伊野孝行のレビュー一覧
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全編大阪弁でテンポよく、落語のような漫才のような、新喜劇のような会話にぐいぐい引き込まれる、おもしろうてちょつと不思議なおはなし。
上方落語好きなら思わずニヤリとしてしまう清吉と喜六やほかの気のいい町の人々が、殿様の横暴に立ち向かうんですが、その顛末の荒唐無稽なこと!狐のおツネちゃんが、またかわいい!!「むははははっ」と大口を開けて笑うさまは、ちょっと怖いんじゃないかと思うが、なぜかほっこりしてしまう。とにかくおツネちゃんは「かわいー」ので、どんなふうに「かわいー」かは、ぜひ読んで確認してください。
とにかく、声を上げて笑うこと数度、子供だけに読ませるのはもったいない。
続編は書かれないんでし -
Posted by ブクログ
道で出会ったのは、誰かの買い物袋から落ちたねぎだった。
ねぎのねぎしくんとぼくの、友情物語。
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ちょっとネガティブで渋い、ねぎしくんのキャラがいい。
ねぎを食べるのが苦手な「ぼく」が、肯定的にねぎしくんを受け入れるところにほっこり。
大学生のお兄さんも、隣のクラスの根岸くんも、根岸くんのお母さんもいい。
戸森しるこさんのお話の中でもちょっとイレギュラーな感じで、これはこれで好きだなぁと思った。
こんな短くて不思議なお話なのに、最後は「いろいろあっていい」とストンと腑に落ちる。
さすが、戸森しるこさん。なんだろう。
発売予定の次巻も楽しみだ。 -
Posted by ブクログ
北町奉行所同心・逆勢華彦(さかせはなひこ)は、剣の腕は立つがあまりの臆病さ故に仕事で失敗を繰り返し『オダブツ組』こと小田仏馬(おだふつま)の組に異動させられる。
そこは『江戸の町に現れる魑魅魍魎を見つけ出し退治する』という、華彦には到底出来そうもない仕事をする部署だった。
遠山奉行肝煎りで出来た『オダブツ組』は個性豊かなメンバーばかり。石川五右衛門のような風体で大男の小田仏馬、逆に痩せて素浪人のような風体の無辺左門(ぶべさもん)、元関取の旭日獄(あさひだけ)宗右衛門、人の心が読める少年・塵太郎(じんたろう)、元九ノ一の夜見(やみ)、さらには黒猫の魂(たま)まで。
まともな同心姿は華彦だけで、