば利害は一致する。
    株主価値最大化というスローガンは価値創造と価値抽出を区別できない。
    巨大インデックスファンドは議決権行使助言会社のいいなりになる。その結果、価値抽出に拍車がかかる。
    ヘッジファンドのアクティビストはさらにそれに加担する。
    一般株主は、常に市場から逃げられるので、リスクを負っていない。エージェント理論のリスク負担者は、一般株主だが実は、そうなっていない。

    提案事項
    自社株買いの禁止、経営者報酬の再設計、株式型報酬の禁止。
    ビジネススクールで、エージェント理論ではなくイノベーション理論の教育をする。
    株主民主主義が破綻している。法人税制の改革。

    ストックオプションと自社株買いの組合せが、イノベーションへの傷害になっている。価値を奪い取る組織。
    日本も,失われた30年の間に、それを追従した。
    1997年ストックオプションの導入、自社株買いが取締役会で決定できる、労働者派遣法、確定拠出年金、NISAの導入、など。
    ガバナンスコードでROE経営を重視すると、株主還元で分母の自己資本を毀損する方が、ROEが高くなる。

    金融機関との関係が深い旧来型の企業と、外国人株主の影響が強い企業では、賃金のレベルが違う。
    配当金は6.2倍に増えたが給与は0.96、設備投資も同じくらい減った。

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    2024年12月24日
  • ミンスキーと〈不安定性〉の経済学:MMTの源流へ

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    実は今までよく知らなかったミンスキーなる経済学者の考えをまとめたもの。MMTの源流とも言われているよう。
    ミンスキーはアカデミックな世界と実際の金融市場の両方に深い知見を持っていた。貨幣は誰でも創造できる。金融機関は景気循環を増幅し、不安定性へと押しやる力を強めるとする金融不安定性仮説。最低賃金で望む労働者を全て雇用すべしという最後の雇い手。異端の経済学者であった。

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    2022年02月12日
  • ミンスキーと〈不安定性〉の経済学:MMTの源流へ

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    難解なミンスキーの思想を弟子のランダル・レイがまとめた書物。数式は使われておらず、平易に書かれている。
    ・安定性が不安定性を生み出す
    ・貨幣とは借用書である
    ・貨幣にはヒエラルキーがある
    ・失業は労働者の欠点のせいではなく、経済システムの問題
    等々、示唆に富む内容が満載である。MMTに興味のある方には特にお勧めしたい。

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    2021年08月20日
  • MMT現代貨幣理論入門

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    「自国通貨を発行できる国は、財政赤字を膨らませても問題ない」という衝撃的な主張をしている現代貨幣理論(MMT)の入門書。アメリカの経済学者による著作であるが、日本では中野剛志氏などが同様の主張をしている。財務諸表については勉強したばかりであるので、ある程度は理解できたが、難解で理解できない部分もある。お金はいくら刷っても問題ないとはいえ、インフレへの警戒も強調しており、要は程度の問題なのかもしれない。確かに巨額の財政赤字を抱えながら更なる国債発行を行っている日本も、一向にインフレに向かう気配はなく、MMTは正しいようにも思える。貨幣についての考え方も納税の所要からその価値を説いているが、ビットコインなどを否定している点では、多くの研究者と考えは一致しているようだ。正しいか否かは定かではないが、概要は理解できた。

    「政府と民間という2つの部門から成る経済においては、民間部門によって保有される純金融資産は政府によって発行される純金融負債にぴったり一致する。もし政府が支出と租税収入を常に一致させ、均衡財政を保つならば、民間部門の純金融資産はゼロになる」p54
    「(国内民間収支)+(政府収支)+(海外収支)=0」p59
    「(ケインズの倹約のパラドクス)総消費を減らして貯蓄を増やそうとすると、貯蓄は増えず、所得が減ってしまう」p75
    「GDP=消費+投資+政府購入+純輸出(これは国民総所得に等しい)」p103
    「(貯蓄—投資)+(租税—政府購入)+(輸入—輸出)=0」p105
    「租税の不払いに対して課される罰を避けるために、納税者は政府の通貨を手に入れる必要がある」p120
    「金利(γ)がGDP成長率(g)を上回っている場合に限って、債務比率は上昇する(ガルブレイズ)」p145
    「非政府部門の純貯蓄は、所得と貯蓄を創造する政府の赤字支出の結果だと考えるのが最もよい」p228
    「貨幣が租税などの強制的な義務を履行するために必要とされる限り、そうした義務が貨幣に対する需要を創造する。つまり、納税者が貨幣を必要とするので、政府は貨幣を発行してモノを買うことができる」p272
    「租税が貨幣を動かす。主権を有する政府は、支出をするために自国通貨での歳入を必要としない」p272
    「米国(あるいは、英国や日本、いずれも巨大な赤字国である)の現在の、あるいは将来見込まれる条件の中に、ハイパーインフレはもちろん、高インフレを予想させるものは何一つない」p456
    「重要なのは、政府は物価安定とともに完全雇用を促進すべき」p484
    「「モノとしての貨幣」の制度としての本質は何か?最も明白な共通の特徴は「負債の証拠」だということである」p496
    「(金利を下げても企業は簡単に投資はしない)企業をだまして投資させるためには、妖精の粉を大量に撒く必要がある」p505
    「(金利と投資と需要)投資を増やすことは需要不足の解決策にはなりえない。つまり、投資を増やすと総需要が増える以上に総供給が増える」p506
    「(MMTは、債務や赤字の持続性に関する議論に負けている)政府がキーストローク(お金を刷る)によって支出することは「不道徳」だからだ」p520
    「(まとめ)
    ・通貨発行権のある政府にデフォルトリスクはまったくない。通貨が作れる以上、政府支出に財源の制約はない。インフレが悪化しすぎないようにすることだけが制約である。
    ・租税は民間に納税のための通貨へのニーズを作って通貨価値を維持するためにある。総需要を総供給能力の範囲内に抑制してインフレを抑えるのが課税することの機能である。だから財政支出の帳尻をつけることに意味はない。
    ・不完全雇用の間は通貨発行で政府支出をするばかりでもインフレは悪化しない。
    ・財政赤字は民間の資産増であり、民間への資金供給となっている。逆に、財政黒字は民間の借入れ超過を意味し、失業存在下ではその借入れ超過(貯蓄不足)は民間人の所得が減ることによる貯蓄減でもたらされる」p528

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    2020年10月05日
  • MMT現代貨幣理論入門

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    理論として現実味を除けば、就業保証プログラムなど、画期的であり面白いと感じた。
    しかし、あまり現実味はないような気もする。また、キーストロークの部分であったり、恒等式に関しては、わざわざMMTという学派を打ち立ててまで取り上げるものでもないような気がする。ただ、やはり画期的であるという点で評価できる。
    あと、文体が非常に読みづらい。カギカッコが多すぎる。そこをどうにかして欲しかった。

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    2020年06月28日
  • MMT現代貨幣理論入門

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    ネタバレ

    MMTとは「主権を有し、不換通貨を発行する政府は、その通貨において支払い不能になることはない」と『説明』してるのであって、「無尽蔵に支出してもよい」とは主張していません。本書を通じ、マクロ会計の仕組みと実際のオペレーションがよく分かりました。

    よってMMTのことを「ハイパーインフレを発生させる」「財政の不健全化をまねく」と主張する人は、年金を「払ったって貰えない」と言ってる人と同じレベルだということです。

    何事もよく学び・理解してから主張する大切さを実感しました

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    2019年09月29日
  • 略奪される企業価値―「株主価値最大化」がイノベーションを衰退させる

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    序文

    第1章 価値創造と価値抽出の不均衡の拡大
    第2章 価値創造組織としての企業
    第3章 価値抽出制度としての株式市場
    第4章 価値抽出のインサイダー
    第5章 価値抽出のイネープラー
    第6章 価値抽出のアウトサイダー
    第7章 革新的企業がエージェンシー問題を解決する
    第8章 略奪的価値抽出を覆す

    日本語版解説「株主価値最大化」がもたらした「失われた30年」中野剛志

    原注
    参考文献
    索引

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    2026年01月15日
  • 略奪される企業価値―「株主価値最大化」がイノベーションを衰退させる

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    ウィリアム・ラゾニックは革新的企業の理論を構築した企業組織論の研究者。
    2010年にシュンペーター賞
    2014年にマッキンゼー賞

    「株主価値最大化」がイノベーションを衰退させる

    1980年代に登場した
    株主価値最大化 maximizing shareholder value MSV
    企業の資源配分のイデオロギーが、持続的繁栄の社会的基盤を弱体化させた
    雇用の不安定
    所得の不平等
    生産性の伸び悩み
    を生じさせた

    価値創造とは、生産性向上の本質である


    内部留保と再投資 終身雇用
    ↓
    削減と分配

    株主価値の最大化によって

    この基盤にあったものが新自由主義

    株主価値最大化がもたらした失敗の歴史

    1980年代以降
    コーポレートガバナンス改革の名のもとに
    株主利益を最大化すべく
    機関投資家の企業に対する支配力を高める制度改革が行われた

    特に
    公的年金基金は最も熱心な実践者となった

    過去40年間におよぶ改革の結果
    アメリカ企業は、生産性の伸びにもかかわらず
    賃金はほぼ伸びなくなり
    所得格差は甚だしいものになってしまった

    345

    ラゾニックは
    過去40年間のアメリカ企業組織の変遷を
    価値を創造して利益を生み出す組織から
    価値を奪い取ることで利益を生み出す組織へと変貌していった失敗の歴史として描いている

    失敗の歴史の基盤となったのが株主価値の最大化というイデオロギーだ

    348
    1990年代以降の日本は
    80年代以降のアメリカの改革をモデルとして
    一連のコーポレートガバナンス改革を行ってきた
    当然の結果として
    アメリカの失敗を後追いしてきた

    資本金10億縁以上の日本の大企業は
    1997年から2018年に
    株主の配当金を約6.2倍に増やした

    従業員給与は
    1997年を100とすれば、2018年は96へと減少した

    設備投資もほぼ同様に減少した

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    2025年04月13日
  • ミンスキーと〈不安定性〉の経済学:MMTの源流へ

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    ネタバレ

    世の著名なノーベル経済学者が提唱する経済学は中央銀行や金融機関の存在をおまけ程度な位置づけにする『非現実的』な学問なのに対して、ミンスキーの考える経済学は、古くから中央銀行や記入機関の存在を中心においていた。まさにMMTの源流である。リーマンショック以降、ミンスキーの経済学が見直されたのが事実であり、それが現在の米国における経済学の転換点となっているでしょう。この流れが米国の積極的な財政政策などに繋がっているという、歴史的な事実が知れました。

    んがしかし、現状の経済情勢を読み解く新たなレンズは転がってませんでした。
    なもんで、途中で読むのは止めました。面白い本ですけど、翻訳が難しいですね

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    2021年08月24日
  • MMT現代貨幣理論入門

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    貨幣の本質=債務証書と、GDPの恒等式をシステム思考的に突き詰めた、みたいな感じ?
    そんな簡単なことでいいの?とも思うし複雑だなとも思う。

    本質的な役割で見たら、貨幣は債務証書。政府が発行する通貨は、まず政府が負債として支出し、後に税金や罰金などで受け取って償還される。政府は、中央銀行の負債に数字を追加する…「キーストローク」で支出する。
    なるほど。

    政府の赤字は民間の黒字。貿易の黒字は政府か民間どちらかが赤字。
    ゼロ金利は投資を刺激しない。
    政府は完全雇用を目的に赤字支出せよ、失業者を直接に雇用せよ、そこまでがMMTだ、と。

    純粋に、経済の仕組みに関わるところと、熱く語る思想的主張が混ざってて繰り返しも多い…かも。

    巻末の松尾匡先生の解説がわかりやすい。

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    2020年07月18日
  • MMT現代貨幣理論入門

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    ネタバレ

    中野剛志さんの本で概要を聞いていたので、かなり長く感じたが、いろんな批判に対して丁寧に説明しようとしている内容。
    このレベルで基本書と言われると、専門書はどのレベル??と困ってしまう。
    最後の解説がシンプルにまとまってるので、先に読んでから読んでみても良いかもしれない。

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    2020年01月18日
  • MMT現代貨幣理論入門

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    主権と中央銀行を持つ国の政府は、まず貨幣を創造し、次にその貨幣で納税義務を課す。均衡不要で予算制約なしに支出できる。課税プロセスで、公共・民間に有益な活動を促進する。政府は最低給での就業保証プログラムを実施することで、再分配に代わる不平等是正を行える。

    残り物のオマケ程度の位置づけだった税が、まず最初に来るとは。税制の在り方が、社会の活動の方向性を決めるとは。不換・電子情報時代の理論とのことですが、いつまで有効なのだろう。

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    2019年12月18日
  • MMT現代貨幣理論入門

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    MMTが主張するところによると、「通貨発行権のある政府にデフォルトリスクはまったくない」。通貨が作れる以上、財源の制約はなく、インフレが悪化しすぎないようにしさえすれば、財政赤字を気にする必要はないという。

    さてここで気をつけたいのは、本書にも指摘があるように、政府がデフォルトを選択することはありうるということだ。特に対外債務に頼っている場合は、自らデフォルトすることで借金をチャラにするという誘いが常に存在し、実際にそのような事例は歴史上たくさんある(『国家は破綻する』参照)。したがって、国債所有者から見たデフォルトリスクは存在するわけで、そのリスクを踏まえた金利設定がされるはずだ。政府はこの金利負担に耐えられるのだろうか。

    MMTの主張を読んでいると、政府への無限の信頼(これは行き着くところ警察権力や軍事力といった国の強制力の話になると思う)が前提になっているように思える。しかし、今の時代、その気になれば国外逃亡できるし、資金も簡単に移動できる。この前提がどこまで現実的か、という話のような気がする。

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    2019年12月02日
  • MMT現代貨幣理論入門

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    主流の理論が間違っている
    キーストロークだから大丈夫
    ...の2点しか頭に残らない。
    ところどこと面白い議論もあるので、無駄だったというわけではないが、知りたいところに手が届かないモヤモヤが残る本でした。

    理論の骨格とかロジックを知りたかったのだが、主流派批判に邪魔されてピントがぼけてしまっている印象を受けました。
    既存の理論との違いはを知りたいのですが、何が争点なのかよくわからない。(もちろん結論はちがっているのですがそこに至る何処に違いがあるのか)

    最初はすごく丁寧に説明しているくせに、後半、もっと丁寧に説明がいるのでは、というところが、主流派批判の勢い優先でかかれていて論理展開についていけなくなるところが多々ありました。

    まとめると
    ・理論の全体像がつかめない
    ・主流派経済学との相違点と共通点が不明確、争点がどこか分からない(どこの解釈の違いで結論が違ってくるのか)
    ・MMTの方が現実をよく説明している、というデータの不足

    金利と為替で制限がかかるのでメディアが騒ぐほど自由に財政赤字にできるわけではない、と言うのはわかりました。

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    2019年09月15日