ユンジヨンのレビュー一覧

  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    ネタバレ

    初めてSF小説を読んだが、未来技術が多く登場するため想像するのが難しかった。別世界を描いているように思えた。しかし読み進めるうちに、それらは決して遠い世界の話ではなく、現代の人々が抱える問題について深く考えさせられた。

    「共生仮説」というテーマでは、人間性は他の惑星から来た存在が脳に共生し、働きかけた結果生まれ、7歳を境に幼少期の記憶を失うのは“彼ら”が脳を去るからだという発想には驚き、本当にそうなのかもしれないと思った。

    また、「物性」というテーマも印象に残った。電子書籍やデジタルデータが普及しても紙の本を欲しがる人、コンサートのチケットを捨てずに取っておく人、そうした行動は物が持つ存在

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    2026年01月28日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    購入済み

    自分と他者の絶対に分かり合えない違いと、それでも分かりたいともがく人間の切なさと渇望がSFという形をとって見事に描かれていて圧巻でした。

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    2025年03月26日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    ネタバレ

    『この世界からは出ていくけれど』に次いで著者を読んだのは2冊目かな。
    この本がデビュー作なので、順番としては逆転してしまったけど、テーマを考えると『この世界からは出ていくけれど』から読むのもそんなに間違ってなかったのかな、とか思ったり。

    『この世界からは出ていくけれど』は、他者との間にあるどうしようもない断絶を(どちらかと言えば)悲劇的に書かれていることが多かった印象。
    対して『わたしたちが光の速さで進めないなら』は、この理解できない他者がそれでも「愛すべき誰か」であった、という部分に善性が感じられて非常に良い。
    時が変わっても場所が変わっても、何かを愛する人間性というものは共通しているはず

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    2026年04月02日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    透明感のあるSF小説であった。
    ワクワクしながら、自分の中の歴史の中の既視感を撫でられる、そんな物語たちであった。

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    2026年03月24日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    不思議な世界観で入り込むのに若干時間かかったけど描いているのは現実世界に通ずるものが多いから少しは共感できる。

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    2026年03月19日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    しっかりと練られたSF世界が舞台でいながら、そこに暮らす人々への眼差しは公平で優しい
    作者の作品は2冊目だけれど、人間の弱さを静かに愛おしむ姿勢がとても好き
    どちらも短編集だったので、今度は長編も読んでみたい

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    2026年03月14日
  • この世界からは出ていくけれど

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    ネタバレ

    新しい技術、進化した人類、でもいまだ埋まらぬ他者との溝。

    相手を理解しようとしてもうまくいかない時もある。
    それでも歩み寄る努力、相手のことを思う時間は、相手への愛情の深さだと。

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    2026年03月14日
  • この世界からは出ていくけれど

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    初めて読んだ著者の作品は『私たちが光の速さで進めないなら』でした。それも良かったけど、本著もとてもよかった……俺の大好きな悲壮感溢れててなんか好きなんですよね。なんというか、「同じ場所では生きられないけど、それでも互いを想っているのは同じだよね」と言っているみたいな感じというか。

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    2026年03月10日
  • この世界からは出ていくけれど

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    前作『わたしたちが光の速さで進めないなら』が大変良かったのでこちらも。旅立つ者と、見送る者の7つの短編集。

    広大な宇宙にある無数の星々、多様な外見、テクノロジー、死生観、多数派と少数派…それぞれの理解と無理解。家族であれ恋人であれ友人であれ、お互い譲らない(譲れない)一線があり、愛していても理解、許容できないこともある。
    互いに分かり合えなくても相手を愛すること、相手を思いやることはできる。

    どの話も良いのだけど個人的なお気に入りは「キャビン方程式」
    文字を追いながら静かに揺さぶられるような感覚。繊細な翻訳も素晴らしい。
    寂しさの中に一滴の優しさがふわりと溶け込んだような読後感の一冊。

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    2026年02月27日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    設定からはSFのエッセンスを十分に感じるのに、謳い文句にある通り、包容力のある優しさを感じる作品だった。ハヤカワ文庫SFではなくNVに分類されているのも頷ける。
    「スペクトラム」で描かれた異星人との心の繋がりと、「共生仮説」のSF的でありながらもハートフルでありどこか寂しさも感じる文章が特に印象に残った。

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    2026年02月23日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    評価の高いSF小説という事で手に取りました。7編の短編が収録されてます。

    SFではあるんだけど、ガチのSFというより、SFを背景にした、日常の一コマを切り取ったような、そういう感じ(言語化放棄・・!)の作風です。一気に読み進められました。

    各話、余韻を残して終わる結末が多く、感傷的とでもいうのか、私の語彙では表しにくい、ちょっと変わった雰囲気のお話たちでした。

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    2026年02月08日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    とりまく世界がどんなに変わっても、ひとは。
    ひとは、愛するし、淋しさの理由をさがすし、ことばの奥をまさぐるし、細い細い道に息を詰めて進んだりする。
    星空を見上げたり、複雑な電子回路を想像したり、まっくらやみの海の底を思うとき、そこへ行き、それを操り、そこで生きることができるようになったひとたちの、孤独や祈りや、そのやわらかなままのこころを想像する。
    慕わしい、はるかな痛みがここにある。

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    2026年02月08日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    遠い未来や宇宙を舞台にしながら、描かれるのは派手な出来事ではなく、誰かを待つ時間や、届かない距離の中で生きる人々の姿。
    SFという枠組みを通して、人の感情や選択を静かに見つめる短編集。

    SFは考えずに楽しむもの、という印象が強かったが、ここまで静かで余白の多い作品は初めてで新鮮だった。
    SFというフィルターを挟んでいるはずなのに、かえって感情が生々しく立ち上がってくるのが不思議だった。
    時間と距離の隔たりが身体感覚として伝わり、説明されない部分に想像が自然と入り込む。
    いまだかつて見たことのない世界に思いをはせる、その時間そのものにロマンを感じる一冊。

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    2026年02月01日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    SFにハマり、昨年末からゆっくりと読んでいました。SFだけれどもどこか懐かしく、優しさに包まれた1冊でした。
    韓国語訳だからか、それとも私がSFに読み慣れていないからかか、はじめは読むリズム?ペースを掴むのが難しかったのですが、集中して読めるようになってからはこの世界観にハマってしまいました。

    「わたしたちが光の速さで進めないなら」と「館内紛失」が好きです。
    今年はたくさんのSFに触れたいので、また他の作品も読みたいと思います。表紙も可愛いので集めたくなりますね。

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    2026年01月20日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    少し切なくあたたかい。SFで近未来的な内容が多いなかで原始的な人とのつながりにフォーカスしているこのバランスが好き。私たちが見る社会や他者を別の角度から捉え、向き合うヒントを与えてくれる作品。

    一番は「スペクトラム」あとは「共生仮説」「館内紛失」あたりが特に好き。

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    2026年01月12日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    他者との繋がり、が7篇に共通したテーマかな。
    人の温もりを感じるようなお話と文体でとても良かった。
    スペクトラム、共生仮説が特に好き。
    館内喪失は自分の母を思い出してグサリときた。

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    2025年12月23日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    韓国SFを読むのはおそらく初めて。
    クローン技術やコールドスリープなんかのSF要素満載で未来的なのに、なぜか懐かしいような不思議な感覚を感じながら読んだ。舞台は未来的SFでも、出てくる人間の孤独や後悔、誰かを思う気持ちは今と変わらないからかな。

    個人的に「スペクトラム」「感情の物性」「わたしのスペースヒーローについて」あたりがとても好きだった。ありそうでなさそうで、でも完全に否定もできない不思議な世界で大切な人との別離を経験し、喪失感を感じながらも日々を生きる人達の人生の機微。その描かれ方がさみしくもあり、やさしくもあり。
    読後泣けるほど悲しいわけじゃないけど、胸がひんやりするような寂しさが

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    2025年12月21日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    韓国の作家さんによるSF短編小説。

    孤独や寂しさといった、どちらかと言うと陰の感情を織り交ぜながら優しく綴られた小説。

    SFなので、異星人との初邂逅!とか、ワープホール通過!とか、壮大な舞台設定があるのだけれど、描かれているのは心情を主軸としたよりミクロなドラマ。なんというか、このギャップの完成度が高くて圧倒されました。作者さんの他の本も読みたいと思わせる作品でした。

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    2025年12月20日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    初の韓国SF。
    名前だけだと性別判断ができず、読んでるいる途中でわかることが多い。思い込みがあることを実感。
    プロジェクトヘイルメアリーや三体を読んだ後だと物足りなく感じるかと思いきや、身近で想像力をかきたてられるよい作品集だった。

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    2025年12月20日
  • この世界からは出ていくけれど

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     本屋に並ぶ背表紙にこのタイトルを見つけたとき、すぐにキム・チョヨプさんの作品だとわかった。棚から抜取りレジに向かう。タイトルの勝利だ。

     今回の作品は差別的に分断された集団同士でも、個人の単位で向き合えば、わかりあえる、愛することができると言えば大きく括りすぎだろうか。

     建付けはSFだが、描かれているのは人の心だ。星間ロケットが飛ぼうが、脳の外に記憶装置を持とうが、他の惑星で亜種に進化していようが、寿命ある生物である限り、切なさはなくならない。社会を形成する動物である限り他者を想う心はなくならないと信じたい。本作品を読めばそれが良くわかる。対立する集団同士でも、身近で会話をすれば信じあ

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    2025年12月07日