イングリッド・ヴァン・ニイマンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読書会のお題でした。
菱木晃子訳を推奨してはいましたが、
大塚勇三訳と読み比べ、楽しかった。
大塚訳にあった差別用語がカットされていたり、(ピッピは黒人の王様の娘となっていたが、菱木訳は南の島の王様に)
コーヒー・パーティーのシーンは、過去にスウェーデンで教育論争になり、削除されていた部分がもどってきていたりと、完全な形のピッピが読めるようになっているのですね。
『ニルスのふしぎな旅』あの長編を菱木訳のおかげで楽しく読めた感があったので、菱木訳がどんなにリズミカルで読みやすいかという意見は読書会でも一致しましたが、大塚訳も味わい深いものがありました。
でもでも、挿絵はニイマンが最高にピッピらしい❣️
ちなみにいつも気になる「シナモンロール」は、大塚訳では「味つけパン」でした☺️
・おまわりさんとおにごっこがしたかったピッピ。
・トミーとアニカは学校に行ってるがためにクリスマス休みがあるのに、私はなんにももらえない!といって学校に行くことにしたピッピ(どんな理屈?でも正しいかも)
・先生のことを、どうしてもあんた、とかおばさん、とか呼んでしまって悪気はないんですと謝るピッピ
・先生に7たす5はいくつか聞かれ、「あんたが知らないことをあたしにいわせようっていうのね?」というピッピ。では8たす4は?とまた聞かれて、67ぐらい。と答えたのに、先生は12だと言う。さっきは5たす7が12だったじゃない!あんまりよ!っていうピッピ。
・サーカスにさそわれたピッピ、そんな予感はしていましたが、やっぱりサーカスの団員さん達よりもよっぽどアクロバティックなピッピ。。怪力男を倒した賞金にお札のお金を貰ったけど、ピッピにとってお金は金貨でしかないので、こんな紙切れ!って怒っちゃうピッピ。その上サーカスの中半で寝ちゃいましたね。
・どろぼうにはいられた時は、どろぼうがかんべんして下さいというまでポルカを踊り、あわれお腹をすかしたどろぼうにパンとチーズをたっぷりご馳走し、金貨を1枚ずつ手渡してやって「これ、あんたたちが、ちゃんとかせいだお金よ。」と。最高にかっこよかったピッピ
・コーヒーパーティーでのお行儀の悪さには目を覆いたくなりましたが、自分たちの家のメイドの悪口ばかり言うおばさまたちを言いまかしてやったピッピ!最高にチャーミングでした。
・結局学校は続かなかったけど、火事で小さな子どもたちが逃げられなかった時は、ピッピのかしこいおサルちゃん、ニルソンさんと共に、生きる知恵を使って子供たちを助けてしまったピッピ
・誕生パーティーにトミーとアニカを招待したピッピ、ゆかにおりてはいけませんゲームはさいこうでしたね。でも、トミーとアニカのパパがお迎えに来た時は、ちょっぴり強がってるあなたを感じました。
とにかくピッピは世界一の女の子!フェミニズムの先駆者です。やはり北欧はフェミ二ストとしての歴史が違ったとピッピを見てつくづく感じ、すっかりピッピに魅了されました。鉄が熱いうちに続きを読みたいものです❣️
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Posted by ブクログ
やまかし村はやっぱりいいなあ。
湖でたべものをちょっぴりお母さんから奪ってきて(全然奪ってないとこがまた可愛い)晩ごはんとか憧れるなあ。またこの晩ごはんの美味しそうなこと!
よろこんでもらうって、たいへん!の章も心が溶けた。リーサのお母さんの返事がよすぎて幸せになった。
結婚の話も可愛すぎて、この子たちは大きくなったらどうなっているんだろうと、思わず考えずにはいられなかった。男の子たちは照れながら、なんだかんだで女の子たちにおされてくっついたりしてたらいいのに。
おじいちゃんの
「おまえさんたちが、できるかぎり子どもでいられるのは、すばらしいことなんだよ」
という言葉がとても印象に残っている。これは物語だけど、いつまでもこの可愛いやかまし村の子どもたちが子供たちであれますように。世の中にこういう世界がいっぱいあればいいのに。
そんな優しい気持ちになった。 -
Posted by ブクログ
とても懐かしかった。
やかまし村の子どもたちの映画も大好きで、何度も見たことを思い出す。あの生活は本当に憧れで、私も干し草小屋で寝たかったし、手紙のやりとりがしたかったし、野イチゴ食べたいし、あんな楽しそうな登下校がしてみたいと思った小さい頃のままの気持ちが蘇ってきた。
そういえば忘れていたけど、リーサと私の名前が似てるからそれも好きなポイントだったなあ。
イングリッド・ヴァン・ニイマンの挿絵もとても可愛くて、ほっこりするし、小さい頃のわくわくを思い出させてくれる。
いまとても満ち足りている。いい本を読むってなんて幸せなことなんだろう。 -
Posted by ブクログ
40年ぶりに読んだ
小さな引き出しのいっぱいあるキャビネットや、床でこねて作るクッキーがなつかしい~。あれ、すごくうらやましかった。
子どものころ、わたしはピッピになりたかったわけじゃなかった。隣にピッピが住んでるトミーとアニカがうらやましかった。
ふたりともどちらかといえば「おりこうさん」。自分がまさに「おりこうさん」タイプで、そこから抜けられないことも感じていて、それが一種のフクザツな劣等感のようなものにもなってた。でも、ピッピは、いつもきちんとした格好をしてまじめに学校に通うトミーとアニカとも、心の底から楽しんであそんでくれるし、思いがけないプレゼントで驚かせたりもする。
するとアニカたちもいつの間にか、服をどろどろにして帰るので、母親からピッピの家に行くときは一番いい服を着て行くことを禁じられられる(笑)。「おりこうさん」の範疇から外れることはないけど、いつの間にか少しづつピッピのほうへ近づいていく。
そこらへんがすごくよかったなあと。痛快無比な女の子を描きながら、おとなしい、おりこうな子どもたちへもたっぷり愛を注いでくれるリンドグレーンが好きです。
あ、あと、わたしはもちろん大塚勇三訳で育ったのだけど、この菱木さんの新訳もめっちゃいい。読みやすいし、ぜんぜん違和感がない。ニイマンの挿絵もいいし、こぶりな本の形もいいし、しっかり売れてシリーズぜんぶちゃんと出てほしいです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今まで異国についてのホラを吹いていたピッピが,とうとう本当の異国である南の島へ行く。ノリは今までと変わらない。
やはり本巻でも児童の権利に対する見解がところどころに見られる。作者の書く敵(ここではそう表現する)は,作中では大抵ピッピに懲らしめられるわけであるが,現実社会では思いの外強大な存在であろう。ピッピの存在は児童にとっての安全安心そのものであり,一部のキャラクターはピッピをその点で信頼している。
そして終わりは突然にやってくる。言い出しっぺはトミーで,「おとなになんか,なりたくない」ということ。ピッピいわくおとなとは
「つまらない仕事を山ほどして,かっこ悪い服を着て,ウオノメをつくって,税金(原文ではぞうきんと言っている)もおさめないといけない」
普段ホラを吹きまくっているとは思えないほど,真理を突いているのではないか。それで丸薬を飲むわけだが……
子どもはいずれおとなになる。これはピッピでもどうしようもないことである。だからこそ子どもの経験は計り知れない経験に満ちている,そうであってほしいと,本作でのピッピ作者の願望を指し示しているのかもしれない。