グレイス・ペイリーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトル、表紙、村上春樹訳というところに惹かれて学生の時に買ったけど、あまりの読みにくさに度々挫折。
その癖の強さときたら、村上春樹もあとがきで「一度や二度読んだくらいでは、なかなか内容が理解できない」と記しているほど。
アメリカの歴史に詳しければもっと読みやすいのかな。
19世紀アメリカの貧困層から中流層の人々の日々の暮らしの目線から社会や時代について語られているのだが、文体が非常に奔放で、筆者の意識と言うか目線があっちこっちに飛んでいく感じでついていけない。
フェイスの話だけはかろうじて理解できた。
もう一度読みたいとは思わないけど、「これは!」と思う表現が多かったのも確か。 -
Posted by ブクログ
そんなに読みにくくない文章、のはずなんですが、意味が難解。むずかしいです。何回も何回も読み返してようやく理解できる。全部読むのに相当骨が折れました。それでもまだいまいち深くまで解ってないんじゃないか、これと思ってしまう体たらく。まだまだ読者としての力がついてないぜ自分!村上春樹さんの役ということですが、全然村上の匂いがしない。表題作の「最後の瞬間の〜」のタイトルが凄く好きなんですが、想像していた内容と全く違っていて逆に面白かったです。何故か「しぬまでにしたい10のこと」的な内容を想像していたんですね。この人はああいう内容の文章は書かないだろうなぁ。1年後ぐらいに再読して、どれくらい自分に読解力
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Posted by ブクログ
自伝とも言われる「主人公・フェイスもの」と「同時代的民間伝承」(村上氏による言葉を引用)で構成される短編集です。
なかでも私は「フェイスもの」のラストに収録された「長距離ランナー」が印象的でした。
274ページに、「私は既に人生の多くの時間を、寝ころんだり、立ち止まったり、じっと眺めたりすることに費やしてきた。だから走ることにする」という文章があります。この文章に私は彼女の意欲の表れを感じました。そして、私もがんばろうと思える勇気をもらいました。人生は長い。
作品を通して、生きることの困難さを考えさせられました。うまくいかないことばかり。汚いことばかり。遠回りばかり。しかしそれはやむをえな