グレイス・ペイリーのレビュー一覧

  • 人生のちょっとした煩い

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    『最後の瞬間の〜』を意図せず先に読みました。スノッブな人とかエリートとかにはない、人間の逞しさが感じられて、やっぱり私はこの著者の作品が好きです。

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    2016年01月29日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    最初はタフな(登場)人物達だな、と読んでいてちょっときつかったのですが、だんだんそれが気持ちよさに変わりました。読んだ後、気持ち良く鍛えられて、自分まで少しタフになれたような感覚になれました。

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    2016年01月29日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    男は「生きる」が、女は「生活」する。
    だから男のやるバカは笑えるけど、女のやるバカは本気で、ときにイタイ。
    それが主婦だったりすると生活感が圧倒して本気度がいや増ししちゃって。
    この本に出てくる女のひとたちは、みんな必死に生活をしながら、一途に本気のバカをやっている。
    それがなんともかなしくておかしく、書き手の目線の密着度のせいかあはれにまで到達してしまっている。
    意外なことにわたしはそんな女性が好きなんだなあと気付かされてしまった。
    何度も読み返す。泣き笑い笑い泣き。

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    2009年10月04日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    現存するアメリカ人作家のなかで、最も敬意を抱かれているグレイス・ペリー。最初はかなりかじりにくい文章で(逆に噛めば噛むほど滲みでてくるのですが)、もちろん物語としての面白さは確実です。

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    2009年10月04日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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     村上春樹の翻訳は柴田元幸直系というか、基本的にシンプルに読みやすいものというイメージがある。本作は短編集ということで、お前も読みやすそうだと思って手に取った。そうだろ?
     しかし本作の原文は難解ともいえる文体だそうで、村上春樹の翻訳もそれに呼応してかすらすらとは読みにくい感じにはなっている。
     ところがやはり非凡な視点を持った短編集である。お前みたいに骨のある小説が読みたいやつはぜひ手に取るがいい。

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    2019年12月26日
  • 人生のちょっとした煩い

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    「そのとき私たちはみんな、一匹の猿になってしまった」が良かった。サリンジャーの「テディ」や「笑い男」みたいに、人間の狂気を淡々と語っているところがなんとも恐ろしく、面白い。あくまで語り口が淡々としているのであって、そこで語られる話そのものは随分とぶっとんでいる(おまけに少年探偵団のようなわくわくさせる話でもある)。そのギャップが気に入った。

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    2018年11月09日
  • 人生のちょっとした煩い

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     “生きている物語と、生きている言葉―”

     アメリカ文学のカリスマにして伝説の女性作家、グレイス・ペイリーの第一短編作品集。平凡な日常を描いたようで、でも一筋縄では噛み砕けない難解な文体。誰にも真似できない特徴的なストーリーテリングは、どれも読み込むほどに色彩を帯びていく。


     ・さよなら、グッドラック

     自らの在りし日の恋愛談を語る叔母。劇団俳優との盲目的な恋は、白昼夢と悪夢の積み重ねの日々。そんな半生を生きた二人が迎える現在の姿とは。永く永く、時に激しい音を立てる、柔らかい水面のようなお話。

     ・変更することのできない直径

     仕事で訪れた家で出逢った少女と恋仲になってしまったエア

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    2016年05月17日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    外国のホテルの部屋でたまたまつけたテレビでやっている、とてもドメスティックで上質な昼ドラを見ている感じ。アメリカの複雑に絡まった移民文化に由来する難解さと普遍的な下世話さを軽やかに縒り合わせた語り口が滋味深い。寡作だという作者の続く作品も読もうと思う。

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    2015年06月07日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    文庫が出てすぐ買っていたんだけど、あまりにもかけ離れていて、数ページではじき返されてしまった。8年たった今気まぐれに読み始めると、すごく近く感じた。自分も大人になったんだーと風呂で読みながらぼんやりと感じた。

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    2014年03月16日
  • 人生のちょっとした煩い

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    「この本知ってる?」「何年か前に、本屋さんで見かけたけど買わなかったんだよね」という会話をして数日後、自分の本棚のすみっこに収まっているのを見つけた。あのとき、「人生のちょっとした煩い」というタイトルに惹かれる自分がちょっといやだなと思って書店の棚に返したつもりだったのに。

    冒頭の初期作品は、ユーモラスでいきいきした印象。作家の書く喜びが前面に出ていて、そのワクワク感に同調して楽しめる。差しこまれる言葉のイメージが鮮やかで、ハッとさせられるのも心地よい。最後の2編はちょっと難解でぶっとんでいる。ひとつ読み終えるごとに、ほっと一息つきたくなる満足感。

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    2012年09月24日
  • 人生のちょっとした煩い

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    ペイリーさんの処女短編集です。
    人生においてのうまくいかなさ、ちょっとしたズレを、相変わらず(こちらのが先に書いているのだから当たり前だけど)のユーモアと少しの皮肉、そしてイディッシュ語などのユダヤ文化風味で描いています。

    「いちばん大きな声」がマイフェイバレット。

    一家に一冊グレイス・ペイリー!

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    2012年03月05日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    〈人生のかすかな苦みが込められた短編集〉

    著:グレイス・ペイリー

    日常のちょっとした苦み溢れる出来事をウィットにとんだ素晴らしい文章で優しく包んだ短編集です。

    まれに耳にするような話や身近な出来事、それらはビターなものであるはずなのに何かすごく愛しい。

    村上春樹曰く、そんな「中毒性のある」「もうこれなしではいられなくなる」文章。

    たった三作の短編集で文壇のトップに居続けているペイリーおばあちゃん、感服しました!

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    2012年03月05日
  • 人生のちょっとした煩い

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    ネタバレ

    「ペイリーさんの小説は、とにかくひとつ残らず自分の手で訳してみたい」と村上氏が語る、
    アメリカ文学のカリスマにして伝説の女性作家の第一作品集。
    キッチン・テーブルでこつこつと書き継がれた、
    とてつもなくタフでシャープで、しかも温かく、滋味豊かな十篇。
    巻末にデビュー当時を語ったエッセイと訳者による詳細な解題付き。

    アメリカ文学、ヘミングウェイに続きグレイスペイリー。
    訳が村上春樹。

    10篇の短編集なのだが、
    通して思った事が、この人が書く話は、取り立てて特別な出来事を書いていない事が印象に残る。
    だけども、読んでいて面白いし、何処か哀しみや憂いを含んでいる。

    10篇のうちいくつかの感想

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    2012年01月29日
  • 人生のちょっとした煩い

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    ペイリーの第一冊目の短編集。
    自由でユーモアがあって、その時代の人々の生活をふんわりと掬い上げている物語の数々。

    くせになる作風で魅了されます。

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    2010年09月09日
  • 人生のちょっとした煩い

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    女は散漫で思いつくままに喋るから、話があっちこっちに飛ぶ、なんて云われます。ええ、思いあたりますとも。この小説も筆者の思考の流れるままにひょいと飛躍するところがあるので、ぼやっとしてると置いてきぼりを食らうことがあります。でもちゃんと帰ってくるから大丈夫です。
    そんなわけで、時代とか社会背景とか民族がなんちゃらとか、そういう問題はいっさい置いといて、ようは50年代のガールズ・トークだと解釈すると、もろもろ腑に落ちました。原題は“The little disturbances of man”なんですけど、訳者の村上春樹センセイは「女の人生の煩いのモトはたいてい男だからね、フフフ」といいたいのかも

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    2011年02月03日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    内容(「MARC」データベースより)
    「自由な半時間ができると、窓辺に座る。彼女は待っているのだ。」 たった三冊の短篇集で、40年間、圧倒的支持と尊敬を受け続けている作家グレイス・ペイリーの不思議な小説世界を村上春樹訳でおくる短篇小説集。

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    2009年10月04日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    私にはまだ難しすぎたかも知れない。整ってるんだけども「え、これ誰?いつ出た?」みたいなところが多かったんですが、私だけでしょうか。カタカナ苦手だなあと改めて思った。ところどころ怖かった。

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    2009年10月04日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    本国で非常に根強い人気のある作家なのだそう。(訳者によれば)。難解、とかいうことらしいが、それは用いられている語句の問題というより、語り口やいくつかのレベルでの空白によるのではないかと思う。小難しい、という感じはしない。短い一遍を読み終えた後、読み流すことも可能なのだけれど、腑に落ちない何かがあってつい読み返してしまうといった味わいの本。個人的には近年の収穫である。

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    2009年10月04日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    時々だしてきて、一つ二つ読んでみる。が、なかなか読み込めなくて同じ章を何度読んでいることか。
    でも、やっぱりこれはこの先も続くのだろう。

    一つ印象に残ったところ
    人の生涯なんて、実はそれほど長い期間ではないのだ。そんな短い人生の中で相手の男の資質を知り尽くすことなんてできないし、あるいはまた相手の言い分の根底にたどりつくこともできやしないのだ。

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    2021年05月02日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    # 最後の瞬間のすごく大きな変化

    面白いか。面白いとはいえない。
    最初の方は読みにくかったが、だんだんペースに慣れてきて、最後の方はテンポよく読めた。
    しかし終わってみるとほとんどのディテールは思い出せない。部分的に思い出せることもあるからそれでいいのか。
    筋を追って順に語れるということはない。そもそも筋というものがあるのか。
    でもいろいろな状況や考え方や観念が書き込まれているのは確か。
    きちんと理解することは簡単ではないだろう。

    移民、黒人、ユダヤ人、未婚の母、娼婦など、差別される人々が中心に登場する。
    それぞれに苦労を抱えているが、みんな何となくあっけらかんと生きている。

    “男たるも

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    2018年10月24日