ユンジヨンのレビュー一覧

  • この世界からは出ていくけれど

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    個人の世界とまた別の個人の世界とが重なる瞬間、すれ違う瞬間を感じた。
    わたしたちが人と関わるときに感じるズレや一致を思い出す。どの短編も心に響くものがある。自分はとくに「マリのダンス」「認知空間」が好き。

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    2025年11月02日
  • この世界からは出ていくけれど

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    “わたしたちが光の速さで進めないなら”に続き、またも印象的なタイトルと表紙に惹かれて購入。
    初っ端から最後のライオニに涙腺を緩ませられました。他の短編もやっぱりどこか切ないものばかりでしたが、それだけではなくじんわりあたたかい優しさも持ち合わせた作品ばかりで、読んで良かったです。

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    2025年10月08日
  • この世界からは出ていくけれど

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    『私たちが光の速さで進めないなら』が良かったので期待してこちらも購入。文庫化たすかる。

    たとえ同じ人間という種族であっても違う個体であれば本当に理解し合えない部分というものは存在する。様々な理由からどうしたって一緒にはいられないけれど、あなたはかけがえのない存在で互いの芯の部分に触れ合えたような気がした瞬間や一緒に居れた時間をギュッと抱きしめて、あなたの幸福を祈りつつ私は自分の人生を生きていくよ、といったような寂しさを描くのが本当に上手だなと思う。
    好きだったお話は『ブレスシャドー』と『古の協約』。

    『ブレスシャドー』は全然馴染めなかった故郷と、そんな中でも仲良くしてくれた数少ない友人を思

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    2025年09月25日
  • この世界からは出ていくけれど

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    色んな意味での旅立ちや別れがそれぞれの短編で起きるので、どうしてもものさみしい気持ちになる。
    同じ場所で、あなたと変わらずこのままで、が叶わない世界。
    だけどそれは決して絶望的な別れではなく、互いのことを想いあった上でのままならない別れであったりもするから、読み終わったあとに残る感情は決してネガティブなものではない。

    不思議。
    別れの中でも死別が最も大きなものと私は捉えてしまうけれど、今なら「またね」と言える気がする。もう会えない、交わらない時間のことだけを想って絶望する私ではなくなったような感じがする。

    地球が舞台の短編の方が少ないくらい、あくまでもしっかりSFなんだけど、舞台がどこかな

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    2025年09月22日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    今までSF作品はあまり読む機会がなかったけれど、人類の優しさとか愛とか孤独、それからSFとを楽しめる作品だった。どんな技術が進んでも今と同じように人間は苦しんだり悩んだり、孤独を感じたりしながら生きていくのだろうなと思いをめぐらせた。

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    2026年02月21日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    ネタバレ

    youtubeチャンネル出版区でおすすめされていたので購入。

    特に好きだったのは共生仮説と館内紛失。

    共生仮説について:
    大半の人間が生育過程で得る倫理性・利他性、幼少期頃の記憶を忘れてしまう理由、知らない景色にデジャヴを感じ感動や郷愁を抱く瞬間など、自分だけでは説明できない身の回りのことに絡めた内容で、しかも辻褄が合うように話がつくられている部分に、研究者たちと同じように気味悪く思い大発見したかのように興奮した。秘密裏に行われていた交流のあたたかさ、別れの寂しさが心に染み入り、最後にリュドミラの裏の連作についての伏線もしっかり回収され大変美しい話だった。

    館内紛失について:
    「それでも

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    2026年02月19日
  • この世界からは出ていくけれど

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    ネタバレ

    韓国SFの新星、というよりも代表格と言って差し支えないぐらいの貫禄が出てきたキム・チョヨプ氏の本邦第二短編集。
    一読しての印象は、第一短編集「わたしたちが光の速さで歩めないなら」と同様の、淡々としながらもしっかりとそこにある切なさ、それを乗り越えようとするほんの少しの勇気です。本短編集は、タイトルでも端的に表現されている通り、”この世界”に対するちょっとした疎外感と、そこから抜け出そうとする女性たちの姿を描いている作品が収められています。

    この、「女性性と社会との関係性」というテーマに触れて、鴨がふと想起したのは、ジェイムズ・ティプトリー・Jr。本名アリス・シェルドンという、聡明で社会的にも

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    2026年03月25日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    ネタバレ

    SFの中では読みやすく、フェミニズムな要素もあり、韓国文学って感じだった。けどやっぱりSFは得意じゃないなぁ。完全なる好みの問題。

    巡礼者たちはなぜ帰らない
    成年の儀式にまつわる謎について。
    話は分かったけど、別にわざわざ周りに迷惑かけて一人で先に旅立つ必要なくない…?みんなと一緒に行ったらダメなの…?と思ってしまった。情緒のなさ。

    スペクトラム
    言葉の通じない見えている世界も違う地球外知的生命体との交流の話。生命体に情が芽生えていく過程がすてきだった。

    共生仮説
    ニューロンパターンの解析により被験者が考えていることを解析する研究が進んでいる世界。大人やペットなどでは解析の精度が上がって

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    2026年03月09日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    宇宙の話もあれば、今の人間の生活の延長線上の話もある読みやすいSF短編集だった。

    テクノロジーが進歩しても幸せへの距離は縮まらず、相変わらず人間は同じような悩みや葛藤を抱えてる。

    この物語はフィクションだけど、きっと現実もこうなるんだろうな。

    著者のデビューのきっかけになった『館内紛失』という一編が、未来を生きる母娘の確執の物語で、SFなんだけど情緒的で、でも結末は感傷的になり過ぎず締め括られていて美しかった。

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    2026年02月20日
  • この世界からは出ていくけれど

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    続いて韓国SFを。カバーがかわいい。どれも読みやすく、心の機微が繊細に描かれていたのが良かった!色んなテイストのSFがあるんですね。

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    2026年02月04日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    ネタバレ

    何が言いたいのかよくわからない、的な作品もありつつ、全体的には技術と心の摩擦にクローズアップされていて、そこは面白かった。特に『共生仮説』の未知の生命体が赤ん坊に入り込むことによって人間の赤ん坊は他者性を獲得する、みたいなのはSFらしい斬新さがあって面白かった

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    2026年01月03日
  • この世界からは出ていくけれど

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    ネタバレ

    視覚の認知体系に異常をもつ人がなぜダンスに興味を示したのか?を描いた「マリのダンス」、空気中の「粒子」から意味を見出す人種と、それらを香りとしてしか認識できない人種の断絶と交流を描いた「ブレスシャドー」、短い寿命しか保てない星に生きる人たちの宗教観を描いた「古の協約」が特に印象的だった。キム・チョヨプの「障害」と「認知」「断絶」というものへの視線を強く感じる短編集。

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    2025年12月30日