グレイス・ペイリーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
# 最後の瞬間のすごく大きな変化
面白いか。面白いとはいえない。
最初の方は読みにくかったが、だんだんペースに慣れてきて、最後の方はテンポよく読めた。
しかし終わってみるとほとんどのディテールは思い出せない。部分的に思い出せることもあるからそれでいいのか。
筋を追って順に語れるということはない。そもそも筋というものがあるのか。
でもいろいろな状況や考え方や観念が書き込まれているのは確か。
きちんと理解することは簡単ではないだろう。
移民、黒人、ユダヤ人、未婚の母、娼婦など、差別される人々が中心に登場する。
それぞれに苦労を抱えているが、みんな何となくあっけらかんと生きている。
“男たるもの、亭主だろうが、息子だろうが、下宿人だろうが、朝食の席には髭を剃ってつくものです” p.34
“人はすべて、現実の人間であれ架空の人間であれ、人生においては決定されていない運命を享受する権利を有しているのだ。” p.232
## 必要な物
よく分からない
## 負債
思い出を語ることによって楽になる。
友人の物語を代わりに語る。
ってこと?
## 道のり
思い出せない
## 午後のフェイス
フェイスが老人ホームに入っている父母に会いに行く。
フェイスは父親に逃げられた母子家庭で、忙しい生活のためなかなか会いに行けない。
フェイスが帰るとき、父が駅まで送ってきてくれる。
比較的長い作品でたくさん書き込まれていたがほとんど覚えていない。
祖父
パパ
ダーウィン夫人:ママ。老人ホーム「ユダヤの子どもたち」に入っている
チャールズ:兄。子どもがいる
フェイス:子どもがいる
ホープ:妹。子どもがいる
イェンタ:老人ホームに入っている人
リカルド:フェイスの最初の夫
シリア・ヘーゲルシュタイン:老人ホームに入っている人
エッシー・シャイファー:老人ホームに入っている人
スロヴィンスキー:ダーウィン夫人の隣人
テッシー:スロヴィンスキーの娘。フェイスの幼なじみ
## 陰鬱なメロディー
思い出せない
## 生きること
友人のエレンが死ぬ
## 来たれ、汝、芸術の子ら
キティーとその時の夫ジェリー・クックが何やら話している。
ジェリーのビジネスについて。
タイトルは最後の方でラジオから流れる歌詞。
## 木の中のフェイス
フェイスは木の上に上り、母親たちが公園で話しているのを聞いている。
自分も会話に参加したり、息子と話したりもする。
デモを行う人々が近くを通りかかったりする。
## サミュエル
電車の中でふざけていた黒人の子どもたちの内、サミュエルが電車から落ちて轢かれて死ぬ
## 重荷を背負った男
隣の妻と不倫した男が、その夫から妻とともに撃たれる。
命は助かり、夫は逮捕される。
## 最後の瞬間のすごく大きな変化
アレクサンドラの家に若い男が転がり込む。
男はタクシー運転手で、アレクサンドラを客として載せたときに知り合ったのだろう。
男は何かのコミューンに属していて、音楽をやっている。
## 政治
母親のグループが公聴会で歌を歌う
## ノースイースト・プレイグラウンド
公園で未婚の母たちがあつまって子どもを遊ばせている
## リトル・ガール
田舎から出てきた少女が、黒人の男に声をかけれれてレイプされ、窓から落ちて(落とされて?)死ぬ
## 父親との会話
父親に小説を書いてみせる。ダメ出しをされ、第二稿も提出する。
## 移民の話
ジャックの父母がどのようにしてポーランドからニューヨークに移り住んだか
## 長距離ランナー
フェイスがマラソンを始める。
走っているうちに子供の頃に住んでいた地域を通りかかり、子供の頃に住んでいたアパートにしばらく住まわせてもらうことになる。
戻ってきて家族との生活を再開する -
Posted by ブクログ
タイトル、表紙、村上春樹訳というところに惹かれて学生の時に買ったけど、あまりの読みにくさに度々挫折。
その癖の強さときたら、村上春樹もあとがきで「一度や二度読んだくらいでは、なかなか内容が理解できない」と記しているほど。
アメリカの歴史に詳しければもっと読みやすいのかな。
19世紀アメリカの貧困層から中流層の人々の日々の暮らしの目線から社会や時代について語られているのだが、文体が非常に奔放で、筆者の意識と言うか目線があっちこっちに飛んでいく感じでついていけない。
フェイスの話だけはかろうじて理解できた。
もう一度読みたいとは思わないけど、「これは!」と思う表現が多かったのも確か。 -
Posted by ブクログ
そんなに読みにくくない文章、のはずなんですが、意味が難解。むずかしいです。何回も何回も読み返してようやく理解できる。全部読むのに相当骨が折れました。それでもまだいまいち深くまで解ってないんじゃないか、これと思ってしまう体たらく。まだまだ読者としての力がついてないぜ自分!村上春樹さんの役ということですが、全然村上の匂いがしない。表題作の「最後の瞬間の〜」のタイトルが凄く好きなんですが、想像していた内容と全く違っていて逆に面白かったです。何故か「しぬまでにしたい10のこと」的な内容を想像していたんですね。この人はああいう内容の文章は書かないだろうなぁ。1年後ぐらいに再読して、どれくらい自分に読解力がついたか計りたいです。すんなり理解できたら絶対面白いと思うんだけどなぁ…。
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Posted by ブクログ
自伝とも言われる「主人公・フェイスもの」と「同時代的民間伝承」(村上氏による言葉を引用)で構成される短編集です。
なかでも私は「フェイスもの」のラストに収録された「長距離ランナー」が印象的でした。
274ページに、「私は既に人生の多くの時間を、寝ころんだり、立ち止まったり、じっと眺めたりすることに費やしてきた。だから走ることにする」という文章があります。この文章に私は彼女の意欲の表れを感じました。そして、私もがんばろうと思える勇気をもらいました。人生は長い。
作品を通して、生きることの困難さを考えさせられました。うまくいかないことばかり。汚いことばかり。遠回りばかり。しかしそれはやむをえないという、彼女がもたらす作風のざらざらした読み応えの奥にある意味。
外国という舞台で読むとまた日本の作品とはひと味違ったリアルさがそこにありました。なんだか怖かった。