千正康裕のレビュー一覧
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筆者の本を読むのは「ブラック霞が関」に次いで2冊目です。この本はコロナ禍で実施された小中高の一斉休校や布マスクの配布などの政策について、官邸でどのような経緯で決まったのか、また、どうすればよかったのかが良く分かる本です。印象に残った部分は「特にコロナ禍のように、「すべての国民に不都合のない結論」が出せないような場面では、国のトップがどのようなメッセージを国民に向けて出すかが、強く問われる。」(124P)という部分です。『「不都合なことであっても将来のため、あるいは、より大きなリスクを避けるために、説明して何とか理解してもらう」という姿勢が必要だ。』(127P)です。コロナ禍を振り返りたい方には
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霞ヶ関の官僚の働き方改革の必要性はよく言われているが、自身の経験を踏まえて長時間労働の原因や、その解決策の提案、解決する意義まで書かれていて、どの様な改革がなぜ必要なのか考える機会になる本だった。本来政策を考える必要がある官僚が、国会対応や非効率な業務によって、現場を自分の目で見たり、人から話を聞いて現場のニーズを汲み取る時間がなくなっていることは、課題解決するための政策や、長期的視野にたった政策立案をする上で大きな障壁になっているとわかった。自分たちで改革できることはやって、国会にも協力してもらって、皆で改革していくことが国をさらに良くしていくために必要だろう。
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ネタバレタイトル通り、霞が関めっちゃブラックやなぁというのが感想。朝の4時くらいまで働き、かつ土日もなんてえぐすぎる。
自分も公務員なので、国会対応が一番大変だし忙しいというのはすごく共感できた。先生への説明資料を紙で印刷して持っていくという無駄な作業がいまだに行われているとのことなので、デジタル化することでそのような無駄な作業を省き、国民のためになる政策を立案できるような環境が整えばよいと思う。デジタル化というのは時代の流れに合わせて言っているみたいな印象を受けていたが、業務効率化の面で相当効果があるものなのだと認識することができた。
閣議決定を求めるための「請議書」というものがあるそうだが、 -
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主に主張されていること
官僚は政策を作ることが仕事。
国民の生活をより良くするために良い政策を考え、立案したい。
その為には専門家の意見を聞いたり、関係各所との調整を図ったり、実行後の十分なシミュレーションをしたり とにかく時間が必要である。
しかしいまの官僚たちは日々の業務に追われてそれができない。諸悪の根源は国会対応という、いつくるかわからない国会の質問対応集を作る作業が国会開催中は毎日、定時後であったり、深夜、土日問わずつねに「第一優先で」入ってくるから。
第一優先というのはプライベートひっくるめて。おかげで家族サービスもできない。
加えてペーパーレス化など働き方改革もすすんでおら -
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霞が関のブラック問題はSNS上でよく見て興味を持っていたため、改めてしっかりと学びたくて購入。結論から言うと、日本をこれから少しでも良くしていくためにも、全国民に読んでほしいと思える内容。官僚の働き方を改革し、仕事のやり甲斐を向上させることが、日本を良くすることに直結することは疑いようがないだろう。
まず本書を通して、普段官僚がどのような仕事をしているのかということへの理解が深まった。昔よりも業務が増えているのはどこも一緒で、それだけ世の中の物事に対応するスピードが上がっているということだと思う。しかし霞が関は、それに対応してきてこなかったツケが今きてしまっているのだろう。
また、最近よく言わ -
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民間から某庁にきて役人に囲まれて仕事をして一年。よくわからなかった組織の力学を、千正さん教えてくれてありがとう。
日本で最も(学力的に)優秀な人たちが仕切ったって、日本は変わらない。
省庁の意思決定について歴史的な経緯が興味深い。これまでは中間団体と政治家のつながりでものごとが決まっていたけれど、中間団体が弱体化していると。よって官邸主導になっているわけだけども、それをささえる官僚組織がブラック過ぎて脆いということ。
民間もそうだけど、組織は腐る。そして自浄作用はない。変わるとすれば、外圧か、絶体絶命の危機や混乱の時。
わたしは個人としての生き残りのために努力をしてきたけど、たぶんそれ -
Posted by ブクログ
元厚生労働省キャリア官僚の著者が、連日深夜に及ぶ国会対応など、ブラック企業も真っ青な霞が関の過酷な労働環境の実態とそれに伴う長期離職者の続出などの霞が関の崩壊寸前の状況を紹介し、官僚が政策をつくる仕事に集中できるようにし、官僚を本当に国民のために働かせるためにどうしたらよいのかについて具体的に提言している。
著者の問題意識はまさにそのとおりだと思うし、著者の示す処方箋も、即効性があるかはともかく、いずれも取り組むにしくはないことばかりだと感じた。著者の言うとおり、「今の霞が関に必要なのは、昔からの惰性でやっている非効率なやり方を変えて、官僚が働いている時間の多くを、国民のための政策の検討や執行 -
Posted by ブクログ
官僚のイメージが変わりました
著者のような意識を持って仕事に取り組まれている官僚の方がどれくらいおられるのかわかりませんが、責任逃ればかり考えて仕事されている、という自身の勝手なイメージを恥じたいと思います
とても非効率な状況で、本来の仕事(国民のために真剣に行政や法案などを考える)にさける時間がほとんどとれなくてバカバカしくなるというお話、とても切なく、もどかしく感じました
特に、国会議員の横ヤリの酷さには呆れました…そんな国会議員を選んでるのも我々国民。
しっかり、責任を持って政治に参加しなければと思いました
とにかく、霞が関の官僚の皆さんの現状がリアルに伝わる内容で、大至急改善が