千葉ともこのレビュー一覧
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漢詩で世の中を変える――。志を胸に抱いた男たちの半生をドラマチックに描いたエンタメ歴史小説。創作色が濃いが、漢詩が詠まれた背景にこんなことがあったら格好いいだろうなと思わずにはいられないほど登場人物たちが魅力的。
仕官を夢見る書生の杜甫。偶然にも彼と出会いその才能を見抜いた賀知章が、会っておくべき酒豪を語り聞かせる第一章からスタート。
第二章以降、杜甫は酒豪たちに出会い事件に巻き込まれる中で彼らの志を知り、自分の進むべき道を見つけていく。杜甫の成長物語になっているが、他の登場人物の視点で進む章もあり、各登場人物が自らの志で人生を切り開いていく様が描かれている。
最終章では腐敗していく国を何と -
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とある飲み屋の壁に飲中八仙歌が書き付けてあって、元々漢詩や書に惹かれていたのにこんな有名な歌(と後から知った)も知らないのは恥ずかしいと思い、この詩の意味を知りたいと思って探したところ、折よくこの千葉ともこさんの「飲中八仙歌 李白と杜甫」に出会った。
なんてタイミングよく書かれた本!と思いながら手に取ると、これは歴史小説ですね?史実と想像とを織り交ぜた、とても読みやすい、そして李白や杜甫だけでなく顔真卿も出てくるし、史実から紐解いた人物像なんだろうけどそれがとても生き生きとしてドラマのように情景が浮かび、私の知っている俳優さんを当てて読んでみたりしてそれはそれは楽しく面白く読み進めることができ -
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安史の乱をベースにした千葉ともこさんの3部作をついに読み切ってしまいました。
今回は安将軍側のストーリーでした。
女性の力士ってこの時代にもいたんですね。
主人公の笑星は最初は戦の過酷さ、ひどい環境でも生き抜く強さを全く知らない守られた存在でした。
そこから福との出会いやその先に起こる出来事を通して成長していく姿に思わず応援したくなりました。
朝儀の過去、そして笑星と出会ってからの日々、黒蛇への思いを考えてとても切なくなりました。
そして安慶緒の理想とそれを引き継ぐ朝儀の関係にも涙…。
戦争ってすべてを壊しますね。
3部作ともシリアスな展開の中に暖かい人同士のやり取りがあってとても読み応え -
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舞台は中国唐の時代、政治の中心は楊貴妃の一族が台頭するなか、節度使の安禄山の勢力が対立し叛乱を起こす、世に言う【安史の乱】が物語の背景にある。
・安禄山は平家物語の冒頭にも遠い国で叛乱を起こした人の一人として挙げられている。
・安史の乱は安禄山とその部下の史思明が起こした叛乱とされている。
その程度の知識しかありませんが本書を手にしました。
物語の主人公達は【安史の乱】の中心にいた人達ではなく【安史の乱】の影響を受ける地方の人々の話です。
主人公の張永は平原の武官、妹の張采春は危なっかしいけど そこそこの武術の達人、張采春の許嫁の顔季明は名家の御坊ちゃまではあるが芯があり文官を目指す -
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ネタバレ安禄山の変と呼ばれる安史の乱。
巻き込まれてしまった民の姿を描いた作品もこちらで終わりなのです。(もちろん、一冊ずつ読んで問題なし)
今回は乱を起こした安禄山の息子たちの物語。そして、史朝義と彼の幼馴染であり力者(力士)の呉笑星の物語です。
私たちが知る歴史は本当にわずかで楊貴妃、長恨歌くらいでしょうか。
ですが、戦が起きれば人々はかり出されて、戦へ行かなくてはならない。残された者たちに残るのは理不尽な飢えや死。
阿倍仲麻呂が遣唐使として、唐に行っていた時期でもありますね。
戦を始めるのは簡単、でも終わらせるのは苦難の道。
それをしっかりと読ませていただきました。
本当に、人間の歴